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2011年06月30日

明日から7月

 今日は6月末日。暦の上では一年の半分が終わることになります。

 前半の一番大きな出来事(?)と言えば、やはり「3・11」です。東北沖でおきた巨大地震と、それに引き続く大津波。そして原発の事故。未だ収拾の見通しのたたない中で、日本中が悲嘆にくれています。

 明日から一年の後半が始まります。暗雲がたれこめた日本の空がきれいに晴れ上がることを期待したいです。

 まずは猛暑との闘いが待っています。節電が求められる中、なかなか厳しいものがあります。熱中症にも注意しながら、「適切な節電」をお願いします。

※「こども通信」7月号を作成しました。HP内にアップしましたので、どうぞお読み下さい。

投稿者 tsukada : 18:58

2011年06月29日

6月というのに

 今日は暑かった! 日本の各地で猛暑日になりました。これで本当に6月なの?と心配になります。

 やはり熱中症が多発しました。数百人が救急搬送され、4人の方が亡くなったそうです。

 電力使用量も増大し、東京電力では供給量に対する使用量は9割を超えたそうです。当地の東北電力でもギリギリの状況のよう。

 まだ6月。これからいよいよ夏に向かい、2か月から3か月はこんな厳しい日が続くかと思うと、ぞっとします。本当に大丈夫でしょうか。

投稿者 tsukada : 23:59

2011年06月28日

新しい一歩

 当院に併設しているわたぼうし病児保育室では、病気やケガなどのために登園・登校できず、ご家庭での保育も難しいお子さんをお預かりしています。親御さんがたの強力な味方になっていると自負しているところです。

 当院が子育て支援にも力を入れようと考えたのは、開院から5年たったころでした。小児科診療所として一定の役割を果たせるようになってきたなかで、地域の親御さんがたのお役にたてることはないだろうかと考えました。

 当初は「乳児園」も1つの案でした。以前、主に赤ちゃんを預かる共同保育園の運営に参加したこともあり、その必要性が大きいことを知っていたからです。でも、小児科医である私がしなくてもいいかな。むしろ小児科医でなければできないことは何か・・そんなふうに突き進めていったところに「病児保育」が見えてきました。

 当時はまだメジャーな存在ではなく、おそらく日本中でも100か所はなかったでしょう。新潟県内ではもちろん皆無。なんな中から始めるのは、やはり大変でした。生みの苦しみを味わいながら、私自身が病児保育を実際に始めるにはそこから6年ほどの期間が必要でした。

 2001年に開設したわたぼうし病児保育室が、今月で10周年を迎えたことをこの「院長ブログ」でも何度か紹介している通りです。今では地域の子育て支援のために、なくてはならないものに育ってきたと思っています。

 当院の病児保育の歴史に、今日1つの新しいページが加わりました。在宅医療を受けているお子さんをお預かりしたのです。慢性の疾患をもち、24時間の看護と治療が必要な赤ちゃんです。ご家庭でケアを受けていますが、ご家族の都合で一時的にお預かりし、保育士、看護師らとともにケアをしました。

 狭い意味での「病児保育」にはあてはまりません。通常は登園・登校しているお子さんが対象だからです。上越市から委託を受けている市の制度としての病児保育事業の対象外です。

 しかし、親御さんが困っているときに手助けをすることが本来の私たちの役割です。制度からこぼれ落ちるケースに柔軟に対応することが必要ですし、それができるのが民間の良いところです。

 これまでも制度としての病児保育の枠を超えて、お子さんをお預かりしたことはたびたびあります。専業主婦のご家庭で、お子さんが具合が悪くなり、お母さんも病気でダウンしてしまったケースもありました。その時々で必要なニーズを満たせるようにしてきました。

 高齢者ほどではありませんが、子どもたちの在宅医療もしだいに必要性が増しています。重症であったり、特殊な病気を持っていたりするために、入院施設のある病院の小児科で対応していることが多いことでしょう。しかし、いずれ私どものような小規模な小児科でも対応することが求められるようになってくると思います。

 そんな小児の在宅医療に、ほんの一瞬の手助けではありましたが、参加させていただきました。今日はわたぼうし病児保育室にとって、いや塚田こども医院にとって、新しい一歩を踏み出したと言っていいかと思います。

