成人女性の風疹予防接種

9月13日に風疹ワクチンをしました。いますぐでも子供がほしかったのですが、抗体がなかったので風疹になったらこわいと思い、ワクチンをしてもらいました。産婦人科の先生に3ヶ月は妊娠しないようにと言われました。12月の月経予定日が17日頃です。そうすると排卵日は12月のあたまなので、正確に3ヶ月たってないことになります。やはりこの月はやめておいたほうがいいのでしょうか?(神奈川県・Mさん)

風疹ワクチン接種に際しては、念のために避妊するようお願いをしています。
その期間は「接種前1か月と接種後2か月」の合計3か月間です。

ご存じのように、風疹ウイルスは胎児の奇形をおこす作用があります(催奇形性)。
そのため妊娠中の女性が風疹に罹患すると、高率に奇形児が生じるおそれがあり、社会問題になりました(妊娠の前半が問題です)。

風疹ワクチンは、風疹ウイルスを弱毒化した生ワクチンです。
今のところ、ワクチン・ウイルスに催奇形性は積極的には証明されていないようです。
しかし、理論上は催奇形性が残っている可能性を完全には否定できないために、「避妊」についての注意をお伝えしています。

風疹ワクチンを接種したのち一定の期間は体内にワクチンウイルスが生存しています。
その間は長くても1か月のようです。
接種時に妊娠していてはいけないので、接種前1か月の避妊をお願いしています。
接種後は1か月ほどでワクチンウイルスは体内にはいなくなっていますが、安全を見越して2か月間の避妊もお願いしています。

9月13日に接種を受けていますので、念のため11月12日まで避妊をして下さい。

なお、この期間中に妊娠していることがあとで判明することがときにありますが、これまでに、風疹ワクチンによって奇形を生じたという例は報告されていません。
そのため、妊娠が分かってもそのまま妊娠を継続していただいてかまわないです。

2001.9.29

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塚田こども医院Q&A2001年9月