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2007年05月31日

麻疹ばかり

 今日は5月末日。GWの大型連休から始まったこの月は、麻疹(はしか)の大騒動があってバタバタとした一ヶ月でした。

 先月までは“季節外れ”のインフルエンザ流行が長びき、それがやっと終わったあとの麻疹流行です。息つく暇もありませんでした。

 今月の「院長ブログ」を見直してみましたが、一番多いテーマは 、やはり麻疹についてでした。半分は麻疹で終始。読者の方には、もう飽きられたかもしれませんね。

 自分でも、良くこれだけ書く内容があったものと感心しているほど(^^;) それくらい麻疹のことは重要であり、麻疹流行の影に厚生行政のあり方や政治の問題が見え隠れしているからなのだと思います。

 おっと、また麻疹の話に深入りしそうなので、今日はこのへんで止めておきます。

 明日からは6月。また新しい気持ちで診療を続けていきたいと思っています。

投稿者 tsukada : 23:15

2007年05月30日

県民集会

 子どもたちがいじめを苦にして自殺するという事件がときどきおきています。昨年は多発していたようで、社会問題にもなりました。

 新潟県でも同じような事例がおきています。過去には、私の中学同級生のお子さんが自殺するということもありました。

 こういったことがおきると、そのたびに、いじめはどうしておきるのか、それをなくするためにはどうすればいいか、など議論になりますが、なかなか決定的な解決策がありません。あるいは、その時は熱く議論をしますが、時間が経つとしだいに忘れてしまっていることも、少なくありません。

 新潟県では、いじめに対して継続的に取り組もうということで、県教育庁の中に「いじめ対策班」が作られています。学校現場での活動とともに、県民全体で「いじめ根絶」の機運を盛り上るためにも「県民集会」を開くことになりました。

 基調報告に続いて、リレートークをすることになっていますが、私もそのトークに加わることになりました。小児科医として話をしてほしいという依頼です。

 6月16日(土)13:30〜16:30、新潟県民会館(新潟市)で行われます(入場無料)。ご興味のある方は、ご参加下さい。

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投稿者 tsukada : 11:56

2007年05月29日

麻疹予防接種

 当院でも麻疹抗体検査ができない状態になっています。それを受けて、当院の麻疹予防接種等の対応を次のように変えさせていただきます。(5月18日の「院長ブログ」を改訂します。)

●麻疹(はしか)が全国で流行し、とくに15歳以上の成人に多発しています。麻疹はワクチンで確実に予防できますが、2回の接種が必要です。小学生以上で2回受けたことのない方は、早急にワクチン接種を受けて下さい。

●麻疹単独ワクチンは全国的に品薄になっているため、主に麻疹・風疹混合ワクチンを使用しています。風疹についても免疫を作ることができます。

●小学2年生以上の子どもたちも、ぜひ麻疹・風疹混合ワクチンを受けて下さい。

●小学生以上の子どもや大人の方のへワクチンは任意接種です(自費診療)。

●麻疹に対する免疫があるかどうかを知るために抗体検査がありますが、全国から検査依頼が集中し、検査センターが対応できなくなっています。検査が可能になった時には、またお知らせいたします。

投稿者 tsukada : 22:58

2007年05月28日

MEDWEB

「病院検索MEDWEB」に掲載されたインタビュー記事をご紹介いたします。

[注目の医療 ドクターインタビュー]
<麻疹の症状と対策>
塚田こども医院 塚田次郎先生
 
 首都圏の大学を中心に、現在も感染拡大の傾向をたどる麻疹(はしか)。麻疹にかかるとどんな症状が出るのか、感染を拡げないために気をつけたいことなどについて、麻疹の症状に詳しい塚田こども医院の塚田次郎院長にお話を伺いました。

 麻疹(はしか)とは…麻疹ウイルスによる感染症。とても重い症状があり、時に死にいたることもあります。昔は「麻疹は子どもの命試し」などと呼ばれていた時代もあったほどです。
【潜伏期】…約10日間
【初期症状】…最初の3日間ほどは通常の風邪に似た症状(発熱、咳、鼻水、だるさなど)があります。風邪よりも症状が強く、重症感があります。
【主な症状】…全身に発疹(ほっしん)を伴ってさらに高熱になり、ほかの症状もより強くなります。この時、全身状態が悪くなって、死の転帰をとることもあります。肺炎、中耳炎などの合併症も少なくありません。
【回復期】…4、5日で解熱し、発疹も褐色の色素沈着を残しながら消えていきます。全身の消耗が激しく、倦怠感、食欲不振なども強く出現します。解熱してから3日ほどは学校へ登校しないこととなっています。

初期症状では風邪と見分けがつきにくい麻疹(はしか)
——麻疹ウイルスにはどのように感染してしまうのでしょうか?
塚田院長:感染力はとても強く、飛沫感染(唾液などとともにウイルスが飛び散る)のほか、空気感染(ウイルスだけが浮遊している)もおこします。そのため、教室などの同じ部屋にいるだけで、そうとう離れていても感染を受けたり、数時間たっても空気中に残っているウイルスが感染することもあります。

——麻疹(はしか)の初期症状について教えてください。
塚田院長:当初の症状が風邪に似ているため、診断に手間取ることが少なくありません。発疹が出て初めて気づくこともあるわけですが、すでに麻疹ウイルスをほかに感染させてしまっています。一般には風邪の時よりもだるさなどの症状が強いのが特徴です。
 しかし、ワクチン接種によって弱い免疫ができている場合には、症状も軽くなるため、さらに診断が難しくなります(「修飾麻疹」)。この場合は、本人は普通に風邪をひいただけと考えたために、多くの人と接触し、流行を広げてしまうことも起きています。所属する学校、団体、会社、家庭、地域などで麻疹患者が発生している場合には、風邪のような症状でも麻疹である可能性が考えられますので注意してください。

——麻疹にかかってしまったかもしれない場合、何科に受診したらよいのでしょうか?
塚田院長:受診するのは、子どもであれば小児科(中学生くらいまで)、大人は内科です。大病院でなくても、近くの開業医でも対応できます。大切なことは、「麻疹かもしれません」と受診の前に告げることです。直接病医院を訪れることをせず、先に電話をかけて、受診の方法や時間などについて指示をもらってください。周囲の方への新たな感染を防ぐために大切なことです。

不足気味のワクチンだが、混合ワクチンでも予防は可能
——麻疹に感染しないための予防法があれば教えてください。
塚田院長:麻疹は一度罹患すればとても強い免疫ができ、2度と麻疹にかかること はありません(終生免疫)。
 麻疹ワクチンは麻疹ウイルスを弱毒化した生ワクチン。接種によって麻疹に対する免疫ができますが、本物の感染症よりも免疫のできかたは弱く、複数回の接種が必要です。
 欧米など、ほとんどの先進国が2回以上のワクチン接種を行っていますが、日本はようやく昨年度から「1歳と、小学入学前1年間」の2回になりました。それ以前は1回の接種機会しかなかったため、現在小学2年生以上の子どもたちや、青年を中心とした成人には麻疹に対する免疫を十分にもっていない方が多数います。ぜひ、早急にワクチン接種を受けて下さい。

