塚田こども医院/ヘルス・レター 217
ヘルペス性口内炎は、口の粘膜や歯ぐきがあれて、とても痛い感染症です。痛くて飲んだり、食べたりできなくなることもあります。
今は、飲み薬で「特効薬」ともいえるものがあり、早く治すことができます。
■ヘルペス性口内炎とは
ヘルペス(単純疱疹)というウイルスによっておきる感染症です。
38〜40度の高熱が数日続きます。口の粘膜に小さな水ぶくれができたり、歯ぐきが赤く腫れてきます(歯肉炎)。すごく痛いので、飲んだり、食べたりができなくなります。
水分が十分にとれないと、脱水症になることもあります。
■治 療
主にゾビラックスという飲み薬を使います。ウイルスそのものに効くので、いわば「特効薬」です。
そのほか、症状を軽くするために、熱やのどの痛みをおさえる薬(解熱鎮痛剤)も使います。
■家庭で気をつけること
■高熱:何日も高熱が続きますが、熱さましを使いすぎないようにして下さい。暑がっているようなら、涼しくしてあげて下さい。
■食事:口のなかの痛みが強いため、よけい食欲がなくなります。栄養はなくても、少しずつとれていれば大丈夫です。(すっぱい物や、醤油・ソースはいやがります。)
■水分:水分は十分にとらせて下さい。麦茶、イオン飲料など、あっさりしたものでけっこうです。
■入浴:熱があっても、とくに具合が悪そうでなければ、汗を流すことはかまいません。
■もう一度診察を
■口のなかの痛みが強く、水分もまったくとれないとき。
■高熱が4、5日以上つづくとき。
■元気がなく、ぐったりしているとき。
■園や学校
熱が下がり、のどの痛みもとれて、食事も含めて普通の生活に戻ってから、また通い始めて下さい。(きちんと治ってからでないと、ほかの子へうつしてしまうこともあります。)
■ヘルペス性口内炎をおこすウイルス
単純疱疹ウイルス1型がこれをおこします。2型は、性器ヘルペスの原因ウイルスです。
水ぼうそう(水痘)は「ヘルペス属」の仲間で、同じ薬が効きます(使用量は違いますが)。
■(参考)大人のヘルペス
子どものときにヘルペス性口内炎をおこすと、熱や口の痛みのとても強い感染症をおこします(初感染)。
そのとき、ウイルスが体の中に残っていて、大人になってから口内炎をおこすことがあります(再発)。このときの症状は軽くて、唇にピリピリする水ぶくれができる程度です(口唇ヘルペス)。(かぜ気味など、体調をくずしたときにでやすいようです。)
口唇ヘルペスになっている大人がいると、その周りの子どもたちに感染させることがあります。世代をこえて、ウイルスが伝染していくというわけです。