塚田こども医院/ヘルス・レター 218

みずぼうそう(水痘)


みずぼうそう(水痘)は、伝染力の強い感染症。保育園などで流行しやすく、小さい子どもがかかると、けっこう重い症状になりがちです。

1994年から、「特効薬」ともいえる飲み薬ができたおかげで、ずいぶん軽くすむようになりました。
また、「帯状疱疹」は、このウイルスがそのままひそんでいて、あとになってからおきる感染症です。

みずぼうそうとは

ウイルスの病気で、初めは柔らかい水をもった赤い発疹(ほっしん)が、体のあちこちにでます。外陰部などの皮膚の柔らかいとところに先に出てくるようです。

発疹は3日ほどでピークになり、その後、乾いて黒いかさぶたになっていきます。
おおよそ1週間ぐらいで治る病気です。

治療

アシクロビル(代表的商品名「ゾビラックス」)などの、ウイルスを「殺す」薬を使います。大変によく効く薬で、3〜4日ぐらいで治ります。
このほかに、かゆみ止めのくすりや熱さましを使うこともあります。

熱さましの注意

みずぼうそうに使ってはいけない熱さましの薬があります。

みずぼうそうはいろいろな合併症を起こすことで知られています。
その中でも、小児に一部の解熱剤(げねつざい)を併用すると、重篤な脳障害(ライ症候群)をおこす可能性があるとして、使用禁止になっているものがあります。
15歳未満のみずぼうそうには、アスピリンとその類似薬は使用ができません。(インフルエンザにも同じ)

当院採用品では、アスピリンは通常の解熱剤としては使用していませんが、アスピリン類似薬としてはPL顆粒、幼児用PL顆粒、LLシロップ、PA錠がそれに相当します。これらの薬剤はみずぼうそうの子どもたちへは使用しません。

解熱剤の中でも問題がないであろうといわれているのは、アセトアミノフェン(当院採用品:カロナール内服、アルピニー坐薬)などです。

家庭で気をつけること

かゆみ:皮膚があたたまっているとかゆみが強くなります。ひっかくのは、できるだけやめさせて下さい。爪は短めに。(かゆみどめの飲み薬、塗り薬を使うこともあります。)

家族にもうつる:まだみずぼうそうにかかったことのないきょうだいや大人にうつします。

食べ物:口の中にぶつぶつができて痛いときは、熱いもの、辛いもの、すっぱいものは避けて下さい。

入浴:熱がなければかまいません。とくに夏場はとびひになりやすいので、シャワーなどを使って皮膚を清潔にしておいて下さい。

きょうだいがいる時

みずぼうそうは感染力が強いので、きょうだいがいる家庭は要注意。
感染した直後にワクチン接種を受けるか、2週間の潜伏期のあいだに抗ウイルス剤を使うと、軽くすませることができます。

お母さんからの移行免疫はあまりなく、生後1か月くらいから、もうかかりやすくなっています。(赤ちゃんがかかると、症状が強い!)

最近は、大人で免疫をもっていない方も多いようです。心配な方は、血液の検査等で、数日で確かめることができます。

こんなときはもう一度診察を

発疹が赤くはれて化膿したとき。

ぼんやり、ぐったり、元気がないとき。

4日以上熱が続くとき。

保育園・学校

通常は1週間ほどお休みになります。ブツブツが全部かさぶたになれば、もう伝染力はありませんので、登園・登校が許可されます。

みずぼうそうの予防注射

みずぼうそうは保育園・幼稚園でもらうことが多いので、集団生活に入る前に受けておかれるといいでしょう。
市町村でおこなう予防接種にはありませんので、希望される方だけ受ける「任意接種」でおこなっています。
日本で作られた、安全性の高いワクチンです。

参考帯状疱疹

みずぼうそう(水痘)にかかると、治ったあとも、このウイルスが神経の中にひそんでいて、また悪さをすることがあります。
神経にそって出現し、胸に帯のようにつながって出てくることが多いので、「帯状疱疹」と呼ばれています。

老人になり、抵抗力が落ちてくるとでやすいようで、前の子どもの時のウイルスが、何十年もひっそりと生き続けていたことになります。

周りに子どもがいると感染していきますが、こんな時は2世代も前からの「贈り物」(?)ということになりますね。