——ワクチンが全国的に不足していると聞きます。
塚田院長:麻疹ワクチンは不足気味ですが、麻疹・風疹混合ワクチンは十分に用意されています。風疹に対する免疫をさらに増強させることにもなりますので、この混合ワクチンの接種を受けて下さい。
 現在、麻疹に対する抗体検査は、依頼が増加したために全国の検査機関が対応できなくなっています。免疫のある状態でワクチン接種を受けても、何ら問題はありませんので、今は検査を省略して予防接種を行っています。
 成人などへの予防接種は国の制度からはずれるため、希望する人だけが、ご自身の費用負担で受ける「任意接種」になります。一部の自治体や大学などでは直接ワクチン接種をしたり、費用を負担するところもあるので、調べてみるとよいでしょう。

【病院検索MEDWEB】2007/05/26掲載

投稿者 tsukada : 23:03

2007年05月27日

インタビュー

 麻疹の流行が拡大し、日本中に不安が広がっています。新聞やテレビのニュースなどでも取り上げる頻度が多くなってきました。

 先日は地元の新聞(「上越タイムス」)から取材を受けたという話を書きました。その直後、今度はインターネット上で病医院の検索や、医療情報を提供しているところからも取材を受けました。

 昨日夕方に原稿をメールで送ったところ、さっそくネットにアップされました。

「病院検索MEDWEB」

 ぜひお読みになって下さい。

投稿者 tsukada : 01:33

2007年05月26日

無政府状態

 ここ数日、麻疹を心配し、ワクチン接種に訪れる大学生さんが目立ちます。何人かは、小さい頃から私の小児科に通っていた方。カルテも以前からのものですし、何よりも懐かしい思いでご挨拶させていただきました。

 もう成人をして、すっかり大人になったお顔を拝見すると、嬉しい気持ちになります。子どもたちが大きく成長し、立派になっていく様子を見ることができることは、小児科冥利につきるものです。

 彼ら(彼女ら)に話を聞くと、教育実習中なのだそうです。大学の教育学部の学生さんなんですね。各地の大学で麻疹が流行していることから、実習中に子どもたちに感染させてはいけないという配慮があるようです。(あるいは、学校の方からそんな指導をされているのかもしれません。)

 今日のニュースでは、関西の小学校でも麻疹の発生から学校閉鎖がでたとか。大学から飛び火して、小中学校など、小さな子どもたちの集団に流行が拡大していかないか、心配です。

 市内に上越教育大学があります。ここでは全学生と一部の教職員に対して麻疹の抗体検査を実施することを決めました。大学の予算で実施し、免疫のない人にはワクチン接種もする方針だそうです。国が動こうとしないので、独自の対応をするようになりました。

 もっともワクチンの確保ができるかどうか、見通しがたっていないということでした。さらに、昨日の「院長ブログ」にも書いたように、試薬不足から検査ができない状態に陥ってしまいましたので、大学の計画が頓挫してしまう心配もあります。

 こうなったら、麻疹の検査を省略し、さらに麻疹単独ワクチンが入手できなければ麻疹・風疹混合ワクチンを使用して、全学生や若い教職員の方に予防接種を一斉に、そして今すぐに行うことが、現実的だと思います。きっと大学の関係者もその方向で考えていることでしょう。

 このHPに設置している「ゲスト・ブック」にも、麻疹をめぐる不安の声が掲載されています。その中に、東京のある区では、小学生にも無料で予防接種を実施するのだとか。自治体によっては、そこまで進んだ対策をとるところも出てきました。

 ここで取り上げたように、大学や自治体が独自に対策を取り始めています。今後、大きな広がりになることを期待したいのですが、それでもやはり限界があります。やはりここは国の出番です。日本全体の問題としてとらえて、きちんとした対応をしない限り、麻疹の根絶は不可能です。

 しかし、政府は有効な対策をとろうとしません。国民に、自分のことは自分で守れと言わんばかりです。こんな状況は「無政府状態」と言われてもしかたないのでは。少なくとも、まっとうに機能してはいません。

 国が、重大な感染症の流行におびえている国民を置き去りにしているのは、無責任の極みです。それとも、麻疹から自分や自分の家族を守るのも、国民の「自己責任」なのだとでも言うのでしょうか。霞が関に飛んでいって、責任ある人たちにぜひ話をしたい気持ちです。

 まさか、麻疹だらけの日本を見捨てて、安全な海外に逃げてしまった、などということはないでしょうね(-_-)

投稿者 tsukada : 23:59

2007年05月25日

迷走

 またもや迷走が始まりました。麻疹の流行に対して、きちんとした手だてがなされていません。

 麻疹が全国で流行している中で、厚生労働省は「ワクチンが足りないから、流行していない地域の人は受けないように」とか、「麻疹の抗体検査を受けてから、必要な人だけ(免疫のない人だけ)ワクチンを受けるように」などとアナウンスしています。それって、厚生労働大臣が言うことですか?

 小学生以上の子どもや大人に対する予防接種は、公的な制度にはありません。費用もすべて個人負担。免疫検査も保険は使えないので、やはり自己負担で行ってもらっています。その費用は数千円から1万円前後かかります。それを何千万人の国民に求めることは、現実を無視しています。

 その費用を払えない人が大勢います。一つの家庭で、みんなで検査やワクチンを受ければ数万円の負担になります。受けたくても受けられない人たちがそうとうでるであろうと想像することは、難しいことではないように思うのですが。霞が関にいると、国民の様子が見えなくなるのでしょうか。

 麻疹を根絶するためには、多くの人たちにワクチン接種を受けてもらわなくてはいけません。当然財政出動すべきです。税金を使うことに、何の問題があるのでしょう。予防接種の枠組みや方法も、今すぐ変更する必要があります。それらをせずに、どのようにして麻疹を日本から無くすことができると思っているのでしょうか。

 国がやらないのなら、自分や子どもたちのことは自分たちでお金を出して守るしかない。そう考える国民も少なくありません。その結果、麻疹ワクチンはもう底をついている状態です。もともとメーカーも少なくしか作っていませんでしたから、日本中から注文が入り、パンク状態。

 その事態に対して大臣いわく「流行していない地域ではワクチンを控えるように」。日本で毎年数千人の麻疹患者が出ていて、今回の数年ぶりの大きな流行になってきるわけで、日本の全ての地域でいつ流行が始まってもおかしくない状況です。確実な予防はワクチンしかありません。それなのに、ワクチンを受けるな、とは何事でしょう。

 あるいはワクチン接種を受ける前に抗体検査を受けるようにと「指示」を出しました。日本の医者は従順ですね(私も含めて)。今、日本中で成人のワクチン希望者に対して抗体検査を行っています。その結果・・こんどは検査センターがパンクです。

 麻疹抗体を調べるための試薬が、もうなくなったのだそうです。当院の使っている検査センターは今週いっぱいで(つまり明日で)検査依頼をストップすると、今日連絡が入りました。他も同様で、すでに中止しているところもあります。

