園に入っている乳児の予防接種

最近保育園に通い出したのですが、さっそく風邪をひいてしまい(40度の熱が出るくらい)もう今は熱も下がり咳が出るだけになったのですが、通院していたところの先生が、保育園に通ってるんだったら、今だとインフルエンザとはしかの予防接種を自費かかっても受けた方が良い!とおっしゃってたのですが、実は1週間程前に(熱出す前日)ツベルクリンをうって、まだBCGを受けてないんです。それで通院中の先生はBCGは来年受ければ良いから・・・って。本当にBCG来年でも良いのでしょうか???教えてください。(ちなみにBCG受けるとしたら、もう期日がせまってきてるんですぅ(××))そこの先生は年内にインフルエンザとはしかの予防接種を全て済ませてしまいましょうって言ってました。ちなみに、子供は今9ヶ月半です。(福井県・Iさん)

お子さんが入園し、集団生活を始めると、やはり風邪などをもらいってしまい易いですね。
風邪、嘔吐下痢症など、しょっちゅうひくことになります。
そして、はしか、インフルエンザ、水ぼうそう、おたふくかぜなど、はっきり名前のついた感染症も心配しておかなければいけません。
それらを予防するためには、ワクチン接種が確実です。

この時期(12月)では、まず優先すべきはインフルエンザ予防接種ではないでしょうか。
毎年1月以降に流行しますので、ぜひ年内に接種をすませておいて下さいとお話ししています。
法律での規定はありませんので、任意接種(自費)になります。
(今年から65歳以上の高齢者に対しては公費補助が行われていますが、小児はまだ適応されていません)

はしかも病気の重症度が高く、感染力が強いので、早めに接種を受けておいたほうがいいです。
予防接種法に規定されていますので、公費で受けることができますが、年齢のワクがあり、生後満1歳〜7歳6か月未満になっています。
しかし、1歳未満の乳児に対して予防接種が不要ということではありません。
生後半年ほどで母親からもらった免疫(以降免疫)がなくなってきて、「無防備」な状態になりがちです。
とくに集団生活している赤ちゃんは、感染を受ける機会が多いので、ワクチン接種により予防しておくことが大切です。
この場合も任意接種になります。
移行免疫が残っているときには効果がないので、1歳以降に法による接種を再度受けていただいています。

ご質問の中で、かかりつけの先生がお勧めになっているように、できるだけ早めにインフルエンザとはしかの予防接種をすませておくことを、私もお勧めします。

BCGについてですが、結核の予防のために乳児期に行ってもらっていますが、周囲(家族、園、地域)で明らかに結核患者の発生があるような環境でなければ、多少時期をずらせてもいいでしょう。
BCG接種を受けると次の予防接種まで4週間以上あけることにもなっていますので、時期的なことから、後回しにされるといいんではないでしょうか。

なお、1歳を過ぎ、あらかたの予防接種がすんでいたら、水ぼうそう、おたふくかぜについても予防接種を受けておかれるといいです(いずれも任意接種)。

お子さんが集団生活に入られる際の予防接種については、HPの中でも書き込んでありますので、ご覧下さい。

2001.12.6

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塚田こども医院Q&A2001年12月