 今日の赤ちゃんも可愛かったな。ケアを受けながらも、一生懸命に泣くし、私たちの相手もしてくれる。笑った顔を見ていると、こちらがあやしているのではなく、赤ちゃんにあやしてもらっているかのよう。

 これだから小児科医はやめられません。これからも在宅医療にも頑張っていこうかな、って思った一日でした。

投稿者 tsukada : 19:19

2011年06月27日

菅総理におカンむり

 夜10時からの菅総理大臣の臨時記者会見をライブで見ました。今日、大臣や政務次官など人事があり、その説明のためというのが直接の目的です。

 でも一番聞きたいのは、菅総理がいつ辞めるのかということ。辞任の条件は明言したが、時期は言わずじまい。記者からの質問にも適当にはぐらかしているのがハッキリ分かってしまいました。

 国民の一人として感想を言わせていただきますが、菅さんは正直な方ではありません。自分が公衆の面前で約束したことを勝手に変えても、それを丁寧に説明しようともしない。

 例えば、6月に辞任表明した際には「震災復興や原発事故に一定のめどがついたら」と言っていたのに、いつの間にか「再生可能エネルギー促進法」成立も条件に入っている。まだ国民の議論にも登っていないし、緊急に決めなくてはいけないと課題とも思えない。

 唐突に言い出したのだから、それをきちんと説明するのかと思ったらそれもなし。辞任の条件を自分で言ったのは前進かもしれないけど、菅総理がまた何を画策してくるか、分かったものではありません。

 この法律が成立すれば辞任するというは、成立しなければ辞任しないということ。成立に努力しなければ、いつまでも総理大臣でいられるなんて、とても常識では考えられない。人としてのモラルにもとると言わざるをえません。

 菅総理大臣へ。あなたは日本の最高指導者です・・少なくとも今は。それなのに、誠実であること、正直に生きることを真っ向から否定するあなたを、悲しく思います。

投稿者 tsukada : 23:10

2011年06月25日

小さな議会の大きな意見書

 当地(新潟県上越市)の市議会である意見書が賛成多数で採択されました。「原発縮小を求める」意見書です。

 数十キロ離れたところに日本最大の原子力発電所(東京電力の柏崎刈羽原発)があります。もしも原発事故が起きてしまえば被害が及ぶことは十分に考えられます。

 毎日生活し、仕事をしてますが、そんな危険性があることを感じることはありませんでした。いや、考えようとしていなかっただけかもしれません。地図を見れば明らか。すぐそばに巨大な原発群があるのですから、わざと目をそらし、見ようとしていなかったのかもしれません。

 しかし今回の福島第一原発の事故以来、「安全神話」は崩壊し、自然災害と同様に原発も事故にあうことを前提にものごとを考えるべきだということになりました。冷静に考えれば至極当然のことです。

 そして原発がひとたび重大事故をおこしてしまった時には、その被害は甚大で、容易に回復することなどできなくなってしまいます。静岡・浜岡原発は総理大臣の一声で操業を停止し、廃炉が決まりました。そこまでラディカルな動きはなくてもいいですが、大きな流れとして原発に依存しない社会、原発がなくてもやっていける社会、原発のない社会を目指していくことになるでしょう。

 今回の市議会の議決は、そんな「脱原発」の考え方が市民の中でも十分に拡がり、共通の認識となってきたことの現れなのだと思います。と同時に、市議会が社会のあり方を見越して意見書を採択したことに敬意を表したいと思います。

 以下は「朝日新聞」インターネット版の記事からの飲用です。どうぞお読み下さい。

【原発の縮小求める意見書、新潟・上越市議会が可決】2011年6月24日20時38分

 新潟県上越市議会は24日、既存の原子力発電所を段階的に縮小し、再生可能エネルギーへの転換・促進を政府に求める意見書を、賛成多数で可決した。同市は、東京電力柏崎刈羽原発のある柏崎市に隣接し、市の一部が同原発から20キロ圏内にある。

 意見書は、エネルギー政策を抜本的に見直し、太陽光など再生可能なエネルギーを「基幹エネルギー」と位置付けるとともに、新たな原発の建設計画の凍結や既存原発の計画的な運転停止を求めている。原案では「原発廃止」をうたっていたが、異論が出たため、「段階的縮小」に修正。同日の本会議では議長を除く出席議員44人中12人が「自然エネルギーは補完にしかならず、原発を一概に否定できない」などと反対した。

