頭部の打撲

私の息子(1y6m)ですが、先日椅子から落ちて下にあったお盆の縁を眉間のところにぶつけて大きなたんこぶができました。かなり大きく、おでこが三つになったようでした。(まるで宇宙人!?)目の横にも(鼻の横)青い痣ができています。夜だったので、夜間救急に走りましたが、レントゲンを取って返されました。骨に以上はなかったようですが、場所が場所だけにちょっと心配です。その後、息子は元気にしていますが、大丈夫なものでしょうか。 (北海道・Nさん)

お子さんが頭を打つことは、じつに良くあります。タンコブをつくったり、青あざになったり。いずれも皮膚の下に出血することによっておきますが、それだけなら、1〜2週間以内に吸収されますので、ご心配いりません。

問題は、それ以上の問題があるかどうか、ですね。例えば、頭蓋骨の骨折、頭蓋内の出血、脳の損傷(脳挫傷など)・・これらは「重い外傷」ですので、タンコブや青あざだけではない、他の症状が現れてきます。意識の消失、けいれん、繰り返す嘔吐・・ 顔色は悪く、いかにも具合悪そうにしているようでしたら、これらのことを心配する必要があります。

ぶつかった時は痛いから泣くでしょうが、しばらくしたらケロッとして遊んだり、おやつを食べているようでしたら、まず心配はありません。タンコブもその場で大きくなったものは通常の皮下出血だけと考えて良いでしょうが、その後(その日や次の日)どんどん大きくなっているようでしたら、骨折を疑う必要があります。

老人の場合には、頭部の外傷ののち数ヶ月たってから症状がはっきりしてくることがあります(硬膜下血腫など)、子どもの場合にはそのようなことはまずありません。やはり、その場の具合がどうかということを見ていただけはいいようです。

お子さんの場合には、その場で診察を受け、さらにレントゲン写真をとって問題なしとされていますし、現在、気になる症状はないようですから、そのまま様子を見ていてかまわないと思います。

キーワード:頭部打撲

2001.4.22

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塚田こども医院Q&A2001年4月