塚田こども医院/ヘルス・レター 202

ウイルス性胃腸炎

<最終更新日:2007/06/12>


冬場には、毎年、乳幼児を中心に、ウイルスによる急性胃腸炎が流行します。
「嘔吐下痢症」、「吐き下し」とも言うように、急に吐き出したり、水のような下痢になったりします。

数日で収まるのですが、注意しなければならないのは、脱水です。早めに手当し、点滴治療が必要になることがよくあります。
特に、小さなお子さんでは、十分気をつけていて下さい。

嘔吐下痢症とは

冬場になると乳幼児は、嘔吐下痢症(吐き下し)によくかかります。
これは主にロタ・ウイルスやノロウイルス(旧名称:小型球形ウイルス)などによって流行する感染症です。
突然吐き出し、続いて水のような下痢(レモン色〜白色)になります。
熱が出ることもあります。
順調にいけば、数日〜1週間ほどで回復します。

治療の基本

薬も使いますが、家庭での食事療法が一番大切です。
はき続けるときや脱水が強いときは、点滴や入院が必要になることもあります。

家庭でのケア

吐いたら飲むな -- 吐き気が強いときは、しばらくはお腹を休めて下さい。

まずは水分から -- 吐き気が落ち着いたら、薄目の水分を少しずつ。

吐き気がなくなったら -- 少しずつ、消化の良いものを。牛乳・ミルクなどの乳製品は不可。

お風呂 -- ぐったりしていなければ、軽くはかまいません。お尻はきれいに。

こんな時は早めに診察を

吐き気がいっこうにおさまらないとき。

元気がなく、顔色がわるいとき。

唇が乾いて、オシッコがあまり出ないとき。

次に受診するまでに

家庭で飲んだ水分の量、嘔吐や下痢の回数や様子などをメモしてきて下さい。

参考:原因のウイルス

 冬場の急性胃腸炎をおこす代表格は、ロタウイルスです。赤ちゃんではやりやすいので「冬期乳児下痢症」、真っ白い便になるので「白色便下痢症」と呼ばれていました。ほかのウイルスにくらべて症状が強く、長引きやすかったり、けいれんをおこすこともあります。

 最近よく問題になるのがノロウイルス(旧名称:小型球形ウイルス)です。糞口感染によって流行が広がりやすく、特に高齢者の施設や医療機関など集団発生がおきることがあります。また、冬場に生カキによる食中毒をおこすことでも知られています(十分に加熱することで予防できます)。

 このほかにもいくつかのウイルスが同様の胃腸炎をおこします。

 ウイルスによって症状の出方や重さは違うことがありますが、対処の仕方は共通です。予防のために手洗いやうがいを励行し、吐物や下痢便の始末をていねいに行ってください(ハイターなどの塩素系漂白剤で衣類や床面を消毒する)。残念ながらウイルスへの特効薬はありません。

 また、症状の中では脱水の有無や程度が一番心配です。青白い顔でグッタリとしているときには早急に受診し、治療を受けて下さい。