投稿者 tsukada : 19:43

今週の感染症情報

○胃腸炎
○マイコプラズマ
△水ぼうそう↓
△溶連菌感染症↓
△インフルエンザ↓
△おたふく
△手足口病
×麻疹
×風疹
-------------
6月下旬になり、インフルエンザ発生数はようやく一桁。
ほぼ終息したものと思います。

かわって「夏かぜ」が多くなりました。
熱がでるだけの軽いものが大半。
手足口病は1名だけいましたが、今後増えてくるかもしれません。

水ぼうそう(水痘)や溶連菌感染症なども減少しています。

ここ数日は真夏日の暑さと大雨が続いています。
梅雨時の災害に十分ご注意下さい。
熱中症予防などにも気をつけていて下さい。

投稿者 tsukada : 13:35

2011年06月24日

小さな節電実験の大きな役割

 梅雨のまっただ中。前線が刺激され、新潟や東北では大雨になっています。信州上高地では土砂崩れもおき、各地で災害が発生。十分に警戒していて下さい。

 関東などでは暑さも半端ではなかったようです。熊谷では39.8度と、6月としては最高記録を更新したそうです(39度台になったのも初めて)。

 暑さ対策や熱中症予防にも十分配慮していて欲しいです。節電が求められていますが、エアコンも必要であれば遠慮なく使いましょう。「使い過ぎ」や「不適切な使いかた」が問題なのであって、「使ってはいけない」ということではないのですから。

 当院では今日、「節電の社会実験」を実施しました。電力使用量がピークになる午後1時から3時にかけて、自家発電で主なエアコンを稼働させ、東北電力の負担を減らしました(微々たるものですが)。

 先日、新たに導入した大型発電機(当院7台目)です。合計13台のエアコン室内機に電気を供給します。医院と病児保育室の主な部屋はこれで冷房ができます。診療と病児保育の機能をそのまま継続することができるでしょう。

 配線工事なども全て完了。試運転で調整をし、いつでも稼働できる状態にしていました。今日はその本格稼働初日です。

 職員に操作に慣れてもらい、機器が正常に作動するかの確認も行いました。配線は院内の隅々にかよっていて、切替スイッチなども各所にあります。いざという時に、職員の誰もが、すぐに、間違いなく操作できなくてはいけません。

 大型発電機の燃料は軽油(ディーゼルガソリン)。電気代金よりも燃料費が割高になります。環境にも負荷がかかるおそれもあります。自家発電をすればするほど「損失」が出るのですが、それは仕方ないと思っています。

 いざという時にでも診療や病児保育を続けられるということで、社会的役割を果たすことができるはずです。その担保になるわけですから、実に大きな意味合いがあります。

 今まで以上に停電を心配しなくても良くなるわけですから、私の胃の痛みも軽減することでしょう。

投稿者 tsukada : 18:20

2011年06月21日

節電は誰のため?

 今日、新潟県では節電のための「社会実験」が行われました。昼間のピークを15%カットすることを目標に、企業や家庭で節電に尽くしてもらおうというものです。

 すでに節電にはみんなが取り組んでいるはずなので、その上で何をどうしようというのか、趣旨が今一、分かりません。緊急時にのみ対応しようというのであれば、「奥の手」を使うこともできるでしょう。でもこれから2,3か月続く夏場、毎日のように対応しようとしたら、生活に支障がおきるような対策は問題です。

 知事は「外出しよう」と言っています。旅行に出かけたり、スーパーなどに行ったり。確かにそれによって家庭で使われる電力量は少なくなるでしょうが、毎日できることではありません。

 そんな呼びかけをしたら、自宅でエアコンを使うことに罪悪感を覚えてしまう方も少なくないでしょう。とくにお年寄りは生真面目ですし、我慢強いですから。

 「過度の節電」によって熱中症になり、悲劇がおきるなどということがないようにしてほしいです。誤ったメッセージをこれ以上伝えないで。

投稿者 tsukada : 23:59

2011年06月20日

裸の王様?