 正直に言って、お手上げです。麻疹ワクチンがなく、抗体検査もできない。麻疹・風疹混合ワクチンは相当量が作られているのは幸いなことですが。

 今週は「成人は先に検査を」とお願いしていましたが、来週は「成人も検査は省略し、希望者はすぐに予防接種。それも、麻疹ワクチンがなくなれば、麻疹・風疹ワクチンを」とお話ししなくてはいけません。厚生行政の怠慢のツケが、こんなところにもまわってきました。

 もっとも、一番のツケは国民のところにきています。昨年度から麻疹・風疹ワクチンを2回法にしていますが、その時点で小学生以上の子どもたちや大人たちは「見捨てられた」のですから。

 それを一向に改めようとしない厚労省の姿勢には、怒りすら覚えます。

 私たちは、国民の健康や命をきちんと守ろうとしない政治家や役人たちを、もう「見捨てて」しまって良いのではないでしょうか。そんなふうにも思ってしまいました。

投稿者 tsukada : 23:13

新聞

 昨日の新聞記事(「上越タイムス」)は、私への電話取材を記事にまとめたものです。今“話題”になっている「麻疹」の全てについて教えてほしい、そんな記者の意気込みを感じて、30分ほどお話をしました。

 感染症の流行など、医療関係のことが社会の関心事になると、よく私のところにご連絡をいただいています。最近ではインフルエンザの流行が始まったときにも、インタビューに応じたことがあります。

 地元に根ざしたローカル紙ですが、日刊ですし、タブロイド判20ページのボリュームのある新聞です。公称21,000部。なかなかのものです。

 もちろん私も購読し、ほとんど毎日目を通しています。街の小さな出来事なども丁寧に取材をしてあります。そして、こういった地域にとっても関心の高いニュースも、タイムリーに掲載されることが多いようです。

 いろんな点で全国紙には及びませんが、でも日々生活する地域のためには、なくてはならない新聞です。どちらが良いか悪いか、あるいは質が高いか低いか、といった問題ではなく、それぞれに長所を生かしながら、マクロの新聞とミクロの新聞の両方が必要なのだと思います。

 ちなみに、私は全国紙では「朝日」「読売」を読み、地方紙では「新潟日報」を、そして地元紙の「上越タイムス」を購読しています。その全てを丁寧に読んでいるわけではありませんが、見出しくらいは目を通しています。

 最近はガッチリとして本を読むことが少なくなってきましたが、その代わりに新聞から「とりあえずの知識」を仕入れながら、その場しのぎをしているようです。あるいは、活字中毒患者が生きながらえていくエネルギーになっているのかもしれません。

投稿者 tsukada : 22:56

2007年05月24日

上越タイムス

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 本日発行の「上越タイムス」より。

投稿者 tsukada : 11:32

2007年05月22日

紙飛行機

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 今朝、家の前に落ちていました。きっと近くの、子どものいる家から飛んできたのでしょうね。

 日めくりのカレンダーを使って、丁寧に折ってありました。良く飛ぶようにということなのでしょう、先の部分が強くひねられ、固くなっていました。

 自分自身が紙飛行機で遊んだことを思い出していましたが、ずいぶん昔のような気がします。我が家の子どもたちが幼かったころ、一緒に作って遊んだのが最後でしょう。

 紙飛行機の作り方も、いろいろと工夫をしたものでした。イカの形をしたものや、より細くして戦闘機のようにしたものなど。

 ふと懐かしい気持ちで、落ちていた紙飛行機を見ていました。さて、これをどうしましょう。ゴミとして捨てるのはちょっと忍びないですね。

 少しの間は、そのままおいておくことにしてみましょう。もしかしたら、また風に吹かれて、大空に飛んでいけるかもしれませんから。

投稿者 tsukada : 23:59

2007年05月21日

日韓差

 このところ麻疹(ましか)がマスコミに取り上げられることが多いのですが、地元の「新潟日報」今日の夕刊に「韓国はしかゼロ」の大きなタイトルが踊っていました。

 見出し部分だけをひろっています。「集団発生の日本尻目に」「患者全例把握 ワクチン接種 国家計画が奏功」「年数千人も 日本」とあります。

 かつては日本と同じ程度に流行していた韓国。2000〜2001年にかけて55,000人が発症する大流行があり、7人が死亡したそうです。それを機に5年で流行をゼロにする国家計画を策定。

 そしてタイトルにあるとおり、全例の麻疹発生を報告させ、ワクチンを小学校にあがるまでに確実に2回接種させるなどの対策に“本気で”取り組みました。そうとうの国家予算と人員を費やしたことでしょう。そして、昨年末、とうとう「発生ゼロ」を達成しました。

 日本も同時期、大きな流行がありました。それにも関わらず、また同じことを繰り返しています。どうしてなんでしょう。何が違うのでしょうか。

 日本でも昨年から「2回接種」の制度が作られましたが、小児科医が中心となって提言し、やっと国が動きました。でも、まだ2回目の接種率は低迷しています。今小学2年生以上の子どもや成人については、ワクチン接種もせず、“放置”のままで、対策はなし。

 麻疹患者の発生数も、行政から選任された一部の病医院からだけの報告。全ての麻疹患者を把握し、流行に対して機敏に対応できるうような体制ではありません。

 その結果、日本では今でも年に数千人の麻疹患者が発生し、一桁ではすまない死亡がでています。少なくない大学で休講になるなど、社会の混乱を引き起こしているのは、ご承知の通りです。

 お隣である韓国と同じスタートラインにいながら、数年で雲泥の差がついてしまいました。この事実を、しっかりと受け止めてください。

 休講などの対応で、目立った流行は収まるかもしれません。しかし、抜本的な対策をとらない限り、数年先にまた同じような流行をおこしてしまうだろうことは、火を見るより明らかではないでしょうか。

 日本を政治や行政の貧しさが、ここに端的に表れているようにも思うのです。

 韓国との比較で驚いたと書きました。実はもっと驚愕することがありました。先週土曜、アメリカのワクチン事情についての講演会があり、アメリカが麻疹以外にも多くの感染症に対して、とても真剣に取り組んでいる様子を知ったのです。

 予防接種をめぐる「日米差」については、また明日以降の「院長ブログ」に書きたいと思います。

投稿者 tsukada : 22:27

妙高山

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 今朝、近くの高田公園から見た郷土の名山=妙高山の写真です。まだ白く雪をいただいた見事な山並みが、朝日に輝いていました。

 この週末は、当地では残念ながら雨模様。多くの小学校では運動会を予定していましたが、延期になったところもありました(“強行”したところもありましたが)。

 月曜の朝のこのお天気を見ると、残念な思いをした方も多かったのではないでしょうか。

 今週は晴天が続くようです。延期になったところも、次は良いお天気に恵まれるといいですね。

投稿者 tsukada : 18:04

2007年05月20日

親として

 先週は大きな事件がいくつも起き、テレビの報道番組に見入る日が多かったです。福島県で高校3年生が母親を殺害した事件もその一つ。

 母親を殺したこと、切断した頭部をもって警察に自首したこと、右腕も切断し、白くスプレーし、鉢植えにさしていたこと・・。最初にこのニュースに接したとき、信じられませんでした。ネットのニュースを見たのがその最初でしたが、何度か読み直すうちに鳥肌がたち、少し吐き気を覚えました。

 とても普通の人間には理解できない犯罪行動です。反社会的な人格障害なのだと思います。なぜそのようになってしまったかは分かりません。精神の病気をきたし、治療を受けることなく、最悪の状態にまで至ったことだけは、確かでしょう。

 幼小児期からの家庭環境や育ち方(育てられ方)や学校での教育などに、彼の性格や問題行動を悪化させるものがあったかもしれません。彼の「病気」を起こさせないようにするにはどうしていれば良かったのか、「病気」を悪化させないようにするためにはどうすれば良かったのか。何か結論めいたものは生まれないかもしれませんが、アプローチしていくことは必要でしょう。

 一つひっかかっていることがあります。事件後、犯人の父親がマスコミの報道を自粛してほしいとして公表したものです。過剰なマスコミの取材によって、家族の方がさらに辛い思いをするであろうことは想像に難くありません。節度ある対応が求められるのは、確かです。

 問題にしたいのはお父さんの肩書きです。報道では「被害者の夫」となっていたということ。ちょっとそれは違うのではないですか?

