赤ちゃんの便秘

生後3か月の長男のことでご相談したいことがあります。生後1ヶ月までは一日に5〜6回はあった便が1ヶ月すぎごろからでなくなってしまいました。そのため2日でなければ綿棒浣腸をして出していたのですが、出てくるのはねばっとしたやわらかいうんちで2日分まとめて出てくるような感じでした。その後も自力で出ないため2〜3日に1回は綿棒浣腸していました(綿棒浣腸はくせにはならないと聞いていたため)。(中略)便秘についてはもう少し様子をみるつもりではいますが、軽度のヒルシュスプルング病ではないかという不安がぬぐえません。生後1ヶ月まで一日何度も便が出ていて、その後便がでなくなってしまう様なときでもヒルシュスプルング病の可能性はあるのでしょうか。(後略)(Hさん)

生後3か月の赤ちゃんの便秘ですね。
これぐらいのときは、まだウンチをするのが下手で、なかなか自力ではでないことがあります。
生後5-6か月くらいになると、人見知りをするようになり、ずいぶん賢くなるためにウンチを上手にできるようになっていきます。
また離乳食が進んでくると、ウンチの量も多くなり、1週間もウンチを出さずにいることができなくなります。
(それまでは、母乳・ミルクなどは消化が良く、ウンチの量が少ないので、1週間ぐらいは出なくても平気)

こより浣腸(または、綿棒での刺激による浣腸)は、肛門を刺激して「自力での排便」を促す処置です。
それをしなければウンチがでなくなるような変なクセが付くわけではないと思います。
本人がうなってウンチを出そうとしているのに出ないときは、それを助ける意味合いでこより浣腸をしてあげればいいでしょう。
お腹がはっていないし、本人にその気がない(?)ようなときは、そのままにしていてもかまわないと思っています。

その意味で、数日ごとに浣腸していることだけで「し過ぎ」ということはないと思います。

ヒルシュスプルング病をご心配のようですね。
これは先天的な病気で、腸管近くにあるべき神経がないために、腸の動きが止まっています。
ウンチを出そうとする動きがないために、自力での排便をしませんし、ウンチがたまるために大腸がとても多くなり、お腹は異常に膨れます。
この病気の程度は様々で、ごく軽いものは「頑固な便秘」ぐらいのときもあるようです。
お子さんの様子をお聞きすると、肛門の刺激をすることで自力で排便できていて、ヒルシュスプルング病を考える必要なないと思うのですが、いかがでしょうか。

ただし、診察をしていませんので、参考意見に留めてください。
ご心配な点は、再度小児科医を受診されるようお願いします。

また、私のHPの中に便秘について書いてありますので、ご参照ください。
HP→ヘルスレター→306赤ちゃんの便秘

2001.10.19

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塚田こども医院Q&A2001年10月