 菅首相のことを「裸の王様」だと表した人がいました。本当のものごとが見えず、見栄や体裁で今の自分にしがみついているということなのでしょう。悲しい方です。

 今や菅首相の続投を望む方は、彼の周りでもほんの少数でしょう。党の内外はもちろん、大多数の国民からも「もう辞めて」という声がわき上がっています。それが聞こえていないということはないはず。

 アンデルセンの物語にある「裸の王様」とは違うようです。物語では、金儲けをたくらんだ布織職人に騙されて「バカには見えない布地」でできた洋服をきます。菅さんは、誰に言われてるわけでもなく、ただ首相の地位にしがみついているだけ。

 むしろ自分で「辞めるから辞めさせないで」と鳩山さんをはじめとした民主党の議員をだましました。結果として、国民をも欺いていることにもなります。

 こんなことをしていて、日本人が自分たちの政府や政治家たちに信頼を寄せるなんて無理です。どうせこんなものだろうという不信感が醸し出されるだけ。(もっとも、かつての政治家のように、政治に期待をさせないことが自分たちの保身になると思っているとしたら、その通りに進んでいるともいえます)

 菅さんの考え方も不思議で理解不能ですが、民主党の中の動きも不思議です。自分たちの党首が首相を辞めると言っているのだから、次の首相候補を早く決めるべきです。辞める時期をハッキリさせず、居座りを続けているけれど、そんな菅さんに遠慮する必要はないでしょう。

 今日、岩手県知事がこんなことを言っていました・・「一定のめどがつけば辞める」ということは「一定のめどがつかなければ辞めない」ということだと。

 確かにそうです。いつまでも辞めたくなければ、一定のめどをいつまでもつけなければいいことになってしまいます。政治家としても、人としても道からはずれることを意味します。

 菅総理がそこまで考えているとは思いたくはないのですが、でも事態は深刻です。早くきちんとした政治体制を作ってほしいのですが、それを望むのは日本の政治家には高望みなのでしょうか。悲しいです。

投稿者 tsukada : 20:38

2011年06月18日

わたぼうし広場

 わたぼうし病児保育室10周年を記念して、地域のお子さんたちのためにお楽しみ会を開催いたしました。「わたぼうし広場」です。

 いつもは病気になって具合の悪くなった時にだけ利用する「ヘンな保育室」ですが、今日は元気いっぱい、保育士とともに遊び、楽しんでもらいました。

 ここ数日、保育士たちは仕事が終わったあと、夜遅くまで準備に精を出していました。そんな頑張りが、今日の広場をいっそう楽しく、充実したものになりました。

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 多くの方々にお集まりいただき、ありがとうございました。これからも地域の子育て支援のために努力していきますので、どうぞよろしくお願いします。

 最後には私もギター片手に「飛び入り参加」。当院のイメージソング「またあした元気になれるから」と、坂本九さんの「見上げてごらん夜の星を」の2曲を歌わせていただきました。せっかくの場を荒らしてしまったかも。失礼いたしました(^^;)

投稿者 tsukada : 17:21

今週の感染症情報

○水ぼうそう↑
○インフルエンザ↓
○溶連菌感染症
○マイコプラズマ
○胃腸炎↓
○水ぼうそう↓
△おたふく
△RS細気管支炎
×りんご病
×麻疹
※風疹
-------------
「季節外れ」のインフルエンザ流行はさらに発生数が少なくなりました。
終息は近いことでしょう。

水ぼうそう(水痘)が今週はまた増加。
このところ隔週で増減をくり返しています。
潜伏期が2週間なので、流行に強弱が生じるのだと思います。
感染力が強いので、十分に注意をしていて下さい。
ワクチンで予防可能な感染症です(任意接種)。

その他には目立った流行はありませんでした。

今週は新潟県でも梅雨入り。
これからは蒸し暑く、過ごしにくい日が続きます。
暑さや熱中症の対策もお願いします。

投稿者 tsukada : 16:59

2011年06月16日

梅雨入り

 新潟県を含む北陸地方でも、今日梅雨入りしたと発表されました。平年より4日遅いのだそうです。

 今日は雨降りではありませんでしたが、じめじめとしていて、湿気の多い一日だったように思います(一日中医院の中にいて、外の様子をしっているわけではないのですが)。これから雨が多く、蒸し暑い日が続くかと思うと、気が滅入ってきそうです。

 熱中症も心配です。暑さ対策をしっかりと行っていて下さい。昨年の猛暑ではそうとう多くの方が亡くなったと記憶しています。今年もすでに1名の方が亡くなり、救急搬送された方が数百人いるとか。これから暑さが厳しくなるにつれ、また心配な季節になっていきます。

