足の痛み

家の3才6ヶ月の息子のことで。先週の月曜日に突然右足のももが痛いと言って、たてなくなりました前の日5ー6才のこども達と普段の倍くらいの時間をスーパーの遊び場で遊びました。(中略)レントゲンを撮っても骨には異常が無く、痛み止めの薬と湿布を貰って帰ってきました。(中略)今週の月曜日にもちょっと痛いのか歩き方がおかしかったのです。本人に聞いても「ちょっといたいの、ぴりぴりするの」と言ってました。今週の月曜日も前の日曜日にいつもの倍くらい遊んでいました。今回は歩けなくなったわけではなく、歩き始めがちょっと右足をかばっているかな? くらいで、ちゃんといつも通りに遊べるし、走れました。私があんまり「痛いの? 痛いの?」ってきくので、本人もあんまり痛くないのに足をかばったりしてたようです。というのは「痛いの?」と聞くのをやめて歩いているのを見てみると普通に歩いていましたから。ただ、動き始めに少し歩き方がおかしいかな?と感じました。やはり筋肉痛とかなのでしょうか?こんなに小さくても筋肉痛のような症状が出るのでしょうか? (新潟市・Tさん)

メールの内容から、とても元気の良いお子さんの様子が見えてきました。

時々、下肢の痛みを訴えるとのこと。子どもたちは、いろんな場面で痛いと言いますが、その時に、そこに病気や障害のあることもあります。しかし、そうではない場合もあります。それぞれのお子さんの、それぞれの訴えを丁寧に聞いてあげる必要がありますね。

お子さんの場合はどうでしょうか? とても元気良く遊んだあとに筋肉痛を訴えているような感じですね。そうであれば、あまり長く痛みや歩きにくさが続くことはないでしょう。

もし、関節や骨などに異常があるとすると、そこに力が加わっている時が一番痛いはすです(つまり、昼間元気に動き回っている時が、一番痛がる)。また、そんなにすぐに痛みなどの症状が消えていくことはないでしょうね。

よく子どもたちは、夜寝ているときに痛がります。そんなとき、お母さんやお父さんが隣に寝てあげて、そうっとなでてあげると落ち着いてくることが多いのではないですか。親御さんがいっしょにいてくれるだけで安心しますし、自分のために優しくしてくれていると実感することは、とてもいいことですね。こんな「なでなで療法」が良く効くようでしたら、あまり深刻な問題はないと思っていいのかなと考えています。

周りが気になって、「痛くない?」「大丈夫?」などと声をかけ続けると、お子さんのようにいつまでも「ウン」と言うこともありますね。たえずお子さんのことを心配し、気にかけていることはとても大切なことで、そのことが悪いわけではありません。でも、子どもたちは「安心したい」のに、大人まで「不安そう」にしていると、その不安が伝染していきます。あるいは、「痛い」と訴えることで、大人の気持ちを引きつけておく、なんてこともあるかもしれません。

それほどの痛みではないようでしたら、そうっと見守り、「何があっても、お母さん、お父さんがついているから心配しないでいいよ」というメッセージを送ってくださると、逆に落ち着いてくることもあります。

でも、子どもの訴えを無視したり、「また始まった!」と拒否したり、「どうせたいしたことじゃないんでしょ!」と頭ごなしに決めつけたりはしないで下さい。決して子どもはウソをついているんじゃないですから。一方で、それに振り回されるのも、またいけません。大人なんだから、広い心でどんと構えて、受けて立ってくださいね。

今はもう痛くないようですので、あまり心配なことはないように思います。でも、たびたび痛がっているようだったり、その程度が次第に強くなるようでしたら、小児科か整形外科で診察を受けてみて下さい。

キーワード:足の痛み

2001.2.27

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塚田こども医院Q&A2001年2月