2004年6月号(162号)
このところ暑い日が続いています。西日本ではもう梅雨入りとか。今年の夏は早く訪れそうですね。
しばらくはお天気の悪い日が続くことでしょう。体調に気をつけてお過ごし下さい。
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今月の話題
●子どもと一緒が何より
●開院14周年になります
●暑い日は熱中症に気をつけましょう
●続・風疹による先天異常を防ぐために
●GWを「棒に振った」親御さんへ
○感染症情報−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
■子どもと一緒が何より
もうすぐ「父の日」ですね。お父さん方、毎日のお仕事ご苦労さまです。忙しい中でも、子どもとの触れあいを大切にされていることだと思います。
子どもと一緒に過ごすことは、大変な面もありますが、でも楽しいことです。また、子どもの成長ぶりを見ることは、とても嬉しいことです。
そして、子どもに教えられ、親として、時には大人として成長していくことができることは、親にだけ与えられた特権です。
子どもを中心に、家族みんなで過ごす時間を、これからも大切にしていって下さい。
■開院14周年になります
今月は医院が14周年、わたぼうし病児保育室が3周年を迎えます。私たちにとっては節目の月です。日々の診療や保育をそれなりに続けてきた結果が、「今」になっていますし、これからの進むべき道も自ずから作られていくと信じています。
この地域の中で、子どもたちの保健医療に携わり、一定の役割を果たせていることに誇りを感じています。これからもどうぞよろしくお願いします。
■暑い日は熱中症に気をつけましょう
これからの季節で注意しなければいけないのは熱中症の予防です(直射日光の下でおきる日射病や、高温下にいておきる熱射病などをまとめて「熱中症」と呼んでいます)。
乳幼児は体温調整が未熟で、暑い環境の中にいると簡単に体温が上がってしまいます。屋外だけではなく、室内にいても起きることがあります。
また脱水にもなりやすく、十分な水分をとっていないと、熱中症をさらに悪化させてしまいます。
もし熱中症になると、最初は元気がなくなり、動かなくなったり、お話をしなくなります。この段階ではまだ軽いので、すぐに水分をとらせながら涼しいところで休ませれば、じきに顔色も良くなり、元気も出てくることでしょう。
しかし、それでも良くならない時や、意識がなかったり、吐いたり、けいれんを起こしたりしている時は重症ですので、すぐに病院に向かって下さい。こういった熱中症にならないために、とくに次のようなことに気をつけていて下さい。
●一番暑い時間帯(午前10時〜午後2時ころ)は屋外に出ないようにする。
●炎天下のスポーツは控える。
●直射日光にあたらないように日陰や木陰で過ごす。
●ベビーカーなどに日よけをつけ、風通しを良くする。
●屋外では白い帽子をかぶる。
●暑い日はクーラーも上手に使う。
●たえず水分をとる(甘すぎない飲み物を)。
●子どもの様子をたえず観察する。毎年夏になると、パチンコ店の駐車場などで、車内に置かれた子どもが熱中症によって亡くなるという痛ましい事故が起きています。お子さんと一緒に過ごしていれば絶対に起きない事故なのに(機械を過信しないことも必要です)。
大切な子どもたちのかけがえのない命を、こんな事故で失うことのないよう、十分に注意をしていて下さい。
■続・風疹による先天異常を防ぐために
風疹は、もし妊娠初期の女性がかかると胎児の異常が生じる可能性のある感染症です(先天性風疹症候群)。
それを防ぐために必要なことは2つ。1つは、風疹を流行させないこと。風疹は子どもたちの中で流行しやすい感染症なので、全ての子どもがワクチン接種を受けると流行しなくなります。1歳になり、はしか(麻疹)予防接種から4週間以上たったらすぐに風疹の予防接種を受けるようにして下さい。
もう1つは、成人女性が風疹に対して十分な免疫を持っていること。十分な免疫があれば、仮に周りに風疹の流行があっても風疹にかかる心配はありません。
風疹に対する免疫があるかどうかは、抗体検査を受ければ分かります。小さい頃に風疹にかかったことがある方もおられるでしょうが、風疹の診断が確実ではないこともあります。また、ワクチン接種を受けたことがある方でも、年数が経っていると次第に抗体価が減少してくることがあります。「免疫がある」と思っていて、実は免疫がないという事態もあるわけです。こういったことを避けるためには、やはり抗体検査で確実なことを知っておく方が良いでしょう。
