2003年11月号(155号)
このところ急に気温が下がっています。診察室でも、聴診器を暖めておくようにしました。
季節は確実に冬に向かっています。風邪など増えてきていますので、お気をつけ下さい。
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今月の話題
●子育てに不安のない社会作りを
●熱性けいれんにご注意!
●女性にとっての育児と仕事
○インフルエンザ情報
○今月の感染症情報
○今月の予定−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
■子育てに不安のない社会作りを
今、衆議院選挙が行われています。今回は「マニフェスト選挙」とも呼ばれているように、より具体的な政策が争点になりました。これまでは「悪いようにしないから任せてほしい」という訴えが多かったわけですから、ずいぶんな進歩です。
日本は今、未曾有(みぞう)の少子化社会を迎えています。それは、今の若い人たちが、子育てや日本の将来に大きな不安を感じているからです。今すぐに子育てしやすい環境を作ることが最も重要な課題です。
しかし、各政党の政策は必ずしも十分なものではありません。未来像もよく見えてきません。相変わらずの「先送り」「場当たり」的な政策がなされていくのではないかと心配です。
そんな中でも、少しでも良い政策を出し、それを実行してくれる政党や候補を選びたいと思います。
日本の未来がぐんと変わってくれることを期待しています。
■熱性けいれんにご注意!
これから寒い季節になると、熱を出す病気が多くなり、それに伴う熱性けいれん(熱によるひきつけ)も増えていきます。
熱性けいれんは生後半年〜5、6歳の乳幼児におきやすく、子どもたちの8%がおこしていると言われていますので、決して珍しいものではありません。多くは目がうつろになり、呼吸が止まり、手足が固く硬直する発作です(大発作)。
急に高熱が出る時におきやすく、ほとんどは1、2分で自然におさまります。初めてけいれんを見るととても慌ててしまいますが、自然に止まるものですし、短時間のけいれんで脳障害をおこすことはありません。そっと見守ってあげて下さい。大きな声をかけたり、揺さぶったり、口に何かくわえさせたりしてはいけません(舌を切ることはありませんし、口に物を詰めると窒息させる危険があります)。
けいれんが終わったあとは深い眠りに入ります。初めてのことであればご心配でしょうから、病院等で診てもらって下さい。また、10分ほど待っていてもけいれんがおさまらないようでしたら、救急車を呼んで下さい。
何度も繰り返すようでしたら、けいれんを抑える坐薬(ダイアップ)を発熱時に使うという予防法があります。
どの子がおこしやすいかをあらかじめ知ることはできません。まずは熱性けいれんについての知識を頭にいれておき、慌てずに対処することをお願いします。
■女性にとっての育児と仕事
【ご質問】私が働いているため、6ヶ月になってから週3回保育園に預けています。「仕事を続けたい」という気持ちからなので、「私の自分勝手な考えのために、娘にかわいそうなことをしているのかもしれない」、という罪悪感が私の中にあります。今は仕事を続けられていることで、私自身精神的に安定していて、娘が家にいるときは、一緒に楽しく過ごしています。でも、昔から言うように、できれば、やはり3歳くらいまでは、仕事もせず、娘につきっきりで育児をした方がよいのでしょうか?(愛知・Uさん)
【お返事】子育てについてはいろんな考えがあることでしょう。でも、お母さんが社会の中で仕事を続けることを良しとしない考え方は、本物ではないと思います。子どもを大切に育てることは、とりもなおさず、一人の人間として母親も大切にされなければなりません。今までの日本の伝統的な子育ては、母親のみに子育ての負担(犠牲)を強いていることに、そろそろ皆が気づいてほしいです。
女性は社会の一員として責任ある仕事を担っていても、出産・育児によって中断せざるをえない状況がまだ続いています。産休・育児休暇をとったあと元通りに復帰できず、職に就くとしてもパートのような限定的な仕事のみという場合も少なくありません。
