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院長ブログ

保険適応してほしいもの(2)

保険適応してほしいものがもう一つあります。それは病児保育です。

子育て支援の重要な政策であることは、もう疑う余地はないでしょう。当院では19年前から取り組み、地域の親御さんが安心して子育てできるために、なくてはならないものになっています(私はそう思っています)。

全国に施設ができています。病児、病後児を合わせるとおそらく1,000を超えるほどになっているようです。でも、実はまだまだ足りません。

もっと多くの病児保育施設があった方がいいと思っています。できれば、かかりつけの小児科には病児保育室が併設してあり、必要があれば、そのかかりつけ小児科医のもとで保育できるのが一番いいですよね。

現在は厚労省の予算処置で運営されています。法的な裏付けは、実は曖昧で、しっかりしたものがありません。医院に併設していると医療機関の一部とみなされるので医療法上の制約があります。保育施設でもあるので福祉の対象にもなります(定員5人以上は「認可外保育施設」として、県の監査対象です)。

市町村自治体が病児保育事業を立ち上げ、それが適応されると補助金の対象になります。国が示している算定額があり、それを国、都道府県、市町村が3分の1ずつ負担して、市町村を通して支出される仕組みです。

そこを、医療保険を使って運営できるようにしてはどうかと、かねてより思っていますし、提言しています。かつて高齢者に対する介護保険が誕生する前、高齢者のデイサービスなどを医療保険で賄っていたのと同じ考え方です。病児保育を独立させる必要はなく、医療保険の中に組み込むことで、医療機関が取り組みやすくなっていくはずです。

設置までのハードルが確実に下がり、経営的にも安定しそうです。いい案だと思っているのですが、これまで全く相手にしてもらっていません(泣)。

全国にもっと拡がってほしい病児保育。これを保険適応する、って発想も新政権には持ってほしいのですが、どうでしょう。