塚田こども医院/ヘルス・レター 214
予防接種が進んできたため、風疹は最近はあまり見かけない病気になりました。
風疹で怖いのは、妊娠初期の女性がかかると胎児の先天的な異常がおきるかもしれない点です。都会ではワクチンの接種率が下がり、また風疹の流行がおきるのではないかとも心配されています。
■風疹とは
以前は数年おきに流行していました。
うつってから2-3週間後に、赤くて小さな発疹が体中にでます。
熱は全く出ない子から、3日間高熱の出る子までさまざまですが、いずれでも3日間ほどで治ります。
(「三日はしか」と言われているのはこのためですが、はしか(麻疹)ではありませんし、はしかのように重症になることは、まずありません。)風疹の発疹(ほっしん)は、一つひとつがはっきりした、米粒から小豆(あずき)の大きさくらいの赤いものです。顔や首、胸やおなかといった体の中心に始まり、手足に広がっていきます。かゆみが強いこともあります。
リンパ節の腫れが強いのも特徴で、うしろ頭から首の横にかけてルイルイとしてきます。(これは痛くないので、本人も気づいていないことがあります。)
■治療
頭痛、関節痛、熱などのあるときは、熱さまし・痛み止めなどを使い、かゆみのあるときにはかゆみ止めを使います。
そのほかのお薬を使うことは、まずありません。
■家庭で気をつけること
熱がなくて元気でも、発疹の消えるまでは家の中にいて下さい。
食事や入浴は、具合が良ければ普通でかまいません。
■合併症で気をつけるもの
■先天性風疹症候群:妊娠初期の女性がかかると、心臓、目、耳に異常をもった赤ちゃんが産まれることがあります。
■血小板減少性紫斑病:出血しやすくなる血液の病気。風疹患者3000人に1人の割合。
■脳炎:風疹ウイルスが脳をおかし、けいれん、意識障害などをおこす。数千人に1人の割合。
■こんな時は診察を
■ぐったりして元気がないとき
■熱が3日以上続くとき
■風疹の予防接種
風疹ウイルスは、胎児に対して大変に強い「毒性」を持っています。妊娠5か月までの女性がかかると、未熟児、心臓奇形、難聴、白内障などの症状が高率でおきることが分かっています(妊娠1か月では12〜60%、2か月12〜82%、3か月8〜50%、4か月2〜18%、5か月0〜13%)。
ワクチンを受けることで、風疹はほぼ確実に予防できますし、みんなが受ければ、流行をなくすことができます。
現在は風疹の流行をなくすため、幼児期に(1歳で、麻疹ワクチンの次)、男女とも受けることになっています。副作用はほとんどなく、できるだけ受けてほしいワクチンです。
なお、平成18年度より麻疹と風疹の予防接種は混合ワクチン(MR二種混合)を使うことになりました。また、生後1歳〜2歳未満に1期、小学校入学前1年間に2期を行う「2回接種法」が日本でもようやく導入されました。