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2011年03月07日

ワクチンのトラブル(1)

 先日から始まった3つのワクチン無料化が、先週、突然「座礁」してしまいました。

 最初の知らせは子宮頸がん予防ワクチン(サーバリックス)の供給停止でした。すでに注文していて納品予定になっていたワクチンも出荷ストップです。突然の連絡にビックリしました。

 公費無料化が進み、全国で一挙に需要が高まり、注文が殺到したようです。あらかじめメーカーには分かっていた事態・・分かっていなくてはいけない事態が起きてしまいました。

 せっかくワクチンでがん予防をしようという気運が高まってきた所だけに、冷や水をかける結果になりました。残念です。

 急きょ始まった制度だったことを考えるとメーカーだけに責任を負わせるわけにはいかないでしょう。厚労省の対応の甘さもまた問題です。

 当院が今持っている在庫では、すでに予約されている方の分も十分ではありません。それぞれのご家庭に連絡をし、一部の方にはお待ちいただくようにお願いをし、ご理解をいただきました。

 なおメーカーでは7月以降は十分に供給できる見通しだとしています。またすでに接種が始まっている方の継続分については供給するとも説明しています。新規の方は夏以降から始めていただくようお願いします。

 高校1年生は今月から始めれば2回目以降も無料です。しかしワクチン不足のために接種を受けたくても受けられない状況になってしまいました。これについては今日、厚労省は高校2年になっても始められるよう柔軟に対応すると発表しましたので、慌てなくても大丈夫です。

 さて、こんなサーバリックスのことで頭を悩ましていたところに別のニュースが飛び込んできました。ヒブ、肺炎球菌のワクチンを当面見合わせるという連絡です。(続く)

投稿者 tsukada : 2011年03月07日 22:03