熱性けいれんをおこしやすい薬とは?

熱性けいれんを起こしやすく、今までに3回起こしています。脳波にもCTでも異常はなく、けいれん自体は心配していないのですが、前に一度いった病院で、けいれんの閾値を抗ヒスタミン薬が下げる可能性があると聞きました。また、別の病院では喉の薬でそういう作用を起こす可能性のあるものがあるといわれました。もし、そう言われているものがあるのであれば、しりたいのですが。(愛知県・Nさん)

お子さんが熱性けいれんをおこしたことがあるとのこと、熱を出すたびに心配になりますね。

ご質問の件ですが、確かにいくつかの薬剤はけいれんをおこしやすくすることが知られています。「抗ヒスタミン薬」はその一つです。鼻水や痒みを抑える働きがあり、かぜ薬として使ったり、湿疹のときの薬として使ったります。(当院で使っているのは、ペリアクチン、テルギンG、ヒベルナなど)

また「テオフィリン」という薬も、同じようなことをおこすと言われています。これは、気管支喘息のときに使うお薬で、気管支を広げる働きがあります(気管支拡張薬)。(当院では内服のテオドール、坐薬のアルビナ、注射薬のネオフィリン)

こういった薬を使うことで、もともとけいれんをおこしやすいお子さんが、さらに容易にけいれんをおこすことが心配されます。といっても、その程度はそれほど極端なものではありませんので、「注意しながら使う」ということで、それぞれの症状があるときには、その必要に応じて使っていただいてかまわないと思います。

熱性けいれんを3回おこしたとなると、それが「単純型」としても、今後も同じことをおこしてくることが予想されます。2〜3歳は熱を出す病気をいろいろとおこしますので、今後も熱性けいれんがおきるものと思っていただく必要があります。ダイアップ坐薬を発熱時に使用することで、積極的に熱性けいれんを予防する」ということはされているでしょうか? この方法はほぼ確立した有効、かつ安全なものです。それによって熱性けいれんをおこさないようにされるといいですね。(私のHPのなかの「ヘルス・レター」に、熱性けいれんについて書いてありますので、参考にして下さい)

キーワード:熱性けいれん

2001.5.10

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塚田こども医院Q&A2001年5月