塚田こども医院/ヘルス・レター 610

麻疹・風疹の予防接種(混合ワクチン)

<最終更新日:2011/05/24>

平成18年度より「麻疹・風疹混合ワクチン」が導入され、接種方法も「1期=1歳」と「2期=就学前1年間」の2回接種しています。

20年度〜24年度は、3期=中学1年、4期=高校3年でも接種を行っています。

※23年度については、高校2年生も海外へ就学旅行に行くなどの場合は4期として接種を受けることができます。


【麻疹】

麻疹(はしか)は、とても症状の重いウイルスによる感染症です。伝染力も大変に強く、次々に流行していきます。

10日ほどの潜伏期のあと、最初は風邪のような熱、咳(せき)、鼻水がでますが、3日目ぐらいから40度ぐらいの高熱、ひどい咳、そして発疹(ほっしん、赤いブツブツ)が全身にでてきます。大変に全身状態が悪く、とてもぐったりとしているのが特徴です。約1週間で、おさまりますが、肺炎や中耳炎をおこすこともよくあります。

重篤な合併症として、脳炎が患者2,000〜3,000人に一人の割で発生します。また、数年から十数年あとに症状がでてくる亜急性硬化性全脳炎(SSPE)という慢性の脳炎も、10万人に一人の割でおきると言われています。

日本では、現在でも年間約50人ほどの子どもたちが、麻疹のために命を落としています。

麻疹ワクチンでは、重い副作用がまずない一方、ほぼ確実に免疫ができ、麻疹から守ってくれます。1歳をすぎたら、早めに予防接種を受けるようにしてください。

【風疹】

風疹(ふうしん)は、子どもにとってはおおむね軽い感染症です。

約2〜3週間の潜伏期のあと、軽い風邪のような症状とともに、顔や体中に発疹(ほっしん、赤いブツブツ)があらわれます。後ろ頭や首のリンパ節がはれるのも特徴です。でも、小さい子ではあまり熱もでず、けろっとしていることがほとんどです。

血小板減少性紫斑病という血液の病気が、患者3,000人に一人、脳炎が6,000人に一人おきると言われています。

最も問題なのは、妊娠初期の女性がかかったときで、心臓、目、耳などの異常をもった赤ちゃんが生まれる可能性が少なくありません(先天性風疹症候群)。

このため、風疹の予防接種は、主に赤ちゃんの異常を防ぐ目的でおこなわれています。

ワクチンについて

予防接種法による定期接種です。

1期:生後12か月(満1歳)〜24か月(2歳)未満
 2期:満5歳以上7歳未満で、小学校就学前1年間(いわゆる“年長”)

<20〜24年度限り>
 3期:中学1年
 4期:高校3年

接種上の注意

【全てのワクチンに共通】予防接種の副作用として、ごくまれに、注射の直後に急に具合の悪くなることもあります(アナフィラキシー・ショック)。15分〜30分は、医院の中で休んでいて下さい。(その場で適切な処置をすれば、最悪の事態はさけられます。)

今日は激しい運動は避けてください。入浴はかまいません。

注射したところが赤くなったり、はれたりすることはほとんどありません。

20%ぐらいの人に、接種後5〜12日目(多くはちょうど7日目)に、37.5℃以上の熱がでますが、ほとんどは38度前後で、何もせずに1〜2日でおさまります。高熱になるのは、わずかです。

もし、高熱がでたときには、熱さましの飲み薬や坐薬を使ってかまいません。

発熱した人のなかで、体などに発疹(ほっしん、赤いブツブツ)のでることがありますが、自然に消えます。(ほかの人に麻疹をうつすことはありません。)

熱性けいれんをおこしやすい人は、あらかじめ医師に相談をし、熱さましや、けいれんを予防する薬をもらっておいてください。

成人女性の予防接種では、1週間後に関節痛がでやすいです。また、注射の前約1か月と接種後約2か月は妊娠しないようにしてください。

麻疹風疹混合ワクチンは、弱毒化してある生ワクチンです。ほかの予防接種は、4週間以上たってから受けてください。

接種の間隔

このワクチンは生のワクチンです。ほかの予防接種は、4週間以上(接種の翌日から次の接種日の前日まで27日以上)たってから受けて下さい。