 今年は節電が呼びかけられているので、よけいに心配です。過度な節電が悲劇をもたらさないか、危惧しています。停電にならないようにみんなで節電に協力していかなければいけませんが、でも命を無くすような節電では意味がありません。

 健康状態も考えながら、「適切な節電」をしていきましょう。

投稿者 tsukada : 19:16

2011年06月14日

今日も記念日

 当院は開院21周年を迎えました。1990年(平成2年)に私の郷里である上越市で開業し、今に至っています。

 たったそれだけのこと、1年のうちのただの1日だと思っていましたが、やっぱり気になりますね。

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 こんなふうに職員の皆さんからすばらしいお祝いをいただくと、嬉しいものです。こみ上げてくるものもあります(少しだけですが)。これまでの道のりをちょっとだけ振り返り、これからももっと頑張っていこうという気持ちになります。

 地域のNPO法人の方からもかわいいお祝いをいただきました。

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 温かく見守っていただいていることに感謝いたします。ありがとうございました。

 ところで今朝は当地では大雨でした。あまりに強い雨音で目が覚めてしまいました。5時過ぎから起きているので、もう眠い・・。

 出勤のころには小雨になり、昼間は晴れて暑くなっていました。土砂降りで始まった今日という一日・・当院の記念日を象徴しているかも。

 まだまだいろんなことがありそうな医院です。これからもどうぞよろしく!

投稿者 tsukada : 21:27

2011年06月13日

実は15年の歴史

 わたぼうし病児保育室が11年目に入りました。次の新しいステージ・・さて、どんな発展をしていくのか、自分ながら楽しみです。

 当院の病児保育事業の歴史は10年間ですが、それは形になっていた部分。その準備段階が5年間ほどありました。当院の開設5周年(1995年)を記念していくつかの事業を展開する中で、地域の子育て支援のために病児保育を行ってみたいと考えるようになりました。

 構想5年といったところでしょうか。上越市に働きかけ、市が「病後児保育」を実施することになりました。その結果、2か所の病後児保育室が誕生。残念ながら当院がそれを担当することはできず、その成り行きを見守っていました。

 しかし私が思っていたような事業とは思えませんでした。やはり急性期の病気の子どもも、断ることなく預かる「病児保育」を実現させるべく、わたぼうし病児保育室を開設しました。それが2001年6月のことです。

 当初は利用者もさほど多くはなく、私の構想は自分勝手な思い込みかもしれないと悩んだ時もありました。親御さんのことを思っているつもりでも、本当のニーズはちゃんと捉えていないのではないのか、と。

 でもそれは杞憂(きゆう)でした。半年、そして1年、2年とたつと、受け入れ体制を大幅に強化する必要に迫られてきました。それは「嬉しい悲鳴」でした。

 医院2階の小さなスペースで始めたわたぼうし病児保育室でしたが、2004年2月に新園舎を建設。保育士も大幅に増加してきました。

 大きくなればなるほど困るのは経営でした。利用料だけではけっして成り立たない事業です。利用者数の増加に伴い、赤字額も年々増加。単年度で2,000万円以上の赤字に増大し、累積赤字は億の単位になっていました(会計は医院と一緒なので、実際には診療収入から補填していました)。

 2年前に上越市が新たに「病児保育事業」を始め、当院はその事業を受託することになりました。当院がこれまである意味で私的に行っていた病児保育が、公的な存在となりました。それまでの8年間の歴史も、子育て支援とは何か、病児保育はどうあるべきかをしっかりと固めるためのものでした。

 もちろん市の事業を受託することで、経営的にもある程度安定したことは大きな意味合いを持っています。これからも病児保育をさらに発展させるチカラになるからです。

 病児保育は毎日が勝負です。急に具合が悪くなった子どもを、その日その日お預かりしています。待ったなしです。今日は預かれないので、明日まで待って下さい、とはいえません。

 これからも日々の病児保育をていねいに行いながら、前に進んでいこうと思います。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

投稿者 tsukada : 22:09

2011年06月12日

今日は記念日

 今日6月12日、当院に併設している「わたぼうし病児保育室」が開院10周年を迎えました(パチパチパチ)。

 それを記念して、職員からすてきなプレゼントをいただきました(またまたパチパチパチ)。

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 このところ利用者がとても多くなり、テーブルとイスが足りなくなっていたようです。そんな事情だとは経営者である私は知らなかったのですが、「痒いところに手が届く」気配り上手な職員ならではの贈り物になりました。

