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2011年07月04日

勘違い大臣

 トンチンカンな大臣がまた出ました。人の気持ちが分からないのか、話をするたびに相手の神経を逆なでするようです。

 菅内閣のもとで新たに作られた震災復興担当大臣です。震災の現地に行き、県知事や市町村長に会った席での言動が、昨日から大きな問題になっています。

 ネットのニュースや新聞などを読む限りでは、ずいぶんと乱暴な言い回しです。普通の人格を持っている方だとはとても思えません。ただし、文字にするとことでニュアンスが変わったり、真意が伝わらないこともあります。

 本人も言っていたように、ちゃんと映像で彼の言動を確認する必要があると思いました。テレビのニュースで映像とともに音声もできるだけ聞こうと思い、夕方からニュースを何本も見るようにしました。

 しだいにこの大臣の顔を見たり、声を聞いたりすること自体に嫌悪感を覚えるようになりましたが、それもガマンして、できるだけ彼の真意を知るように努めましたが、やはり無理でした。

 なんであんな失礼な口調になり、態度になってしまうのだろう。被災した県の知事に対して、日頃の苦労をねぎらう気持ちが全く感じられません。

 知事は県民の代表です。県知事に向かっての言動は、すなわち県民への意思表示につながります。たとえ個人的に嫌だと思っても、それは公人としての知事に対してぶつけるのは筋違いです。

 知事に対する不適切な言動は県民全体に不愉快な気持ちを起こさせてしまうでしょう。マスコミが取材し、地元が大いに関心を持っているわけですから、大臣の一挙手一投足が県民に、そして全国民に伝えられることに考えがいたらないのでしょうか。

 大臣は、ある知事が応接室に数分待たせたことに不愉快な感情をいだき、握手も拒否。テレビのカメラも前にして、知事に説教を始めました。

 「先にいるのが筋だろう。お迎えするのがね。分からん。俺、大臣室にいる時は立って(来客を)お迎えするよ。(中略)今、(知事が)後から入ってきたけど、お客さんが来る時は自分が入ってからお客さん呼べ。いいか、長幼の序が分かっている自衛隊なら、そんなことやるぞ。分かった?(報道陣に)今の最後の言葉オフレコです。いいですか?いいですか?はい。書いたら、もうその社は終わりだから」

 自分で言ってしまいましたね、自分は「お客さん」だと。東京からわざわざ来てやった自分に対して礼を欠いていると怒っているわけです。

 現地の御用聞きをすると言ったのは自身だったのでは。大臣就任のあいさつでは、震災復興よそ目に政局争いをしている政治に嫌気がさして「民主も自民も公明もみんな嫌いだ」と言ったけれど、あれはなんだったのでしょう。

 九州の出身だから言葉が荒っぽいと記者には言い訳していたけれど、そんなのが通用するの? 次は九州の人を怒らせたんじゃない? 言うことこと欠いたのか、B型だからこんな人間なんだとか。B型がどうだっていうの? 私もB型なんだけど、一緒にされたら迷惑です!!

 「長幼の序」って、こんな時に使うんですね。まあ年寄りなんだから、後先を考えず、配慮のない言動しても、許してやれってことなんでしょう。便利な言葉です。

 長く生きてきたんだから、少しは人の心の痛みが分かるようになってくれなくちゃ。それができる方であるば、若い人たちも自然と「長幼の序」の気持ちで接することができるでしょう。

 他人にきちんとしてもらいたかった自分からきちんとしましょう。模範を示すことが、人生の先輩のするべきことだと思います。

 おっと・・辞めずにすむためなら、本心ではなくてもすぐにでも辞めるようなそぶりを見せることができる総理大臣が選んだ大臣なのだから、そんなモラルを求めてはいけないのでしょうね。

 こんな人もいるのだということを教えてくれたという意味では、「世間知らず」の私たちにはいい勉強になったのかもしれません・・反面教師ですが。

投稿者 tsukada : 2011年07月04日 23:16