塚田こども医院/ヘルス・レター 616
<最終更新日:2011/09/28>
おたふくかぜはは合併症として髄膜炎(ずいまくえん)や難聴をおこすことがあり、決して軽い病気ではありません。
あらかじめ予防接種を受けて、子どもたちをおたふくかぜから守るように心がけて下さい。
日本小児科学会では2回の接種を推奨しています。
■おたふくかぜとワクチンについて
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎、ムンプス)は、おたふくかぜウイルスによっておきる感染症です。
最も多い症状は、唾液を作る耳下腺の腫れ(はれ)です。約1週間腫れが続き、その間は伝染力もあるために登園(校)停止の扱いです。
おたふくかぜには様々な合併症があります。一番問題になるのは難聴です。通常は片側の耳だけですが、内耳の聴神経が壊されてしまいます。この難聴には有効な治療法がなく、永続的なものです。頻度もおたふく患者の数百人〜数千人に一人の割合とされていて、そうとう多いものです。
また、髄膜炎も合併症として問題になります。これはおたふくかぜウイルスが中枢神経(脳、脊髄)の中に入り込みやすいためにおきる合併症です。おたふくかぜにかかった子どもたちの1〜3%におきるといわれています。
また、成人男性がかかると、睾丸炎(こうがんえん)などがおきることもあり、こわがられています(約30%)。成人女性も卵巣炎をおこすことがあります(約7%)。いずれも通常は片側だけですが、その側の生殖能力は失われます。
おたふくかぜワクチンの副作用には、軽い耳下腺炎の腫れや、髄膜炎症状のおきることがありますが、いずれも程度は軽く、後遺症などをおこすことはまずありません。
おたふくかぜはワクチン接種によって確実に予防できます。軽い病気と思われていますが、できれば保育園・幼稚園にあがるまえに受けておかれるといいと思います。また、大人の方も、まだかかったことがないようでしたら、ワクチン接種を受けることをおすすめしています。(かかったことがあるかどうかを抗体検査で調べることもできますが、必須ではありません。)
■ワクチンについて
■任意接種です。
■1歳以上。
※日本小児科学会では2回接種を推奨しています。
1回目:1歳以上
2回目:5歳以上7歳未満
■接種上の注意
■【全てのワクチンに共通】予防接種の副作用として、ごくまれに、注射の直後に急に具合の悪くなることもあります(アナフィラキシー・ショック)。15分〜30分は、医院の中で休んでいて下さい。(その場で適切な処置をすれば、最悪の事態はさけられます。)
■今日は激しい運動は避けてください。入浴はかまいません。
■注射したところが赤くなったり、はれたりすることはほとんどありません。
■2週間ほどして、ときに熱をだしたり、軽く耳下腺が腫れることもあります。
■2〜3週間後に、まれに髄膜炎をおこすことがあります。高熱、頭痛、嘔吐などの症状がでたら、診察を受けて下さい。(通常は軽くすみ、後遺症なく治っています。)
■接種の間隔
■このワクチンは生のワクチンです。ほかの予防接種は、4週間以上(接種の翌日から次の接種日の前日まで27日以上)たってから受けて下さい。