夜泣き

夜泣きの相談です。産まれてから一度も朝まで寝たことがありません。泣くと夜中にミルクを飲ませてたんですが、いつまでたっても朝まで寝ない・・。これは夜泣きかなと気づいたのは生後7ケ月くらいのときです。現在1才1カ月になりますが、回数は減っては来ましたが、二回ほど泣いてます。ミルクを飲むのが癖になっているのか、ミルクを飲むまで泣き止みません。ビデオを見せたり、電気をつけたりとしていますが、とりあえずはミルクなんです。その後は静かにねています。ミルクを止めようと何度か挑戦しましたが、ずーっと泣いてます。毎日のことなので私の体力も続かず、ついミルクをあげてしまいます。やはりミルクは止めたほうがいいのでしょうか。日中は外で遊んだりして体を動かせてます。お昼寝はトータルで一日3〜4時間です。昼寝もあまり長くさせないほうがいいのでしょうか。夜、寝るのはだいたい8時〜9時と早い時間に寝ます。最近は昼間ずっと眠そうでぐすぐずいってることが多いです。 (千葉県・Dさん)

なかなか難しいですね。当院にきている助産婦とも相談したのですが、これといった名案はありません。このまま試行錯誤していくことになるのではないでしょうか・・

助産婦と話していて、共通した認識は、Dさんがとても真面目で、一生懸命取り組んでおられるということです。「夜泣き」への対処は、その子どもによりけりですし、地域によっても時代によっても、民族によっても違うでしょう。ご家族の中で、とくにパパとの関係や、もしおられればおばあちゃん、おじいちゃんとの関係でも異なってきます。上にお子さんがおられるかどうかでも、きっと変わってきますね。これといった一つの方法があるわけではありません。

Dさんは、これまでいろいろと努力され、育児書などに書いてある方法をいくつも試されたことでしょう。今のところはうまくいっていないでしょうが、でも、その「努力する」姿勢が大切ですよね。子どもを育てること中で、いろんなことにぶつかり、悩むことで、「親としても育つ」わけです。あとで振り返ると、なんだこんなことだったのか・・と思うようなことでも、初めから「やり方」を教えられて、考えもせずにそのとおりやっていることが、形はうまくいっているようでも、子どもとして、親として本当には育っていないことがあるように思っています。ですので、やり方はいろいろです。

夜泣きはお腹が空いているために起きるわけではないから、ミルクはもうやめましょう・・と「指導」するのは簡単ですが、でも、お子さんの様子からは、そんなことではすまないでしょうね。ミルクをあげないことで、母子ともにストレスがもっと倍加されそうです。当面の危機を乗り切るという意味では、夜のミルクを罪悪視せず、それもまたありと思って飲ませてあげていていいのではないですか?(ただし、たっぷり飲ませるのが目的ではないので、ゆっくり出るような乳首にしたり、しゃぶらせるようなものにしたりと、工夫してみて下さい。)

お母さんのストレスがいっぱいたまっている状態は、お子さんの夜泣きにも悪影響します。子育てが楽しめるようにリラックスできるといいですね。「極限状態」のときには、赤ちゃんをそっくりパパや親戚に方に預けてしまうのも手です。せめて週に1日でも、赤ちゃんと離れてゆっくり眠れる環境を作ってもらいたいですね。そのためには、ぜったい!パパの協力が必要です。

それと、愚痴を聞いてくれる相手はいますか?パパはもちろん、同じ女性、メール仲間・・私もその一人になりましょう。

具体的な質問について:お昼寝はその程度でちょうどいいはず。わざと昼間寝かせないのは、不自然です。夜の寝入る時間もいいですね。

甘えん坊は、大好きです。そしてお子さんを甘えさせてあげられる親御さんも、大好きです。いっぱいいっぱい甘えさせて下さい。ただし、一日中おんぶ・だっこをしているのが甘えさせることではありません。お子さんが甘えたいときがちゃんと分かって、その時にタイムリーに甘えさせて下さい。親の都合だけで甘えさせるのではないので、かえって大変なはずです。でも、それがちゃんとできるのは、子育てを楽しんでいるときです。これからは、親のもとを少しずつ離れていますが、でも、何かあったら自分のことを全部受け止めてくれるパパやママがいる!という安心感(愛着)がベースです。それがあれば、多少のことはきにしないでいいですし、子育てに怖いものなしですよ。

ということで、小児科医としての「医学的なアドバイス」を期待されていたと思いますが、こんなとしかお話できず、申し訳ありません。また経過など、教えて下さい。

キーワード:夜泣き

2001.4.27

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塚田こども医院Q&A2001年4月