風疹抗体陽性の妊婦

風疹抗体検査についておたずねします。子どものとき(1976年)に風疹にかかり罹患暦があります。9年前に風疹抗体価を検査したときはHI法で128倍でした。現在は、妊娠14週の妊婦です。12週3日に風疹抗体価がHI法で512倍で、9年前から4倍数値が上昇していました。その一週間後の13週3日に再検査を受け、風疹IgM(EIA)は6.48(+)、風疹IgG(EIA)は120(+)という結果でした。今回の妊娠中に発疹等はでていないのですが、再感染した可能性はあるのでしょうか。また、胎児への影響は考えられますでしょうか。主治医からは、既に風疹に罹患暦があるので、これ以上検査はしなくても大丈夫と言われましたが、igmの値が高かったため心配しております。(Kさん)

風疹に罹患歴があり、以前に風疹抗体が感染を予防できるレベル以上あることが分かっていますので、もうすでに風疹に罹患することはありません。
正確にいうと、風疹患者と接触し、風疹に「感染」しても直ちに風疹ウイルスを中和することができ、風疹ウイルスが体内で増殖することもありませんし、それが妊娠中でも胎児に風疹ウイルスが以降することもありません。
従って先天性風疹症候群の発症を心配することは、現在も、これから将来もいっさいありません。

IgM抗体陽性は風疹の感染を示唆します。
初感染ではそうとう高い値になります。
再感染でもIgM抗体が陽性になることはありますが、それほど高値になることはないようです。
再感染では早期にIgG抗体が高値になります。

主治医の先生が言われているように、ご心配なさる必要はないものと思います。

2007.3.18

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塚田こども医院Q&A2007年