 マスコミや社会に向かうのであれば、まずは「加害者の父」としてのするべき話があるでしょう。やはり社会全体を震撼させたのですから、お詫びをしなくてはいけません。それが先でしょう。

 私も三人の子の父親ですが、もし子どもが何か迷惑をかけるようなことをしたら、それについて責任はきちんと持とうと思います。今回の「加害者」は未成年ですので、よけい親の責任はあるのではないでしょうか。

 勝手な邪推かもしれませんが、ここに及んでまだ親として息子の起こした問題を避けて通ろうとしてはいないでしょうか。もしかしたら、この「加害者」が小さいときから、親がこのようなことをしてきたのではないか、とも思えてしまいます。肝心なときには、するっと逃げていってしまうような親だったのではないか。

 そういったことが彼の人格形成に悪い影響を与えていたということも、十分にあるかとも思います。こういったところを、ぜひ検証してほしい。そして、このような事件が再びおきないようにするためには、何が大切で、どうすればいいのか、少しでも手だてになるものが見つかってほしいと思います。

 今回の事件は、その内容や直接に動機はなかなか解明しきれないかもしれません。普通の判断力をもってはいない可能性のある犯人ですから、それも仕方ないでしょう。重要なのは彼の異常な人格がどうやって作られていったか、とういう点です。

投稿者 tsukada : 23:47

2007年05月18日

麻疹の抗体検査と予防接種

 麻疹の全国的な流行に伴って、当院でも接種などのご希望やお問い合わせが増えています。当院では次のように対応することにいたしました。

●麻疹(はしか)が全国で流行し、とくに15歳以上の成人に多発しています。麻疹はワクチンで確実に予防できますが、2回の接種が必要です。しかし、ワクチンが全国で不足し、当院でも十分な確保ができていません。

●大人の方は、先に抗体検査を受けていただき、免疫が十分ではない方のみにワクチン接種を行いたいと思います。また、麻疹単独ワクチンがなくなった場合には、麻疹・風疹混合ワクチンを使用する方針です。(いずれも自費診療)

●小学2年生以上の子どもたちは、ぜひ麻疹・風疹混合ワクチンを受けて下さい。(2回目の接種、自費診療)

●麻疹について免疫を確認したり、ワクチンによって免疫をつけることは一生役立つことです。この機会に抗体検査や予防接種を受けるようにお勧めいたします。

【参考】当院の料金(税込)
 ・麻疹抗体検査 3,150円
 ・麻疹予防接種 5,500円
 ・麻疹風疹混合予防接種 8,250円

投稿者 tsukada : 21:56

2007年05月17日

水谷氏講演会

 「夜回り先生」として知られ、子どもたちに限りない愛を捧げている水谷 修氏の講演会が、来月当市(新潟県上越市)で開催されることになりました。

 お近くの方は、ぜひお越し下さい。以下はその案内です。

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投稿者 tsukada : 18:45

2007年05月16日

緊急事態

 麻疹の予防接種は、昨年度から幼児期に2回行うようになりました。2回目は小学校入学前1年間(いわゆる「年長さん」)でおこないます。昨年度2回目を受けた子どもたちは、今は小学1年生です。

 それより以前は麻疹予防接種は1回でした。現在小学校2年生以上の子どもたちや大人の人たちがそれに該当します。受けていても1回ですが、中にはその1回すら受けていない方もそうとういます。

 今回の大学での麻疹流行では、小さい頃に麻疹ワクチンを受けているにもかかわらず麻疹にかかってしまった人たちもいます。その人たちは、麻疹ワクチンの効果が最初から十分ではなかった(一次的なワクチン無効例)か、あるいは年数が経つにつれワクチンの効果が弱くなった(二次的なワクチン無効例)かのいずれかです。

 1回のワクチン接種では十分な効果が得られないことがあるので、麻疹ワクチンも2回(またはそれ以上)接種する必要があるというのが、昨年度から「2回法」に変更された理由です。しかし、あまりにも遅い政策変更でした。

 欧米などの先進国では、麻疹ワクチンは導入当初から2回法で行われています。そして、必ず受けてもらうことで麻疹を撲滅の一歩手前まで追い込むことができています。(例えばアメリカでは法律によって、就学の条件として麻疹ワクチンをすませてあることを求めています。)

 では日本がずっと「1回法」を続けてきたのはなぜでしょう。いくつかの理由がありそうですが、その一つは麻疹が大流行していたからだというのです。おかしいですよね。大流行していたのであれば、なおさら「2回法」にすべきではないか、と考えるのが普通でしょう。

 一応理由があるようなのです。それは、ワクチンで軽い免疫を作っておいたあと、麻疹の流行に出会うと、自然の麻疹ワクチンが免疫を増強してくれることが期待できます(これを自然の「ブースター効果」と呼んでいます)。その時に発症を予防してくれる程度の免疫があれば、麻疹にかかることはなく、免疫の力は本物の麻疹にかかったと同じく、とても強いものになります(一生かからない程度に)。

 1回のワクチンだけでは一生の免疫ではないのですが、こういった自然の助け(?)があったことから、以前は「麻疹ワクチンは1回接種で十分」とされていました。

 でも、日本でも次第に麻疹流行の規模が小さくなってくると、麻疹ワクチン接種後に麻疹ウイルスに出会わないことがそうとう多くなってきています。そのことが、「二次的なワクチン無効例」を作っていることは、先に説明した通りです。

 「麻疹ワクチン1回法」の理論的な誤りはここにあります。自然の麻疹流行を期待することで「1回で十分」といいながら、予防接種本来の目的でもある流行の阻止が達成されていけば、免疫増強効果(ブースター効果)が期待できなくなっていきます。つまり、十分な免疫を持たない人たちが次第に(急激に)多くなってくる、ということなのです。

 日本はもっと早く政策を転換し、「2回法」にするべきでした。専門家はみな分かっていたことですし、私たち小児科医ももっと前から提言していたことです。でも実行されなかった。なぜでしょう。ここに、今の日本の政治や行政の貧困さがあります。

