塚田こども医院/ヘルス・レター 618
インフルエンザによる乳幼児の脳炎・脳症や、老人の死亡事故などが多発するなど、インフルエンザは決してあなどれない感染症です。
現在、インフルエンザの予防接種は、希望者だけへの任意の接種で行われています。効果はやや弱いのですが、インフルエンザにかかっても軽く済ませてくれます。ほかに予防する手だてがなく、やはり冬場の流行を考えると、予防接種を受けておくことをお勧めしています。
■インフルエンザ・ワクチンについて
インフルエンザは、毎年、冬から春先にかけて大きな流行をくりかえす感染症です。
突然の発熱で始まりますが、ほかの「かぜ」にくらべて、全身の症状の強いことが特徴です。高熱、頭痛、体のだるさ、寒気、吐き気、筋肉痛などが、急激に襲います。小児では、脳炎・脳症や心筋炎などの危険な合併症があります(日本では毎年、100〜200人ほどの子どもたちがインフルエンザ脳炎・脳症で死亡していると推測されています)。高齢者は抵抗力が弱いため、肺炎などの合併症をおこしやすく、多くの方が死亡しているということで社会問題になりました。
インフルエンザのタイプはたえず変化するため、毎年必ず流行がみられますし、数年に一度は大きな流行がおきています。ワクチンはウイルスの変化に対応するため、流行の予測調査をし、毎シーズン新しいものが用意されています。
インフルエンザ・ワクチンの効果は、ほかのものよりも弱いのですが、インフルエンザが重症になることは抑えられます。なかでも乳幼児の脳炎・脳症は十分に予防できると考えています。とくに乳幼児や高齢の方は、できれば冬になる前にワクチンの接種を受けておかれることをお勧めしています。
現在のインフルエンザ・ワクチンは、鶏卵を使って作られているため、鶏卵に対して強いアレルギーのある方は、慎重な接種が必要ですので、お申し出下さい。
■インフルエンザ予防接種の方法
■任意接種です。
■13歳未満は1〜4週の間隔をおいて2回の接種が必要です。13歳以上は1〜2回の接種です。
■接種を受ける年齢は、乳幼児から老人まで、制限はありません(特に集団生活を送っている幼児、学童、生徒に勧められています)。
■流行する前に、接種を受けてください。
■毎年、ワクチンのタイプが変わリます。
■ワクチンの内容
2007年度のワクチンには、次のものが含まれています。
・Aソ連型(H1N1):A/ソロモン諸島/3/2006株[変更]
・A香港型(H3N2):A/広島/52/2005株
・B 型:B/マレーシア/2506/2004株
■接種上の注意
■【全てのワクチンに共通】予防接種の副作用として、ごくまれに、注射の直後に急に具合の悪くなることもあります(アナフィラキシー・ショック)。15分〜30分は、医院の中で休んでいて下さい。(その場で適切な処置をすれば、最悪の事態はさけられます。)
■注射したところは、適度にもんでください。
■当日は激しい運動は避け、普通の生活をしていて下さい(入浴はかまいません)。
■接種したあと、まれに丸1日以内に熱をだすことがときにありますが、ほとんどはそのままでおさまります。
■注射したところが、赤くなったり、はれたりすることがありますが、そのままにしておいて、1週間ぐらいでおさまります。
■13歳未満のお子さんは1〜4週の間隔をおいて2回の注射が必要です(13歳以上は1〜2回です)。
■インフルエンザ・ワクチンは、不活化してあるワクチンです。ほかの予防接種は、1週間以上たってから受けてください。