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2011年07月02日

クールに節電を

 どこかの知事が「エアコン止めれば原発はいらない」とか、「家庭のエアコンで節電すれば中小企業は節電しなくていい」などと言っているようですが、どうなんでしょうか。

 誰も好き好んで世界一高い電気をムダに使っているわけではないでしょう。節電は環境問題以上に、まず家計問題を助けることは承知しています。

 電気の使い方にもっと工夫が必要だとは思いますが、必要があるからエアコンを使っています。エアコンを悪だと言わんばかりの主張には疑問を感じます。むしろ節電は必要ないと言い切ってしまうことの方が、はるかに問題が大きいのではないかと思います。

 この知事はいつもこんな言い方をします。物事を単純に割り切り、一方を悪だとし、それを攻撃することにより、自分の考えの正統性をみんなに訴える。自分には正義があり、自分に反対するのはそれ自体が悪である、と。

 でも物事にはいろんな側面があるものです。単純に白か黒かを決められないことは多いし、その意味するものも、立場や見方でずいぶんと変わってきます。

 社会が進み、複雑になってくると余計に、その傾向は強くなるもの。一方だけが正しくて、他方が完全に間違っているということは、むしろ少数なのではないかと思います。

 節電を強要されるのは面白いことではありません。でも電力事情が逼迫していることは事実です。これを機会に、これまでの電気使いたい放題の社会から、必要な電気を必要なだけ、停電などを心配することなく十分に使えるようになる社会への転換を果たすことができれば、この社会はより豊かになっていくのだと思います。

 行政のトップにあるものには、そんな大きなメッセージを発信してもらいたいのですが・・日本の最高指導者?である総理大臣や、政権を担っているはずのあの党のていたらくを見れば、それはとても難しいことだと実感します。

 こんな議論をしていると、もっと「体感温度」が上がりそう。もっとクールに行きましょう。

投稿者 tsukada : 2011年07月02日 14:44