2008年5月号(209号)
新緑の美しい季節になりました。
大型連休もお出掛けの方がおおいことでしょう。
事故などに気をつけながら、外での活動も楽しんで下さい。
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今月の話題
●硫化水素自殺ストップ!!
●「心の相談室」を開設
●【子どもの救急】首のトラブル
●【院内検査】尿沈渣
●お知らせ
●感染症情報
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■硫化水素自殺ストップ!!
このところ硫化水素を使った自殺が毎日のように報じられています。困ったことです。
硫化水素はきわめて毒性の強いガス。ほんの少し吸い込んでも危険です。高濃度では瞬間的に死亡します。
インターネットで紹介されてから硫化水素自殺が増えてきました。家庭で使う薬品などを混合すると発生するのですが、ネットで検索するとその具体的な名前や「作り方」まで簡単に知ることができます。何とか規制はできないものでしょうか。
硫化水素による自殺は悲惨です。もし命が助かっても、高度の後遺症が残ります。
さらに周囲の方を巻き込むおそれがあります。家族や地域を危険にさらすような自殺は、もはや犯罪です。
もし硫化水素による自殺現場に遭遇したら、けっして助け出そうとしないで下さい。腐った卵のような臭いがしたら、絶対に近づかないこと。
硫化水素は空気より重く、窓を開けるだけでは逃げていきません。二次的な被害を出さないために、まずは現場から離れ、あとは消防隊員に任せて下さい。
それにしてもどうして自殺したがるのでしょう。日本人の自殺率は先進国の中ではトップクラス。自分に自信をもち、将来に希望がもてるようにならなければ自殺は減らないのかもしれません。難しい問題です。
■「心の相談室」を開設
当院では専任の臨床心理士による「心の相談室」を開設しました。お子さんの発達などで気になることがあれば、どうぞご相談下さい。
また、子育て中の親御さんについても、とくに育児の中でご心配なことがあればご相談をお受けいたします。
親子ともども、体とともに心も健やかになり、明るい家庭が作られていくことを願っています。
【担当の臨床心理士より】
子育てはかけがえのない大切な時間や幸せを与えてくれるものですが、決して楽なものではなく、良いときばかりではありません。時には誰にでも不安になったり、つらく感じたり、苦しくなることもあるでしょう。
そんな苦しさを抱えられなくなったとき、つらくて気持ちが押しつぶされそうになったときには一人で抱え込まずに、ぜひ相談してみてください。
これまで人に相談することができずに悩んできた方、相談するのに不安を抱いていた方・・お気軽に声をかけてみてください。丁寧にご相談に応じます。
個人のプライバシー保護には十分に配慮しますので、ご安心ください。
●日 時:月曜午前9時〜12時(初回60分、2回目以降30分)
・・日時はご希望により変更が可能です
●利用方法:予約制(医院受付にご連絡下さい)
●料 金:自費 初回2,000円、2回目以降1,000円(税込)
■【子どもの救急(40)】首のトラブル
首は頭部を支えると同時に、神経、血管、食道などの通り道としても大切な場所です。
赤ちゃんの顔が横を向いたままになっていると心配になります(斜頚)。首の横にある太い筋肉(胸鎖乳突筋)にひきつれがあっておきるものを筋性斜頚といいます。程度が軽い場合には自然に治っていきますが、程度が強いと手術が必要です。
筋肉などに異常がなければただの向き癖(習慣性斜頚)。お座りができる頃には普通になっていきます。
赤ちゃんでは湿疹ができやすい場所。首が短く、しわの深くが汗や汚れで不潔になりやすいためです。入浴時にしわをよく伸ばし、その中を石けんで丁寧に洗ってください。赤くなっていれば湿疹用の外用薬が必要。ぐちゃぐちゃしていたり、臭くにおう時には細菌や真菌の感染症かも。小児科か皮膚科へどうぞ。
首が腫れることもあります。腫れている場所や様子によって病気の種類が違ってきます。痛みがなく、コロッとしたものはリンパ節でしょう。風邪や扁桃炎などの時に腫れているのならそのままで大丈夫。
高熱があり、腫れが大きく、痛みも強い場合は化膿性リンパ節炎かも。抗生物質を使って強力に治療する必要があります。
川崎病という全身性の病気のときにも首のリンパ節が大きく腫れてきます。風疹の際には後頚部のリンパ節腫脹も特徴的な所見です。
子どもでも寝違えることがあります。広頚筋の位置異常の場合には首を左右に大きく動かすと正常にもどります。ただし痛がって動かさないと、かえって筋肉が凝ってしまい、痛みがさらに強くなります。痛み止めを使いながら数日そのまま経過をみています。
交通事故などでむち打ち症になることがあります。首にダメージがあった場合には絶対に首を動かしてはいけません。救急隊が首にコルセットをして固定してから慎重に病院に搬送します。もちろん専門医の診療が必要です。
■【院内検査(26)】尿沈渣
尿を顕微鏡で観察する検査法には2つあります。
「尿直接検鏡」とは尿を顕微鏡でそのまま見る検査で、主に白血球や細菌を調べます(細菌の種類もある程度分かります)。主に尿路感染症が疑われる時に検査をします。尿がごく少量でも実施でき、とても有用な検査方法です。
「沈渣」は尿を遠心分離し、細胞成分をより濃くした状態で観察します。主に腎疾患が疑われる時に行う検査です。
これまでも「尿直接検鏡」については院内で医師、または臨床検査技師が行ってきましたが、さらに「尿沈渣」についても院内で実施できるようにしました。これにより、検査結果をすぐに診療に活かすことができる体制が整いました。
【尿沈渣の参考値】
・赤血球:4個以下/毎視野
・白血球:4個以下/毎視野
(400倍で観察し、尿中に含まれる血球成分を主にカウントします)
■お知らせ
☆熱中症が心配な季節になってきました。とくに日中の自動車内に子どもを残しておくのはとても危険。必ず大人が一緒にいましょう。
☆悩み相談などで精神科や心療内科を訪れるのはなかなか・・。当院の「心の相談室」は メ敷居の低い モです。どうぞご利用下さい。
■感染症情報
先月(4月)はウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)の流行が続いていました。急に吐いたり下痢をしたりする感染症。乳幼児と高齢者は脱水になりやすく、グッタリとしている時には早めに点滴治療などが必要です。例年夏が近づくまで流行しますので、しばらくは注意をしていて下さい。
インフルエンザの流行は4月中旬で終息に近づきました。しかし下旬になって一部の保育園などで小流行があり、まだ患者発生がゼロにはなっていません。季節的にはこれからまた流行がぶりかえすことはないと思います。
マイコプラズマ感染症の流行が続いています。気管支炎や肺炎をおこし、強い咳が長びきます。効果のある抗生物質の種類が限られ、さらに最近は内服が効きにくくなっていて、治療に苦慮しています。
百日咳が次第に増えてきました。咳が嘔吐を伴うほど強く、名前のとおり長期間続く特徴があります。小児の患者が発生していますが、どうも家庭内で大人の方が先にかかっているケースが多いようです。咳が強くでている方はきちんと受診するようにお願いします。
溶連菌感染症も目立ちます。喉がとても痛いのが特徴。
水ぼうそう(水痘)は少数、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)はわずかの発生。いずれもワクチンによって予防可能です(任意接種)。
麻疹、風疹の発生はありませんでした。
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