塚田こども医院/ヘルス・レター 201-2

インフルエンザの検査・治療

<最終更新日:2012/01/05>


 インフルエンザは普通のかぜとは違い、症状も重く、地域の中で大きな流行を毎冬必ずおこしてきます。

 その場で結果のでる検査薬が開発され、タミフルなどの治療薬も登場して、インフルエンザについての医療は大きく変わりました。

 一方でタミフルによるとされる異常行動の問題もあり、治療が難しい場合もあります。

インフルエンザの検査

 A型・B型のインフルエンザ・ウイルスを検出できる検査キットがあります。その場で判定できるので、患者さんの診断や流行の有無を知るために大いに役にたっています。(鼻の粘膜か鼻水を使って検査します。)

インフルエンザの治療

 以前のインフルエンザに対する治療は、その場の症状を抑え、合併症を予防する治療が主でした。近年はインフルエンザ・ウイルスの増殖を抑えて、早く症状を軽くし、治してくれる治療薬が使えるようになり、治療法が劇的に変わりました。

 抗インフルエンザ薬には内服のタミフル、吸入のリレンザとイナビル、点滴のラピアクタがあります。いずれもA型とB型の両方に効果があります。

 ・タミフル:1日2回内服、5日間(散剤、カプセル剤)
 ・リレンザ:1日2回吸入、5日間
 ・イナビル:初日1回吸入のみ(5日ほどの持続効果)
 ・ラピアクタ:点滴注射剤(内服や吸入ができない時などに使用)

 これらは発熱してから早い時期に使うと効果があります。発症から48時間以内に使用を開始するように求められています。

※以前は抗インフルエンザ薬の使用について議論がありましたが、2009年の新型インフルエンザ発生時には、積極的に使うほうがインフルエンザの重症化を抑えることが分かりました。

インフルエンザに使ってはいけない薬

 インフルエンザはいろいろな合併症を起こすことで知られています。

 その中でも、小児に一部の解熱剤(げねつざい)を併用すると重篤な脳障害(ライ症候群)をおこす可能性があるとして、使用禁止になっているものがあります。

 15歳未満のインフルエンザには、アスピリンとその類似薬は使用ができません(水痘も同じ)。当院採用品では、アスピリンは通常の解熱剤としては使用していませんが、アスピリン類似薬としてはPL顆粒、幼児用PL顆粒、LLシロップ、PA錠がそれに相当します。これらの薬剤はインフルエンザの子どもたち(疑いも含む)へは使用しません。

 解熱剤の中でも問題がないであろうといわれているのは、アセトアミノフェン(当院採用品:カロナール内服、アトミフェン内服、アルピニー坐薬)などですが、インフルエンザにはむやみに解熱剤は使わない方が良いようです。

 なお、漢方薬は問題なく使えます。

インフルエンザと異常行動

 インフルエンザの患者さんで、急に走り出したりする「異常行動」が問題になっています。とくに転落事故や交通事故にあってしまい、命を落とすこともあるからです。

 とくにタミフルを服用後にそのような行動をとることがあるということで、現在は10歳代にタミフルは使用しないこととなっています。

 しかしタミフルを服用していなくても同様の行動をおこしていたり、吸入薬リレンザでもおきていたりして、本当の原因はまだ分かっていません。

 インフルエンザそのもので異常行動がおきている可能性もあり、タミフル服用にかかわらず、発症後2日間はお子さんと一緒にいて万一に備えるようにお願いしています。