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2018年07月24日

冬に向けて

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 当院の薪ボイラーシステムは、国の「国土強靱化・取り組み事例」にも取り上げられるほど有名(一部には)。いろんな意味で自慢のものです。

 薪は再生可能な自然エネルギーの一つ。日本の国土の7割は森林ですが、残念ながら有効活用はされていません。燃料として使えば、化石エネルギーである石油の輸入もその分少なくなり、まして原子力発電を使う必要はなくなります。

 他の再生可能エネルギーに比べても、利点はあります。風や太陽のエネルギーは、その時の気象条件に左右されますが、木材は安定して燃焼させることができます。火力の調整も可能です。

 一方で、木を燃やせばCO2が排出されますが、新たに作られたCO2は、木が生きている中で取り込んだ大気中のCO2の中の炭素が使われているだけ。多くは数十年以内のものです。化石燃料を燃焼させて出ているのは、数百万年とか数千万年前の炭素ですから、全く異なるもの。(そのため、木質燃料からのCO2はゼロとして良いとされています。カーボンニュートラル)

 講釈が長くなりましたが、当院独自の薪ボイラーシステムが運転停止になっていました。「開業」から7年ほどが経ち、トラブルがおきていたのです。うまくポンプが廻らなくなり、お湯を作り出せなくなっていました。

 ボイラー自体は壊れていないのですが、先日定期のメンテをしてもらいました。煙突掃除は、地上10メートルほどあるので、専門の業者に委託しています。こちらは多少のススがあった程度で、故障ではありませんでした。

 次に3トンの貯湯タンク内の水を交換してみました。7年間の間に、赤サビでドロドロに。こんなに水質が悪化しているとは、驚きです。排水し、水道水を注入。この作業を数回やってみて、赤さびの色が目立たないくらいになりました。

 予断ですが、このために水道料金が跳ね上がりました。使用量の通知に、水道の漏水があるかもしれないと注意書きがありましたよ。

 次はポンプのメンテナンス。業者さんに来てもらい、分解し洗浄してもらいました。ポンプの中も、ドロドロでした。こんな状態であれば、モーターがちゃんと廻らなくなるのは当然です。それが良く分かりました。

 その後、組み立て直して、試運転ですが・・

 暑い中、薪ボイラーを焚くのは苦行でした。それにもかかわらず、うまく稼働できず。う〜ん、困りました。

 これらの機械はチェコ製で、個人輸入したもの。日本語のマニュアルがありません。ネット上でマニュアルを探し出しましたが・・チェコ語(?)なのかな。英語ですらありません。

 図表はあるので、何となく構造が分かってきました。内部に温度センサーがあり、それが弁を動かす仕組みになっているようです。

 もう一度分解して、メンテをやり直してみましょう。当初は何が起きているのか、訳が分からず、暗澹たる思いでしたが、業者さんの協力で、少しずつ道筋が見えて来ました。

 今日の試運転も上手くいかず、滅入っていましたが・・皆さんの協力が後押ししてくれているようです。

 冬になってまた薪ボイラーを運転することで、医院内をポカポカにし、患者さんに喜んでもらえると思うと、また元気になります。

 何より、ここまでお金も労力もかけて作り上げてきた薪ボイラーを無にするわけにはいきません。猛暑の中、汗をかきながら(冷や汗)、また頑張ります!

投稿者 tsukada : 2018年07月24日 20:49