 さっそく明日から大いに活躍してくれることでしょう。ありがとうございました。

※このブログは、「院長ブログ」2,000本目の書き込みになりました←これもまたパチパチパチ(^^)/

投稿者 tsukada : 14:52

2011年06月11日

感染症情報

○インフルエンザ↓
○胃腸炎↓
○溶連菌感染症
○水ぼうそう↓
○マイコプラズマ
△おたふく
△プール熱(咽頭結膜熱)
×りんご病
×麻疹
※風疹
-------------
インフルエンザ流行がようやく下火になってきました。
学校によってはまだ学級閉鎖などがでていますが、全体には少数です。
終息まであとわずかです。
もうしばらく注意をしていて下さい。

胃腸炎も減少傾向です。
今後は食中毒の発生が心配です。
食品の衛生管理をお願いします。

暑い日が多くなりました。
紫外線や暑さ対策をお願いします。

先週「ある職場での風疹の集団発生」についての情報提供をしました。
その後は、少なくとも当院では風疹の発生はありません。
1歳で予防接種をするので、おそらく子どもの中で流行することはないでしょう。
大人の方では、今回のように集団発生があるかもしれません。
注意をしていて下さい。

投稿者 tsukada : 14:26

2011年06月09日

こだまでしょうか

「辞めろ」と言うと
「辞めない」と言う。

「辞める」と言ってみると
「辞めなくていい」と決まる。

「辞める」と言ったのに
「まだ辞めない」と言いかえる。

そうして、あとで
みんなが怒って

「すぐ辞めろ」と言われても
「一般常識できめる」と言う。

こだまでしょうか、
いいえ、「菅」違い総理大臣です。

投稿者 tsukada : 22:51

2011年06月08日

大型発電機導入

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 当院に待望の大型発電機が導入されました。これまで中小の発電機を6台保有し、もしもの停電時にも電子カルテを初めとして照明などもある程度使用できる体制をすでに作っていました。

 残っていた課題が1つ・・冷房です。ほんの短時間(数十分?)であればガマンという手もありますが、真夏の日中では1時間はもう限界でしょう。それ以下でも厳しいかも。

 当施設はもともと健康な子どもたちがいるわけではありません。いろんな病気で具合を悪くしている子どもたちが、医院にも病児保育室にもたくさんいます。真夏にエアコンが使えなければ、施設を閉鎖せざるをえないような状態になってしまうかも(閉鎖しても、それ以上に良好な環境はどこにもないでしょうから、結局は劣悪な状態のまま診療と保育をせざるをえませんが)。

 今日到着した大型発電機は、3相200ボルトを大容量で作ることができます。院内の数あるエアコン(いったいいくつあるのか、私も把握できていないくらいたくさんあります)の中でも、一部の大型エアコンの電力を供給させます。待合室、処置室、保育室プレールーム、隔離棟待合室などの他、診察室(第1、第2)、事務室、薬局など、主なスペースはこれで大丈夫でしょう。

 最近の情報では、東北電力管内でも計画停電は回避できそうだということです。そうなると、今回の大型発電機は用なしになる? でもやっぱり意義はあると思います。万一の停電時は威力を発揮します。やっぱり危機管理対応は必要です。準備しておくことで、安心して仕事に励むことができます。

 もう一点。電力事情が逼迫し、ピークカットが必要になったときに、この発電機を稼働させてエアコンを自前の電力で動かすことで、東北電力の負担を減らすことができます。その量は、電力会社全体としては微々たるものでしょうが、でも節電に積極的に協力することも、当院にとっては社会的役割とも心得ています。

 この発電機の出番がないことは一番良いことでしょう。でも、いざと言うときには強いチカラになります。頼もしい発電機に、カンパイ!

投稿者 tsukada : 18:00

2011年06月07日

常識外れの政治家たち

 先週からの首相退陣をめぐる騒動にはあきれかえっています。震災復興の大切な時期に、統治能力も指導力も欠如したまま居座ろうとする首相も困りものですが、内閣不信任を提出し「政局」にしようとする動きもどうなんでしょうか。

 自分の党のリーダーに、党首をやめてもらうのではなく、内閣総理大臣をやめさせようという民主党内の皆さん・・それって論理的でも、倫理的でもないでしょ。まずは党首をやめてもらうこと。それができなくて、責任政党っていえるの?