 国民の命をどのように守り、健康をどのように増進していくか、その一番基本的なところをきちんと抑えることができていません。一度決めたことは、なかなか変えられない。それが間違ったことだと分かっても、素直に認め、方針を変更することができない。前例がないといっては、検討することすらしようとしない。

 そんな「お役所仕事」の一つの典型が、「1回法」への固執だったのではないか、とも思えるのです。

 あるいは、「予防接種不要論」をとなえ、「全廃」せよと絶えず主張する一部のグループへの遠慮があったのでしょうか。確かに彼らの運動は、ときにはマスコミを巻き込み、そうとう過激でした。厚生労働省の関係者が、トラウマになっているという見方もあるくらいです。それが本当であればお気の毒なことであり、同情を禁じ得ません。

日本が先進国の中でほとんど唯一「1回法」に最後まで固執してい事情は、あんがいこんなところにあったのかもしれません。世界中から「麻疹輸出国」として非難されていても、政策を見直すことすらしようとしなかったのも、納得できそうです。

 しかし、いくら反対派が声高に叫んでも、それによって政治や行政の根幹が国民に背を向ける方向に傾くのはいけないことです。ぶれてはいけないことがあるのです。

 最初に戻ります。今の小学2年生以上は1回しか麻疹ワクチンを受けていません。2回受けた人たちが人口の大半になれば麻疹の流行は阻止できるでしょう。そうすると、あと数十年は麻疹の流行が絶えることなく続くということになります。それでいいのですか!?

 確実な方法はただ一つ。麻疹を全ての人に2回接種してもらうこと。小学2年生以上の子どもも、大人もすべての人が対象です。任意接種を受けるように期待するなんてのではダメです。行政が責任を持って、短期間に(例えば数年以内)、集中的に麻疹ワクチンの接種を行うこと。それ以外に解決の方法はありません。

 そして、それが実行されれば、数年後には日本からも麻疹をほぼ撲滅に近い状態にすることができるでしょう。やっと日本が「先進国」の仲間入りができる、ということにもなりそうです。

 この「全国民・一斉麻疹ワクチン2回目接種」は、実現がそれほど難しいとは思いません。やろうという意志さえ政府にあれば、直ちに取り組むことができるものです。

 法的には、明日にでも可能です。「予防接種法」という法律で、国民を麻疹の流行から守るためにワクチン接種を行うと規定しています。問題は、受ける対象者です。現在は幼児に行っているわけですが、それは法律で決まっているものではありません。「予防接種法施行令」の規定です。

 これは「政令」というもので、手元の辞典には「閣議によって決定され、主任の国務大臣が署名し、内閣総理大臣が連署して、天皇が公布する」とあります。つまり、行政のトップが意志決定すれば、いつでも変更することができるもの。麻疹の予防接種を「全国民を対象とする」と変更すれば、現在行っている幼児以外の人たちのも予防接種を行うことができます。

 ワクチンについては、増産し、全国民が接種を受けるだけの量を確保するのに多少時間がかかるかと思います。こちらは、今日決めて明日すぐにできるというものではありません。一つのワクチンを作るのに数か月はかかりますし、大増産しなくてはいけないからです。でも、ことの重大性を考えて、行政がメーカーに強力に要請(あるいは指導)すれば可能なのではないかと思います。

 費用は国や地方自治体が持ち、受ける人に負担を軽減するようにしなくてはいけません。接種を受けることによって、社会全体を麻疹から守ろうとするものなのですから。現在のように任意接種だと数千円の負担があり、とても多くの方に受けてもらえる見通しはありません。

 またまた今日も話が長くなってしまいました。麻疹流行が一日も早く終息することを祈っています。でも、そのあとに麻疹を根絶するために、いったい何をすべきなのか、きちんとした議論をし、身のある政策を実行してほしいのです。

 もしも、いつものとおりに(!)「喉元過ぎれば熱さを忘れる」という態度をとり続ければ、今後数十年は日本から麻疹の流行がなくなることはないでしょう。世界の中で、麻疹については孤立する道を進むことになります。それでもいいのですか、私たちの日本は。

投稿者 tsukada : 23:59

日なたぼっこ

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 このところ、朝起きるのが楽になりました。気候が温かくなったためでしょう。それとも歳をとって早く目が覚めるようになったから?

 犬を連れての散歩も、朝のお楽しみです。犬も喜んでいるし、私の“メタボ対策”でもあります。

 公園の中を散歩していますが、お堀に住んでいるアヒルたちにも出会います。今日は橋の上で日なたぼっこを楽しんでいました。

 人にも慣れているようで、近づいても逃げる様子がありません。我が家の愛犬も、散歩のほうが気になるのか、とくに関心を示してはいないよう。

 せっかく出会ったのに、ね。

投稿者 tsukada : 11:56

2007年05月15日

無策

 これだけ日本で麻疹の流行が問題になっているというのに、国はいったい何をしているのでしょう。行政からは、具体的にどうしようという方針や方策は、聞こえていきません。

 学校での流行が多いということから、文部科学省は「さらに拡大すれば状況を緊急調査する方針。都道府県教委などへは、保護者にワクチン接種を促すよう通知も検討している」のだそうです(ネット版毎日新聞5/11)。

 そうですか・・。まだそんなレベルですか。逆に言えば、ここに至ってもまだ実態も把握していないし、必要な対策をとるような通知などもまったく行っていない、ということになります。

 それでも文部科学省は、動こうとはしているようです。問題は厚生労働省です。国民の命と健康について、直接担当するこの省からは何も見えてきません。何かを検討しているのかもしれませんが、分かりません。おそらくは、動いていないのでしょう。

 麻疹が大流行しているということを何と考えているのでしょうか。重大で、緊急を要する問題だという意識は、ないのでしょうね。世界の中で、恥ずかしい国なのだとも認識していていないのでしょう。

 もしかしたら、例えば麻疹に対して徹底した対策をとっているアメリカから、日本人の入国を拒否するという事態もおきるかもしれません。少なくてもワクチンを2回以上受けているか、検査で免疫を十分にもっていることを明記した医師の英文による証明書を持参しない日本人は、入国させない、という対策をとられることはありうることです。

 けっしてオーバーに話をしているのではありません。海外からの留学生には、すでにこういった対処は義務になっています。それを拡大し、入国審査の中で行うということもありうるかもしれません。

 それほどまでに、今の日本は麻疹ウイルスに汚染され、蔓延しています。麻疹ウイルスを自然界のテロリストとみなせば、日本は「テロ支援国家」であり、「ならず者国家」のレッテルを貼られても、文句は言えないでしょう。

 これだけの事態になっているのに、厚生労働省は動こうとしていません。「無為無策」というのは、このことを言うのでしょう。

 では、国は何をすべきか、何ができるか。明日の「院長ブログ」で考えてみたいと思います。

投稿者 tsukada : 13:46

2007年05月14日

報道

 「麻疹大流行」について、マスコミも積極的に取り上げるようになってきました。今日の「報道ステーション」(テレビ朝日)でも、5分ほどですが、全学休講になった大学を例にとりながら、報道していました。

 専門家も「ワクチン接種を!」と話し、古館さんやコメンテーターもワクチンの重要性をきちんと伝えていました。当たり前のようにも見える姿勢ですが、実は以前とずいぶん違ってきています。