抗体検査はHI法で8倍以上あれば陽性です(血液を希釈しながら反応をみる検査の一つ。他にも検査法があります)。HI法で8倍未満は「陰性」であり、免疫がありませんので、予防接種を受けて下さい。8倍は一応「陽性」なのですが、抗体価が低く(「弱陽性」)、風疹を予防するだけの十分な免疫があるとは言えません。そのため、予防接種を受けることをお勧めしています。 16倍以上は十分な免疫があり、風疹にかかる心配はありません。
実はこの検査は、妊娠してから産婦人科で受けることが多いのですが、結果が「陰性」でも、その時点ではワクチン接種はできません。やはり妊娠する前に受けておくべきだと思います。(妊娠中に「陰性」だと分かった方は風疹にかからないように、周囲の流行の有無などにご注意下さい。また、出産後に次の妊娠に備えてワクチンを受けて下さい。)
なお、妊娠中に行った検査の結果についてよく説明を受けていないこともあるようです。母子手帳に記載してあることが多いので、ぜひ確認をしてみて下さい。
当院では次のような料金で検査と予防接種を行っています。大人の方にも行っていますので、どうぞ受けて下さい。
●抗体検査(自費) 3,150円(税込)
●予防接種(公費) 無料(1歳〜7歳半)
●予防接種(任意) 5,550円(税込)
■GWを「棒に振った」親御さんへ
連休はどう過ごされましたか? 小さなお子さんがおられると、やはり子ども中心になるでしょう。そして、急に具合が悪くなるのは子どもではしょっちゅうです。なかなか予定どおりに事が進まないことも、むしろ当然。今日外来に来られていたあるお母さんが、お子さんが熱を出してしまってどこにも行けなかったのでパパが怒っているとおっしゃっていましたが、それは仕方のないこと。子どもには何も責任はありませんよ。パパはまだ“修行”が足りません!
もっとも、がっかりする気持ちは分かります。せっかくのお休みを、家族みんなで遠出したりしようと張り切っていたのでしょう。それなのに、具合の悪いお子さんをかかえて、不安な日を過ごしたのですから、親とは割に合わない仕事だと思ったかもしれませんね。
でも、そんな経験は人生の中ではなかなかないこと。愛する子どものために、親が心と体を尽くすことは、自分の人としての成長にとても役にたつものです(お金まで尽くしていますし)。親となったことを、決して嘆かないで下さい。体調の悪い時に、しっかり寄り添ってくれるご両親のことを、子どもたちはもっともっと好きになります。お子さんに慕われ、頼りにされることは、親であることの誇りです。
このGWを、お子さんの病気で「棒に振った」方へ。「失った」ものもあるかもしれませんが、でもかわりに「得られた」ものもあるはずです。そして、もしかしたらそちらの方が大きいかもしれませんね。
<5月6日HP「日誌」より>
■お知らせ
●わたぼうし病児保育室の利用数が、新園舎になってからさらに増加しています。先月は初めて100人を超えました。急な病気にも対応していますので、お困りの時はどうぞご利用下さい。
■今月の感染症情報
例年は5月には風邪などがいったん落ち着く季節なのですが、今年はまだいろいろな感染症の流行が続いていました。
ウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)もまだそうとう多く発生しています。小さい子にとっては脱水が心配な感染症です。
溶連菌感染症は喉がとても痛くなる病気で、小学校低学年を中心に流行しています。抗生物質による治療が必要です。水ぼうそう(水痘)とおたふくかぜ(流行性耳下腺炎)は保育園で流行しています。
はしか(麻疹)と風疹は、当地での発生はありませんでしたが、他の地域では発生していますので、注意して下さい。とくに風疹は妊娠初期の女性がかかると胎児の異常を起こすことがあり、怖い病気です。幼児だけではなく、成人女性も予防接種を受けておく必要があります。
■当院から毎週【感染症情報】をお伝えしています
□TEL025-544-7722(無料、毎週末に更新)
□FM−J(エフエム上越76.1MHz)=金曜13:45〜
□上越有線放送=月曜18時〜
□ホームページにアップロード
□i-Mode携帯へ送信(無料、毎週末)
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