 内閣不信任案が提出される直前に開かれた民主党の両院議員総会(?)で、あたかも今すぐにでもやめると受け止められるような発言をしています(少なくとも私にはそうとれました)。その意向を受けて、党内の「造反」はほとんなくなりました。「不信任」から「信任」に180度態度を豹変させるって、信念って何?と疑問符のつく政治家っているのもなげかわしいことです。

 そして結果として内閣不信任案は否決されました。形式的には。それは今の内閣を「信任」したということになります。でも、それを総理大臣に言ってもらいたくなかった。

 総理は当日夜の記者会見で、原発事故がステップ2の「冷温安定」になったらやめるとハッキリ言いました。東電の工程表にはそれは来年1月ころとはっきり書いてあります。それを聞いて「詐欺だ」とまたまた大騒ぎが始まったのも、当然の話です。

 私も含めて多くの国民はこの経過をじっと見ています。ほぼリアルタイムに、ほぼ生の声をライブで。自分の発している言葉に責任をもたない政治家を信用するのは、無理です。

 今日になったら、やめる時期は「一般常識で判断する」と言っているようです。でもあなたの「常識」って、私たち一般人の「常識」とはずいぶん違っているようです。やっぱり信用できません・・

投稿者 tsukada : 23:59

2011年06月05日

エコ、そして節電

 夏の日差しを感じるようになりました。つい先日までは日があたると気持ち良かったのですが。

 我が家では夏にはよしずやすだれをつけて夏の日差し対策をしています。今年はそろそろ取りかかろうとおもっているところ。

 通販で購入したスクリーンを取り付けてみました。

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 テント地のしっかりしたものです。これで真夏の日差しはずいぶんとカットできそうです。

 エコ、そして節電に大いに協力できそう・・そう思いながら、汗を流した休日でした。

投稿者 tsukada : 18:56

初夏

 新潟はまだ梅雨入りしていませんが、湿度が高く、蒸し暑くなってきています。夏間近といったところ。

 医院のサツキがきれいに咲いています。

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 6月は当院の開院記念の月。サツキの花を見ると、開院当初を思い出します。また初心に戻って、頑張ろうと。

投稿者 tsukada : 11:50

2011年06月04日

今週の感染症情報

○胃腸炎
○インフルエンザ
○水ぼうそう↑
○溶連菌感染症↓
○マイコプラズマ
△おたふく↓
△りんご病
×麻疹
※風疹
-------------
6月に入ったというのに、まだインフルエンザが流行中。
今週も学級閉鎖の学校がでています。
完全な終息はまだ先のようです。

胃腸炎の発生もまだ高頻度。
おそらくロタウイルスが大半だと思います。
これから暑くなると細菌性腸炎が発生しがちです。
「腸管出血性腸炎」もその1つで、ときに重症になります。
食品の衛生管理や、肉などを食べるときには十分な加熱をして下さい。

水ぼうそうは今週は増加。
おたふくは減少。
いずれもワクチンで予防できる感染症です。

市内のある事業所で風疹の集団発生がありました。
成人男性には免疫のない方が多いようです。
子どもたちが罹患しても軽くすむことが多いです。
妊娠初期の女性がかかると胎児の奇形が生じるおそれがあります(先天性風疹症候群)。
こんごの情報に注意をしていて下さい。

投稿者 tsukada : 15:10

2011年06月01日

国会議員の本職は何?

 政治がおかしなことになっています。野党が内閣不信任案を提出し、与党=民主党内からも「造反」の動きがあり、もしかしたら明日の衆議院の本会議で成立するかもしれません。

 自分で選んだ首相を否定するのですから、いったいどうしたの? 不適格だと思ったら、党内で新しいリーダーを選ぶのがスジなのでは。

 それに、政策能力がないと首相うぃ批判するのであれば、自分たちで法律の改正や新しい法律の作成をすればいい。それが国会の役割であり、国会議員の本来の仕事でしょ。

 総理大臣や内閣は法律に基づいて仕事をするわけだから、すくなくとも行政的なことは国会が決めて、リードしてことができる制度のなっているはずです。そんな基本をすっかり忘れてしまっているのは、困ったことです。

 混迷する政治を目の前で見せられて、この国の行く先を不安に思っているところです。

※「こども通信」6月号HP内にをアップしました。どうぞお読み下さい。

投稿者 tsukada : 23:59