 これまで、予防接種のことが話題に上るのは副作用などの問題があったときが主でした。そこでは、ワクチンの必要性は語られず、不要なもの、あるいは有害なものとして問題視することが多かったです。

 日本が世界の中で「予防接種後進国」だという話を昨日も書いていますが、そうなった理由の一つには、こういったマスコミのとらえ方も関係していたのではないか、という見方も私はしています。トラブルがあれば、それを問題にする・・それは当然のことですが、そこでの結論を単純に出してはいないでしょうか。

 ワクチンは確かに副作用があります。もとのウイルスや細菌のもっている性質(発熱させたり、発疹をださせたり、髄膜炎をおこしたり・・)が残っている場合もありますし、それ以外のものもあります。軽いものから重篤なものまで、その程度もさまざまです。

 もしワクチンに大きな副作用があるとしたら、そのワクチンを改良する必要があります。一時的に中止し、新しいワクチンが使えるようになるまで待つことも必要かもしれません。感染症の種類によっては、すでに流行することもなくなっていて、ワクチンの副作用の方が問題だという場合には、その予防接種を廃止することもあるでしょう。

 しかし、予防接種そのものが全て有害であり、全面的に中止すべきだという考えを持ち出すのは安易すぎます。感染症は自然にかかった方がいいのだ、などという俗説を紹介することは、危険でもあります。

 余談ですが、「ワクチン有害論」を唱える有名な小児科医は、この麻疹ですら、自然にかかった方がいいのだと以前から言っていました。とてもマスコミや一般市民に対して影響力の強い方なので、私たち「普通の小児科医」には怖い存在でした。この方は今でも自説を貫こうとしているのでしょうか。

 こんなたとえ話をすることがあります。もし交通事故がおき、それが自動車の欠陥だったらどう対応するでしょう。自動車そものを全て廃止せよ、人間は歩くのが一番良く、物を運ぶのは馬や牛などの方がいい・・などという人は、まずいないでしょう。もちろん、その考え方も大切です。短い距離であれば歩く方が良いでしょう。不要不急の運送は、自動車からより環境に優しい物にかえていくべきです。でも、自動車を完全に否定することはありません。そこで求められるのは、その自動車の欠陥を直すことであり、さらにより安全な自動車の開発です。

 ワクチンに副作用がおきて問題になったとき、必要なのはそのワクチンの改良です。予防接種そのものを否定することではありません。より安全なワクチンを作り、より安心して予防接種を続けることが何よりも大切なことです。

 今回のマスコミ報道の中に、ワクチンがとても大切なものなのだということが、少しでも分かってもらえたのかな、と感じているところです。

投稿者 tsukada : 23:59

2007年05月13日

テロ?

 昨日の「院長ブログ」で、麻疹の流行が問題になっていることを書きました。首都圏を中心に、大学生などでの発生が多発しているというものです。

 日本は世界中で「麻疹対策後進国」です。欧米を中心に、いわゆる先進国では麻疹は「根絶寸前」まで来ています。例えばアメリカでは年間の麻疹発生数は100人以下。その大半は、海外から持ち込まれたものです。

 この話題も以前紹介したことがありますが、アメリカの人気テレビ番組「ER(緊急救命室)」で麻疹の発生が取り上げられた時、そこにいた医師は全て、麻疹患者を診たことがありませんでした。ネルソンという分厚い小児科学の教科書を医局から持ち出し、議論した末の診断は「麻疹」。

 その瞬間から患者を隔離するのはもちろん、外来を閉鎖し、接触のあった医師や看護師なども免疫の状態が分かるまで他の人たちとの接触を禁じられました。「危機管理」の対応が素早く、きちんとできていることを、テレビドラマとはいえ、うらやましく思ったものでした。

 日本では、まだまだ麻疹が多発しています。アメリカのように患者を診たら必ず報告するというシステムになっていないので、推測でしか分かりませんが、おそらく年間数万人の規模で発生しているのではないか、とも言われています。昨年度より麻疹・風疹ワクチンを幼児期に2回接種するようになり、接種率も向上してきているので、ここ数年間は「数千人」になってきた、という見方もありますが、それでもまだ多発しているのは事実です。

 例えばアメリカでは、日本は「麻疹の輸出国」として批判され、恐れられています。先進国とは名ばかりで、麻疹対策もきちんとできていないからです。日本からの旅行客が現地で麻疹を発症し(潜伏期は約10日あります)、アメリカ国内で伝染させることもあります。アメリカからの観光客が、日本に滞在中に麻疹に罹患した例もあります。

 アメリカ国内で麻疹患者が発生すると、必ず届け出なければならないことになっていますが、さらに、その患者からウイルスを採取し、詳しく分析をします。ウイルスの遺伝子情報を調べると、どこの国で発生している麻疹ウイルスなのかを知ることできます。アメリカでは、日本の麻疹ウイルスがそうとう検出されるというのです。
 
 アメリカでは生物テロに対しても警戒を強めています。一番心配をしているのが「天然痘」です。種痘というワクチンを世界中で徹底して行ったために、すでに地球上から根絶することができたとされています。現在は種痘を行っていないので、天然痘に対する免疫を持たない人たちの方が多くなっています。もし地球のどこかで「天然痘ウイルス」が生き残っていて、それをテロリストが手に入れ、大都市の真ん中でばらまいたとしたら・・とてつもなく大きな被害と、社会の混乱を引き起こすことになるでしょう。

 すでに自然界には存在しないはずの天然痘ウイルスですが、研究施設の中にはまだ残っています。アメリカ、イギリス、ロシアの3か所だそうです。厳重に管理されているはずなのですが、どうもロシアの管理体制には問題があるようだ・・などといった話も伝えられています。心配になります。

 こんな話を持ち出したのはわけがあります。もしかして、今回の日本の麻疹騒動は、日本へのテロなのではないか。そんな想像が、頭をよぎったのです。

 病気の程度から言えば、天然痘より麻疹の方がはるかに重症です。命に関わることが少なくありません。合併症もあります。伝染力が強く、集団の中でひとたび流行が始まると、それを阻止するのはなかなか難しいです。そんな「破壊力のある感染症」ですから、生物テロの道具としては麻疹ウイルスの方が優れているともいえます。

 ただし、多くの先進国ではワクチンを徹底して行っているので、仮に麻疹ウイルスをばらまいたとしても、実際に患者が多発することはなさそうです。しかし、日本は違います。今回の流行でも分かるとおり、成人の中でかなりの人が麻疹に対する免疫を持っていません(2割はいるようです)。

 日本は麻疹ウイルスによるテロのかっこうの標的だということになりはしないでしょうか。そして、もしかしたら、今回の流行が日本をねらった生物テロが実行されたことによるものだったのではないか・・。

 もちろん、これは私の“妄想”なのだと思います。でも、日本はそんな脆さを持っているということを、しっかりと認識してほしいと思っています。

投稿者 tsukada : 21:10

2007年05月12日

麻疹流行

 東京を中心に、全国で麻疹患者が多数出ています。数年ぶりの大流行になりそうで、十分な警戒が必要です。

 今回の流行は、15歳以上の方に多いのが特徴のようです。流行は学校施設で発生している例が多いようですが、とくに大学での発生が問題になっています。

 手元の新聞記事では、上智大学で10人の感染者が発生し、全学休校を実施したとのこと。明星大学で4人が感染、創価大学では53人が感染し、やはり関係する講座の「閉鎖」や全学休講をしています。

