塚田こども医院/ヘルス・レター 511
アレルギーとは、体に入ってきた異物に過敏に反応し、そのために自分の体が傷んでしまう病状です。アトピー性皮膚炎、喘息、花粉症などはアレルギーの代表的な病気です。
その仕組みは複雑でまだ十分には解明されていませんが、子どものアレルギーにはIgE抗体が大きく関係しています。ここではこのIgE抗体について、説明いたします。
■IgE抗体検査
アレルギーの検査は多くのものがありますが、子どものアレルギーの病気でもっとも関係があり、検査しやすいのはIgE抗体です。血液中にごく微量存在する免疫たんぱくです。
IgE-RISTは“総量”を見ています。生まれたときにはゼロに近く、年齢とともに次第に多くなっていきます。一定以上多いと、アレルギーの病気をもっている可能性があります(例:乳児100、幼児150、学童250、大人300U/ml以上)。
IgE抗体-RASTは“中身”を見ています。これはアレルギーの原因になる物質との反応を見る検査で、反応が強いとアレルギーも強い可能性があります。食物をはじめ、他種類の項目を検査することができるので、診療上とても役にたっています。
■IgE-RAST検査の一例
1)ダニ類:ヤケヒョウヒダニ
2)動物上皮:ネコ、犬などの混合物
3)花粉類:すぎ、ひのき、かもがや、ぶたくさ、よもぎ
4)カビ類:カンジダ、アスペルギルスなど
5)昆虫類:ガ、ゴキブリ
6)食物類:卵白、ミルク、小麦、大豆、そば、ピーナッツ
■他のアレルギー検査
皮膚科ではよくパッチテストを行います。これは原因になりそうな物質を皮膚につけてみて、それに対する反応がでるかどうかをしらべるものです。
食物アレルギーでは、怪しい食物を制限して症状が良くなるかどうか(除去試験)、逆にわざと与えてみて症状が出てくるか(負荷試験)をみることもあります。
年齢が大きくなるにしたがい、アレルギーの原因になる物質は増える傾向にあります。一つの検査で単純に分かることは少なくなり、いくつかの検査を組み合わせたり、繰り返して検査をすることが必要になることもあります。