その一方で、子育てを共に担うべき父親は、日本では実際に子育てにあたる時間・労力は著しく少ないです。夫からも協力・理解が得られず、社会からも隔絶させられている女性は、一人で子育てをせざるをえません(「孤育て」と呼ばれる次第です)。
そんな日本の遅れた状況の中で子育てをしていくのは、精神的に厳しいです。単に母親が24時間一緒にいるというだけで、十分な子育て環境ができるとはとても思えません。むしろ、母親が一人の大人として、社会の中でしっかりと働くことを通して、明るく、前向きに生きている方が、ずっと良好な精神状態ですし、子どもに対して良い接し方ができるものと思います。
私が長男を産休明けからの集団保育(わたぼうし共同保育園)で育てたのはもう24年も前になります。経験も次第に積み重ねられ、より良い乳児保育の実践ができてきています。そして保育士は保育のプロです。安心して預けて下さい。
乳児保育を後ろめたい気持ちで見ていただく必要はありません。社会の中で認められる仕事をし、夫に支えられ、そして子どもをしっかりと愛していただくことが、一番良い子育てに繋がっていくと思います。
<当院HPのQ&Aより>
■インフルエンザ情報
今シーズンはインフルエンザの対策が強化されています。
●ワクチン:昨年の1.4倍(大人量で2,940万人分)
●診断キット:昨年の1.4倍(1,500万人分)
●治療薬:2.4倍(タミフルは1,300万人分)今年はとくに新型肺炎(SARS)対策からもワクチン接種が勧められています。
■今月の感染症情報
秋が次第に深まっていますが、季節の変わり目ということで喘息発作を起こしている子も多かったです。風邪などの一般的な感染症は少しずつ増えてきています。
嘔吐下痢症(ウイルス性胃腸炎)が多くなってきました。急に吐いたり下痢になったりする感染症ですが、脱水を起こしやすいので早めの手当が必要です。
水ぼうそう(水痘)、溶連菌感染症は少しずつ発生していました。冬場は多くなることが予想されます。
マイコプラズマ感染症(気管支炎、肺炎)がまた少し増えています。抗生物質の選択に注意が必要で、なかなか咳や熱が良くならないときは考慮すべき感染症です。
これから冬に向かうと、風邪などいろいろな感染症がはやってきます。とくにインフルエンザには十分警戒が必要です。ぜひ年内にワクチン接種をすませておいて下さい。
■お知らせ
◆現在インフルエンザ予防接種を行っています。予約もずいぶんと埋まってきていますので、ご希望の方は早めにご連絡を下さい(フリーダイヤル0120-447709)。
◆医院の増築工事が始まりました。一部の駐車場が使用できなくなっていますので、ご了承下さい。またお子さんが工事区域に入らないようご注意下さい。
◆乳幼児医療費助成のため、社会保険の方は内訳書(いわゆるピンクの紙)を毎月1枚ずついただいています。当院では会計用コンピューターのソフトを改良し、院内で作成するようにしましたので、今月からは不要になりました。資格証明書のみ窓口で確認させて下さい。【新潟県内の方のみ】
■当院から [感染症情報] を毎週お伝えしています
■TEL025-544-7722(無料、毎週末に更新)
■FM−J(エフエム上越76.1MHz)=金曜13:30〜
■上越有線放送=月曜18時〜
■ホームページにアップロード
■i-Mode携帯へ送信(無料、毎週末)
■今月の予定
■院長出務
東頸城養護教諭研修会にて講義 5日
上越保健所育児ボランティアへ講義 12日
上越保健所未熟児相談 14日
谷浜小学校就学前健診 19日
有田・有間川・長浜保育園健診 26日
■有線放送「健康ライフ」 20日朝6時-
■FM-J「Dr.ジローのこども健康相談室」
木曜午後2:15頃〜(76.1MHz)
■JCV「子育て応援団・健康アドバイス」
月、水、金曜午後2時〜(上越ケーブルテレビ)
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