おたふくかぜと髄膜炎

土曜日からおたふくになってしまいました。上の子が3週間くらい前になったので、うつるとはおもったのですが。おたふくから髄膜炎になると聞いて心配です。(長岡市・Iさん)

おたふくかぜになられたとのこと。潜伏期は2〜3週間ですので、ぴったりです。

最初は耳下腺の腫れとともに、痛み、熱がでます。数日間は痛みのために食事がよくとれないこともあります。その後は、腫れてはいるけれど、痛みも熱もない状態になります。そして、1週間ほどで耳下腺の腫れが無くなり、登園・登校ができるようになります。

合併症として髄膜炎をおこしやすいのは確かです。数%の頻度といわれています。(以前読んだアメリカの教科書には、検査での異常は半数以上に見られるとありました。)耳下腺の腫れがそろそろおさまることに起こりやすく、急な発熱、強い頭痛、繰り返す嘔吐がその主な症状です。もし変だなと思ったら、すぐに小児科を受診して下さい。

原因の分かっている小児の髄膜炎で、最も頻度の高いのがこのおたふくかぜによるものです。程度は、比較的軽いことが多く、1〜2週間の入院治療で治ることが大半だと思います。

こういった問題もあるために、私たち小児科医は、おたむくかぜワクチンの接種をお勧めしています(任意接種)。

キーワード:おたふくかぜ、髄膜炎

2000.11.13

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塚田こども医院Q&A2000年11月