赤ちゃんの切れ痔

今日は娘の便のことで質問です。1歳2ヶ月ですがまだやわらかい便しか出ません。友達などに聞くと大人みたいなのが出ると言われました。食事のせいでしょうか?生まれつき便秘気味で先生のところにも何回か薬をもらったりして受診していましたが、最近は1日1回は出るようになっています。便秘が原因かわかりませんが1歳くらいのときに肛門のそばにいぼみたいなのができて外科で見てもらいましたが、そのまま様子を見ましょうと言われました。何かで調べたら「見張りいぼ」というものかもしれなくってもしそうだとすると、軟便になると書いてありました。便が硬くなるような食品はどんなものですか?またどんなものが便を柔らかくするものなのでしょうか?内臓が悪いんでしょうか?娘は好き嫌いなくなんでも食べます。(新潟県・Nさん)

ウンチの性状はその子によって違っていてかまいません。
同じ様な食生活をしていても、柔らかかったり、固かったり、回数が多かったり、すっくなかったりと、いろいろです。
食生活の上でも問題がないようですので、病気とは考えなくてよいのですね。

「見張りいぼ」は肛門の粘膜が傷ついたときにできるものです。
便秘や硬便のために肛門の近くの粘膜が裂けてくると、それを守るように、その皮膚側に盛り上がりができています。
それが「見張りいぼ」です(ちょうど粘膜の傷を「見張る」ようにできてくるため)。
病名としては「裂肛」になりますが、大人のようにザクッと切れてしまうわけではなく、粘膜が少し裂けている程度のものがほとんどです。
(肛門をよく開いてみるとそれが分かります。)

その場はきれいに洗ってあげて、出血や痛みがあるようなら抗生物質の軟膏を塗ってあげて下さい(ゲンタシン軟膏など)。
また、それが著しい便秘や硬便のためになるのであれば、それを改善していく必要があります。
しかし、基本的には小さな肛門が排便のときに一挙に開かれるためにできるものですので、普通のウンチや、ときには勢い良く出る下痢でもおこります。
0〜1歳ではこの「見張りいぼ」をよく見かけますが、2歳以降では珍しくなります。
これは、次第に肛門のサイズが大きくなるためと、排便のときに肛門をゆっくりと上手に開くことを覚えるからではないかと思います。

ご理解いただけたでしょうか。

2001.11.26

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塚田こども医院Q&A2001年11月