授乳中の蕁麻疹の治療

現在8ヶ月の子供の母です。(一人目です)8月上旬からじんましんが出て、いまだに治りません。母乳で育てているため、薬を内服することが出来ず、ただひたすらかゆみをガマンする日々です。内科の先生からは、薬を飲むのであれば、母乳ではなく、ミルクにしなさいと言われていますが、夜泣きの際(多いときには2時間ごとに起こされます)にはやはりおっぱいが手っ取り早く、どうしてもミルクに切り替えることが出来ません。 そこでご参考までにお聞きしたいのですが、たとえば、漢方薬でも母乳に影響はあるのでしょうか? なるべく早くじんましんを治したいですが、子供に影響が出てしまうのはこわいです。どのようにするのが一番よい方法なのでしょうか?(千葉・Tさん)

お母さんご自身が蕁麻疹とのこと、大変ですね。
体調が悪いと良いオッパイも出にくくなりますから、赤ちゃんのためにも早く良くなってほしいです。
蕁麻疹の治療としては薬物治療がありますが、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬など、よく使う薬には確かに「授乳中は避けること」という但し書きが書いてあります。
これらのうち、本当に授乳中に使って問題が生じるかというと、必ずしもハッキリしていないものが多いのではないかと思います。
「問題が生じてはいけないので」というような意味合いで書いてあるものも少なくありません。
漢方薬も同様の扱いです。

アメリカ小児科学会では、授乳中に避けるべき薬を指定しています。
「禁忌」リストの中には蕁麻疹で使うような薬はありません。
「要注意」リストの中に、一般名「クレマスチン」(代表的商品名「テルギンG」など)があります。
これ以外のものは、授乳中の方でも注意しながら服用することはかまわないという見解です。

アメリカでの考え方をそのまま日本で適用するわけにもいきませんが、でも「絶対禁止」という立場をとる必要もないと思います。

こういったことを日常的に扱っているのは産婦人科や小児科ですので、そちらでご相談になっていただくのが現実的かと思います。

2002.9.26

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塚田こども医院Q&A2002年 9月