子どもの頭痛

来月6歳になる長男のことで質問です。長男はよく、頭が痛いといいます。よく・・・と言っても冬場に多く、年4〜5回というところでしょうか。今日も実は保育園から頭が痛いといって帰ってきました。今日のは喉も痛いということで、38度の熱もあります。

一度、小児科の先生に相談したところ、風邪のひきはじめに頭が痛くなる体質ではないかと言われました。心配なら検査をしましょうかと、言われてそのままになっています。今日のように、ひどいときは食べたものを吐きます。夜、うなされることもあります。

その、小児科の先生は熱をさげない方針の先生のため、今日も行きませんでした。だいたい、頭が痛いときは一晩眠ると治っているのですが、今日のように、熱が高いときは病院へ行った方がよいのでしょうか。

あと、頭が痛いとき、熱の有るときに、市販の小児用バファリンを飲ませてもいいのでしょうか。
バファリンはきつい薬だと聞いてからは飲ませるのをためらっています。(兵庫・Bさん)

子どもたちはよくいろんな痛みを訴えますが、本当にそこに病気があるときと、そうでないときがあります。頭痛も、そのほとんどが頭の病気ではありません。(もちろん、詳しくはいろいろと検査をしないと、断定できませんが)

一番多いのが、かぜなどの発熱時です。これは大人といっしょですね。とくに熱の上がり始めがつらく、熱ができってしまえば楽になります。これは程度の差はあれ、ほとんどの方に普通に見られることです。頭痛の程度が強いと、嘔吐、めまいなどの症状が伴ってきます。そんなときは、ゆっくり休み、鎮痛剤を使ってみるのもいいのではないでしょうか。

熱さましの薬(解熱鎮痛剤)は、たしかにいろいろと問題になっています。やたら使いすぎるのも、良くないでしょう。熱は、必要だからでているとすれば、熱をむやみに下げるのは、自然に逆らうことなのかもしれません。でも、熱や痛みのためにつらいのであれば、気をつけながら、使ってみてもいいのではないかと考えています。「絶対使ってはいけない」わけでも、「必ず使う方が良い」というわけでもありません。その時のお子さんの様子を見ながら、「熱を下げてあげたい」「痛みを抑えてあげたい」と親御さんが考えるときは、使用してかまわないと思います。それだけ、お子さんがつらいのですから。

もちろん、熱を下げたり、痛みを和らげたりするだけで、病気そのものを治しているわけではありませんので、その点はご注意下さい。

精神的なことでも、頭痛を訴えますね。これも大人と同じです。悩み事を抱えれば、心が沈み、表情も乏しく、活動力も落ちてきます。頭も、胃も痛くなってきますね。ストレスで胃潰瘍・十二指腸潰瘍ができたり、悪くなるのは、ご存じの通りです。頭痛も、もしかしたら、精神的ストレスからきているのかもしれません。お友達との関係、先生との関係、あるいは家庭の中でも関係・・子どもだって、ストレスをいっぱい抱えて、毎日を生活しています。そんなときは、ゆっくり話を聞いてあげるだけで、楽になることがよくあります。あるいは、そばにいてあげるだけで、気持ちが落ち着きます。

医療では「手当」をします。この意味はお分かりですか? 文字通り、手を当ててあげるのです。痛い背中を、そっと優しく撫でてあげるだけで、心が伝わり、気持ちが落ち着きます。それだけで体の病気が治るわけではありませんが、でも、心の病気は少しずつ和らいできます。お子さんとの関係も、基本的には、一人の人間と一人の人間との関係です。分かり合おうとすることが大切だと思っています。

お子さんが頭痛を訴えているとき、そこに体の故障はないかもしれませんが、でも何かを訴えているのですから、ゆっくり聞いてあげて下さい。それだけで、解決することもあるかもしれません。

でも、その訴えに振り回される必要はありません。けいれんや、意識障害などの緊急性がない限り、少し待ってから対処して問題は起きません。あわてず、落ち着いて、お子さんの様子をみたり、お子さんの話を聞いたりして下さい。

ところで、「バッファリン」ですが、市販の小児用のものは問題ありません。アスピリンが、15歳以下の水痘、インフルエンザの子どもにとっては危険だということが指摘され、すでに小児用バッファリンは、アスピリンを使用していません。(正確には「バッファリンC・(シーツー)」という名前で、アセトアミノフェンが成分です。アスピリンが主成分の成人用のバファリンとは、全く別の製品です)なお、医療用に使用している「小児用バファリン」は、アスピリンですので、市販のものと混同しないで下さい。

2000.6.2

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塚田こども医院Q&A2000年6月

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