 流行が始まったところでは、施設を閉鎖し、それ以上感染が拡大しない対策はとても重要です。麻疹はきわめて感染力が強いため、一人でも患者がでるとその周囲に次々と伝播していきます。接触を避けるのは、流行阻止の大原則。

 その期間は「10日以上」必要です。麻疹の潜伏期が10日程度だからです。初期症状は発熱を伴う風邪症状ですので、もし熱などの症状があれば登校を禁じ、自宅安静を指示します。

 もし症状が強ければ医療機関への受診が必要になりますが、その際にもほかの方への感染を予防する意味で、あらかじめ病医院に連絡をとり、受診方法について指示をもらってください(隔離扱い)。麻疹であれば、当然完全に治癒したのちからの登校になります。医師の許可が必要です。

 最終的に麻疹でない場合もあるでしょうが、その判断をするためにも、解熱後2日程度はまだ登校を控えてほしいと思います。麻疹の経過中、いったん解熱したかに見えても、翌日に再発熱し、症状がさらに悪化する例がよくあるからです。

 こういった対策を全ての学校や団体、あるいは会社などできちんととれているかどうか、心配です。新聞記事に出ている例は一部の例であり、もしかしたら麻疹患者が発生し、流行のおそれがあるにもかかわらず(あるいはすでに流行が始まっているにもかかわらず)何も対策をとっていないところがあるかもしれません。

 「危機管理」がきちんとできないことが多い日本ですから、「無策」のままでいる方が多いかも。心配になります。

 でも、さきほどの記事の中で感心する点もありました。創価大学では学生約6,000人にワクチン接種を行ったというのです。大阪でも専門学校で流行があり、そこでの対策として学生・教職員652人にワクチンを接種したという報道が、別の日に載っています。

 そうなんです。あらかじめワクチン接種をしてあれば、ほぼ確実に麻疹を予防できます。通常は幼児に行うものですが、ワクチン接種を受けていなかったり、受けていても1回だけの場合には(以前の日本ではその体制でした)免疫がないか、不十分のことがあります。麻疹にかからないようにする唯一の方法が、ワクチン接種です。

 大学などで大規模の予防接種を行うのは、日本では異例です。一部の学校ではありますが、積極的に、そして早期に集団接種を行うことができたことは、今後の良い教訓になると思います。これを期に「麻疹流行時の危機管理対応」としてしっかりとしたものができることを期待したいと思います。

 さて、この「院長ブログ」をお読みの方は、おそらくは大人の方だと思います。麻疹に対する免疫は十分にもっていますか? 医療機関で検査を受けることができます(自費診療)。もし免疫が不十分であれば、今すぐにでもワクチン接種を受けて下さい(これも自費)。検査をせずに麻疹ワクチンを接種することもできます。

 麻疹は大病です。ときには命に関わります。そして、もし患者が出ると、その周囲に伝染させ、あらたな患者を作り出す可能性が大きいです。麻疹にかかってしまうとその人は「被害者」と言えるでしょうが、同時の「加害者」にもなりうるのです。

 その意味で、ワクチン接種をきちんと受けるのは、自分を守るだけではなく、周りの家族、子どもたち、友人、そして所属する団体、さらに地域や社会を守ることにつながります。「社会的責任」があるのだとも言っていいと思います。

 さあ、来週はみんなで病医院へ行き、ワクチンを受けましょう!!

投稿者 tsukada : 23:59

2007年05月11日

コレクション

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 注文していた聴診器が届きました(右の2本)。これで3色そろったので、記念写真を撮ってみました。

 左のピンク色は一番気に入っている色。でも汚れやすいので、ふだんはあまり使っていません。

 真ん中のラズベリー色を一番使っています。なかなかクールで素敵でしょ。

投稿者 tsukada : 12:10

2007年05月10日

産経新聞

 3月21日付「産経新聞」に掲載された私の記事が、
「オンライン版産経新聞」
でも読むことができるようになっています。

 このページ内の「自家中毒」という項目が、私が担当したものです。すでにこの「院長ブログ」でもご紹介していますが、「産経新聞」の「体の悩み 聞いて聞く家庭の医学」コーナーに掲載されたもので、読者の方からの質問にお答えしました。

 このHP内の「院長の著作集」にも掲載してありますので、参考にして下さい。

投稿者 tsukada : 18:20

2007年05月09日

金属疲労

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 私の愛用の聴診器です。リットマンという会社の製品で、使いやすく、性能も良いことに加え、カラフルな色のものが発売されているので、小児科医になってからずっと使っています。

 といっても、同じ物を長く持っているわけではありません。1年か2年に一回くらい壊れてしまうので、ときどき新しく購入しています。今手元にあるのは、もう何代目になるのか、自分でも分かりません。おそらく20本くらいは買っていることでしょう。

 今日、そのうちの1本が壊れてしまいました。ゴム製の管が2つに分かれて、左右の耳にさして使いますが、分岐部はバネのようになっていて、ちょうど良い圧力で耳に押し当ててくれます。その要(かなめ)の部分が折れてしまったのです。

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 ゴムを外して中の金属だけにしてみました。見て分かるとおり、2枚の鋼(はがね)が入っていて、それが左右に分かれた管を支えると同時に、バネの役割を果たしています。それが2枚とも折れてしまったということです。これが「金属疲労」です。

 金属疲労といえば、先日の遊園地での大きな事故で問題になっています。車輪の軸が破断して、脱線し、お客さんがお一人亡くなりました。報道では15年ほどの間、車軸の交換はしていなかったし、きちんとした検査も受けていなかったとのこと。

 金属は使い続ければ必ず壊れていきます。その時が早く来るか、遅く来るかの違いだけです。高速のジェットコースターだけに、もしものことがあれば今回のような大事故になってしまいます。安全管理が全くなっていなかったとしかいいようがありません。

 聴診器の「破断事故」を繰り返し経験しているものとしては、信じられない対応だとしかいいようがありません。これを教訓に、今後こういった事故がおきないよう、十分な対策が日本中でしっかりととられることを願っています。

 ところで、聴診器は小児科医にとって必需品。診察の際に、使わない患者さんは珍しいでしょう。ほとんど100%、聴診器で心臓の音を聞いたり、肺の呼吸音を聞いたりしています。病気で受診した時はもちろん、健診や予防接種の時もそうです。

 私は年間に5万回くらいの診察をしています。そうすると、同じ聴診器を使ったとしてこの鋼は1年に10万回、力が加わり広げられることになります(1回の診療で、聴診器を付ける時と外す時の2回、この鋼を伸ばします)。同じところに力が集中すると、わずかな傷ができ、それが徐々に大きくなり、ある瞬間に破断することになります。

 実際には何本かの聴診器を使っているので、果たしてどれくらいの使用回数で壊れてしまうのか、正確なことは分かりません。製品によっても違うでしょう。でも、これまでの“実績”からは10万回前後で壊れている計算になりそうです。

 ところで、この聴診器は1本が定価で2万円ほどします。けっこうなお値段です。でも「寿命」を診察5万人分とすると、1回の診察にかかる聴診器代(?)は0.4円ということですから、それほど高額ではないことになるのかな??

