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院長ブログ

医療崩壊前夜

市内の病院でコロナの集団発生があり、慌ただしい動きがあります。今日はこれまで以上の対応をすることが公表されました。

予定入院をいったん休止し、コロナ対応に注力していくとのことです。

一般外来は今まで通りとのことですが、それも今後の状況によっては制限される可能性もあるのではないかと思っています。

コロナ患者が急増したために、その診療の対応で追われると(それも十分にはできなくなりますが)、通常の医療も満足にできなくなります。

当院ではかろうじて通常の外来機能は維持しています。コロナ以外の発熱患者、胃腸炎や手足口病などの流行性疾患もいます。湿疹などの非感染性患者も当然みています(軽度であれば受診抑制が起きているでしょう)。

他に乳幼児健診があり、各種の予防接種もあります。コロナワクチンも、希望者数は減少してきましたが、やはり一定程度の数をこなしています。

当院ではさらに病児保育も行っていて、こちらも今はまだ制限なく受け入れることができています。

幸い職員の中でのコロナ陽性者は出ていませんが、今の感染症状況からはどこで感染を受けても不思議ではありません。しかし、家族内で陽性者が出たり、お子さんが濃厚接触者に認定されたことで仕事に就けないケースも出てきました。

ちょうど今は職員に夏休みをとってもらっている期間。業務に支障のないよう、集中しないように予定を組んでもらいましたが、多少は手薄になるのはやむを得ません。

コロナ陽性者が出ると、その度に診療を中断し、保健所に連絡をとりますが、簡単な作業ではありませんし、そこそこに時間が取られています。

保健所の方とは、電話を通して仲良しになりましたよ(笑)。1日に何十回も電話連絡すれば、そうもなるでしょう。朝は「今日もよろしく」と。夕方の最後の連絡では「一日お疲れ様でした」「私はこれで終わりだけど、保健所の皆さんはこれから残業なんですよね。ご苦労様」など。

時には電話が繋がらない時もありますし、電話口から聞こえる喧騒から、相当業務が逼迫しているだな、って感じられます。

病院もそうですが、私たちのような第一線の医療機関も、保健所も、皆必死になって仕事をこなし、住民の生命と健康を守っています。自らがかかることがないよう、生活も自主的に制限しています。

でも、「外界」の様子からは、必ずしもそう思えない時もあります。必要な感染予防策をちゃんととっていますか? 夏祭りや花火大会が開催されている様子を見ると、これでいいのかな、って思うこともあります。

いくら政府が「行動自粛を求めない」と言っても、感染症対策の観点からの政策ではないですよね。流行が収束する方向での政策はどこにあるのかな。不思議ですし、疑問です。

医療者へのワクチン接種も遅れています。第7波流行の真っ只中で実施しようとしても、どれくらい実効性があるのか、疑問です。十分な免疫ができるまである程度の期間があります。

それに、副作用が出れば仕事を休まなくてはならないかも。それを考えると、業務が逼迫している今、接種を躊躇う医療関係者は少なくないと思います。

今回もゴテゴテ。そして、医療者と政府の考えに乖離があります。コロナが出現して2年半、いったい何を学んできたのでしょうか?

首相は記者会見で「2年半で学んだ知恵がある」というようなことが言っていましたが、中身のない言葉のように感じました。具体的には何? みんなが困らないようにする手立てがちゃんとできていたの?

第7波がこれだけの大きな規模になり、国民も困窮し、医療現場も危機的状況になってきました。本当にこれでいいのかと、疑問がつのっています。

また明日も、コロナ検査を中心に診療し、地域の子どもたちのために頑張ろうと思っているところです。