予防接種どおしの間隔

複数のワクチンを接種する際、定められた接種間隔より短期間になってしまった場合、あるいは長期間になってしまった場合の対応について。 (上越保健所管内市町村予防接種担当者会議にて)

生ワクチンの接種からから次のワクチン接種までは4週間以上、不活化ワクチン(トキソイドを含む)からは1週間以上あけることになっています。

これは、それぐらいの間隔をおいておけば、万一の副反応が現れても対処が用意であろうという理由からです(同時か、あるいは接近して複数のワクチンを接種したとき、その後に副反応が起きても、一見どのワクチンに責任があるのか、分かりづらいということです)。また、生ワクチン同士ではお互いの干渉作用により、十分な免疫ができないことが「理論上」考えられています(実際にそれがどの程度おきるかは分かっていません)。

この間隔は一応守ることにはなっていますが、海外渡航などのために医師が必要と認める時には、短期間、あるいは同時に複数のワクチン接種をおこなっても良いとも決められています。

従って、通常は規定より短い間隔で接種を行っても、とくに有害な反応がおきることも、著しく効果がなくなることもありません。

「長期間」というのは、異なるワクチンでの接種では問題にはなりません。

(参考)現行の三種混合ワクチン(DPT)は「百日咳、ジフテリア、破傷風」の3種類のワクチンが混合されたものです。現在日本では使用されていませんが、MMRワクチンは「麻疹、おたふくかぜ、風疹」の3種類が混合されたワクチンで、欧米では広く使用されています。いずれも、同時に複数のワクチンを接種していますが、効果や副反応の点で問題になることはおきていません。

キーワード:予防接種の間隔

2001.2.21

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塚田こども医院Q&A2001年2月