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2011年08月23日

菅総理の大罪

 民主党の代表選びがにぎやかになっています。今の菅直人総理大臣が今国会をもって辞任するらしいからです。

 でも今までのあの方の言い草からは、私はまだ信用していません。事実上辞任するするものと思っていたら、国会での質問に答えて「辞任とか辞職とかという言葉をってことはない」と言ってのけたからです。

 そんなことを平気で言う彼を信頼できるはずがありません。そもそも人間としていかがなものなのでしょう。

 今国会の終了とともに総理大臣を辞職するって、本当に自分で言ったのですか?  もしそう言ったとしても、それをひっくり返すことは平気でやってしまいそうです。

 以前にも書きましたが、彼が居座ることは多大な弊害があります。震災復興が進まず、急激な円高による日本経済のダメージを軽減することもできないなど、あげればきりがありません。

 でも一番重要なことは、政治に対する信頼感や、政治家に対する信用をさらに失うことにあるのだと思います。結局誰がトップにたっても変わらない、政治は国民のためではなく、政治家自身のために行われている、日本の国民はないがしろにされ、見捨てられている、そもそも日本のため、国民のために志をもつ政治家など誰もいない・・

 「政治不信」をいっそう助長してきたことが、政治家 菅直人の最大の特徴であり、汚点であり、後世から指弾されるべき所業なのだと思います。

 彼の「辞任するための条件」である自然エネルギー買取法なるものが衆議院を通ったそうです。ニュースでは、久しぶりに笑顔で記者とやりとりしている総理の映像が映し出されていましたが、何かヘンです。何かがおかしい。

 今すぐにしなくてはいけないのは、震災から半年近く経つというのに今だ困窮している被災地の方々の救援であり、被災地の復興です。原発事故のために環境が汚染され、多大な被害をもたらしている現実をどうしていくかの手だてです。

 今困っている人たちや地域をほったらかして、自分の夢を実現しようとしていることが納得できません。仮に彼の描いているイメージが良いものであったとしても、それを評価したり、実現のために構想を練ったりするような条件はまだ整っていません。

 それにもかかわらず、それらを強引に進めようとすれば、かえってそれらの実現は遠ざかることになるでしょう。なぜなら、私たちにはそんなことを議論する条件がまだないからです。むしろ反発されるかもしれません。

 今民主党の中では次の代表を誰にするか、騒然としています。今日は前原さんが出馬を表明したそうです。政権政党の代表になれば、ほぼ自動的に総理大臣になります。でも日本のトップを選ぶにふさわしい議論がされているのでしょうか。

 小沢一郎さんの党員資格停止処分をどうするかなんて、国政に関係あるんですか? 小沢さんへアイサツに行ったか、小沢さんの支持を取り付けたかなんて、どうでもいいことです。彼がそんなに偉くて、実力があるのですか? もしそうであれば、そんなに体制を温存し、むしろ利用しようとすることは、日本の政治をより新しいものに変えようとしていたはずの民主党の結成理念には真っ向から反することなのではないですか?

 日本的で、ボス支配の政治体制を嫌って、自民党政治をひっくりかえし、新しい政治体制を作ろうとしたのが民主党だったし、それを期待したからこそ、政権交代が実現したのだと思います。そんな初心はいったいどうしたの?

 もしかしたらそんな理念とやらは、私たちの勝手な思い込みだったのかもしれません。自民党の中で一番自民党らしいことを幹事長としてやってきた小沢一郎さんを重鎮に据えていたことが、そもそもの間違いだったように思います。

 自分たちで選んだ代表がめちゃくちゃなことやっていても、代表を変えることもできない。まして、政権を譲って野に下ることはするはずがない。一度おいしい思いをするとそれにいつまでもしがみつこうとする・・菅総理がそのお手本を示しているようです。

 さてさて、日本の政治はどうなるのでしょう。誰がやっても同じ。どの政党がやっても変わりない。もしかしたら、日本はとっても平和な国なのかもしれませんね。ヘンな意味での安定感が、今の日本にはあるようです・・そのレベルはとても低いですが。

投稿者 tsukada : 2011年08月23日 23:06