当院の院内処方

以前から一番質問したかったことなのですが、院内処方で、このような相談にのっていただけるような小児科の先生はN市内に、できれは近くに、いらっしゃるでしょうか。 (上越・YMさん)

いろんな医者が、いろんな考えのもので、いろんな医療を行っていますから、私以外の先生に接することも、必ず良い側面があります。ただ、相性が合う、合わないの問題はありますが・・

「院内処方で」というのは、難しいかもしれませんね。私自身も開業当初は医薬分業で始めたわけで、いまバリバリに仕事をされている先生方は、やはり医薬分業が多いと思います。私も院外処方の全てがいけないと言っているわけではないので、きちんとした仕事をされている医院と調剤薬局であれば、それはそれで信頼されていいと思います。(院内処方でもきちんとしていなければ、ダメです。)

この院内処方は、医薬分業で大きなつまずきをしたために、何とかしなきゃ・・と考え、作ってきたものです。うちわの話になってしまいますが、院内で調剤するためには、設備・備品、スタッフ、薬剤など、多大なものが新たに必要でした。私自身にも、さてどうすればいいのか、といったノウハウもありませんでした。経営的には、大変きつくなるのも分かっていました。(院外処方のほうが、私たちにとってはずっと楽にでき、また経営的にも助かるようになっています。)

でも、やっぱり当時自分の行っていた医薬分業に納得できない。困難な状況があれば、むしろその中で、他にはできないことをやろう。患者さんにとって、一番いいことは何か、私が考える調剤のあり方で一番良いものを極めたい、あるいは、院内だからこそできる(医薬分業ではやりたくたってできない)工夫をしてみよう・・ そんな「逆転の発想」をすることで、現在の院内処方が出来ています。まだまだ不十分なところはいっぱいあり、偉そうなことはいってられないのですが、でもその結果、分業当時よりもずっと良い医療が提供できるようになってきたものと考えています。

また、そんなところが評価されてか、医療などの全国誌・紙でも取り上げれたり、全国レベルでの学会に招待されたりしています。(物珍しさだけかもしれませんが)(この4月にも、「日本臨床皮膚科学会」で講演を依頼されています。)

2000.2.21

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塚田こども医院Q&A2000年2月