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2009年04月21日

最後の花びら

 今日は強風が一日中吹き荒れていました。当地では最大瞬間風速が秒速30メートルほどにもなっていたそうです。時速に直すと100キロほどにもなります。めちゃくちゃな強風でした。

 台風並みの猛烈な風。長時間吹いていたという意味では台風を上回る威力があったかもしれません。

 日中はずっと屋内にいましたが、窓の外から伝わってくる風の音で、その強さは実感できました。ときおり何かが飛んでくるような音もしてました。

 登校途中の子どもたちは、強い風に向かって体を前傾させながら歩いていました。軽い体が風で持っていかれやしないか、見ていて心配なほど。

 電車が停まったりして、多少の影響はあったようです。でも大きな事故がなかったのは、幸いでしょうか。

 満開の桜から1週間がたち、ほとんど散ってしまっていましたが、今日の強風で、残っていたわずかの花びらもなくなってしまいました。すっかり葉桜です。

 『最後の一葉』という海外の小説があります(ヘミングウェー作)。死期のせまった老人が、落葉していく木をみながら、最後まで生きる希望をもっていた、という話です(間違っていたらごめんなさい)。実はその最後の一枚の葉は、壁にペンキで描かれていました。老人のことを思う若者の優しい気持ちが、この短編小説のモチーフでした。

 今日の強風は、最後まで残っていた桜の花びらをことごとく散らせてしまいました。そんなふうに思うと、風がうらめしくなります。もう少しゆっくりと、桜の花が散っていく様子を見せてくれてもよかったのに。

 もっとも花が散ってしまっても、桜の命が終わるわけではありません。まして、見ている私たち(私?)の命がつきてしまうわけでもありません。

 新しい葉をいっぱいに広げて、太陽のエネルギーを吸収し、木々の中に蓄えていきます。たくさんの花を咲かせることで失ったエネルギーを補うかのように。そして、次への成長の糧になっていくことでしょう。

 強風で一挙に“丸裸”になってしまったようにも思えるのですが、それもまた自然のなせるわざ。いつまでも同じステージにはとどまらず、たえず変化し、進化する自然が芽吹いています。

投稿者 tsukada : 2009年04月21日 23:59