 今日壊れた聴診器はラズベリー色のもの。まだ手元にはピンクのものがあります。これは色は気に入っているのですが、汚れやすいのが難点(診察中はゴム印を使うことが多く、私の指がインクで汚れるのが原因)。さっそくラズベリーを1本と、さらにカリビアンブルーを1本注文しました(この色もおきにいりで、とくに“夏向き”の色をしています)。

 ネットの通販を利用しています。こういった「業界物」ですら、ネットで買えるのですから、便利になったものですね。専門店に注文をするよりも品揃えが豊富ですし、早く手元に届きます(早ければ翌日には)。

 今から新しい聴診器の到着するのが楽しみです!

投稿者 tsukada : 22:55

2007年05月08日

夜間診療所(2)

 GWの大型連休が終わり、また普通の生活に戻ってきました。昨日は休み明けということで、園や学校に行くにも緊張していたかもしれませんね。小児科外来も“想定内”の混み方でしたが、今日はもうそれほどではありませんでした。

 春先もずっと流行し続けていたインフルエンザも、連休中にほぼ終息したようです。昨日は若干の患者さんを診ましたが、今日は久々にゼロ。ほっとしました。

 今月から当市(新潟県上越市)で始まった「平日夜間診療」は、おおむね順調のようです。これまでも土・日などの診療をしてきているので、ある程度、市民の方に浸透していたのでしょう。まったく利用されないということでもなく、混乱することもなく、ちょうど良い具合に使われているようです。

 私の夜間診療所の出番は、最初のスケジュールでは昨日だったのですが、他の先生のご都合で変更になり、まだ“デビュー”していません。どんなふうな勤務になるか、少し心配していたのですが、これまでの様子からは安心して勤務につけそうです。

 市民の方々も、お子さんにいざということがあっても、ある程度安心していられることでしょう。深夜や早朝は対応できていないので、完璧ではないわけですが、それでもある程度の時間はカバーできていることは、大きな安心につながることでしょう。

 こういった施設は、使われないことが一番良いことだ、と言えば確かにそうです。でも、子どもたちは必ず病気をします。風邪のような軽いものから、入院しなくてはいけない大きなものまでさまざま。絶対に病気をしないで成長するなどということは、ありえないことです。

 そして、子どもの病気はいつ始まるか、分かりません。もちろん大人もそうですが、子どもの病気は大半が急に始まる感染症ですし、余力がないぶん、待ったなしの状況になりがち。医療の対応も、急を要するものがふつうです。

 毎日子育てをしていると感じておられることだと思いますが、子どもって夜とか休みの日とかに具合を悪くすることが多いんですよね。ほんとうに困ったものです。そんな時に頼りになるところがあれば、嬉しいものです。

 市民の方の全員が使うわけではありませんが、でも、誰でも、いつでも(実際には時間は限定版ですが)利用できる診療所があることで、安心して生活ができるというものです。

 始まったばかりで、これからどうなるか分かりませんが、「上越休日・夜間診療所」がしっかりとした診療を行うことでき、市民の方々から信頼を寄せていただけるようになることを、切に願っています。そして、そのために私も引き続き協力していこうと思っています。

投稿者 tsukada : 23:59

2007年05月04日

都会と月

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 地方にいると、夜も8時くらいを過ぎると街は暗くなります。行き交う自動車も少なく、人の気配もなくなってきます。

 たまに東京に出てくると、その人の多さにビックリ。人混みに酔ってしまいそうにもなります。どこに行っても大勢の人がいます。みんな、東京が好きなんですね。

 そしてもう一つ驚くのが夜の明るさです。8時、9時はまだ普通に多くの人がいます。10時くらいでも、これからが自分たちの時間だという若い人たちであへれています(もちろん、おじさんたちも)。

 巨大なビルに立ち並ぶ都会の夜景は、そんな中でもほっとできるような気がします。自然の物ではありませんが、人間くさくないところがいいのかもしれませんね。

 窓から外を見たら、新宿副都心の上に大きな月が出ていました。こんな景色に出会えるのも、上京してきたときの楽しみです。

投稿者 tsukada : 23:24

2007年05月03日

GW4連休

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 今日からGW後半の4連休が始まりました。全国的にお天気がとても良く、お出かけになっている方も多いことでしょう。

 ふだんお仕事でなかなかゆっくりと子どもたちと遊べないお父さん方も、この連休はしっかり相手をされていることでしょうね。お疲れ様です。仕事の方がラクだ、なんて声も聞こえてきそうですが。

 私も愛娘(^^)とゆっくり散歩。ここではもうサツキがきれいに咲いていました。新潟より1か月ほど季節が早いようです。確かに暑いと感じるほどのお天気でしたね。

投稿者 tsukada : 18:14

2007年05月02日

今年もフォーラムにおいで!

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投稿者 tsukada : 12:34

2007年05月01日

夜間診療所(1)

 今年はGWの大型連休が2つに分かれています。前半の2連休(土曜休みの方にとっては3連休)と後半の4連休。それらに挟まれた普通の日が二日あります。

 今日はその仕事日。GWの真っ只中ということで、やはり当院外来はとても混み合っていました。電話予約の枠も朝一番にいっぱいになり、予約なしで直接来院していただいた方も大勢おられました。

 連休中とあって、日頃お見かけしない子どもたちも少なくありません。帰省や旅行でこちらに来られていて、体調を崩した子もいました。あるいは、後半の連休に出かけたいけど、熱を出してしまった子も。

 みんな、早く良くなって下さいね。

 今日から5月ということで、「こども通信」5月号を作成し、HP内にもアップしました。どうぞお読み下さい。

 その中でも取り上げましたが、当地(新潟県上越市)で今日から「上越休日・夜間診療所」がオープンしました。これまで土曜、日曜・祝日などの診療を行っていましたが、さらに平日の夜間も対応するようになったものです。月曜〜金曜の午後7:30〜10:00まで、内科・小児科を診療します。

 私も含めて、医師会の主に内科医と小児科医が順に当番で勤務しています。数十人で担当するので、年に2、3回くらいのようなのですが、私は小児科医という立場ですので、他の方より多く、月に1〜2回勤務します。

 またまた忙しくなってしまいますが、「子育て支援」という意味合いからもとても重要なことなので、できる範囲で協力することにしたものです。

 もっとも、もう若くはないのだから、あまり無理しないように、という“声”も聞こえてきます。まだもう少し頑張りがきくかと思ってはいるのですが、実際にやってみてきついようでしたら、他の先生方と同じにさせてもらうかも。その時はどうぞよろしく。

 今日の診療風景は、どうだったでしょうか。市民への広報もそれほど行き渡っていなかったかもしれません。あんまり利用されない方がいいのかもしれませんが、「知らない」という理由で利用されないとしたらもったいないですね。

投稿者 tsukada : 23:59