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2010年09月30日

現代のオオカミ少年?

 昨日のブログに正確さを欠いた点がありました。昨日おきた福島県での地震に関連して、上越市の防災ラジオからは地震の警報は鳴らされませんでした。実家の話を書きましたが、電話で聞いた内容を私が勘違いしてしまったようです。

 市役所に問い合わせたところ、市内で大きな揺れが予想される場合だけ警報を出すというシステムになっているそうです。なるほど。それが正しいですね。

 ふりかえってみると、携帯電話にはいった警報は無駄でした。というより間違いでした。気象庁が震度5弱以上の揺れが観測された場合に出される警報だそうですが、まず震度予想が実際は「4」でしたので、もともと警報を発する基準に達していませんでした。ただ、瞬時に判断しなければいけないので、不正確さはある程度はやむをえないでしょう。

 問題はその警報をどの範囲に伝えるか、です。仮に福島県で大きな地震が起きても、その周辺の地域で大きな被害がでることは少ないでしょう。地震波が到達するまでの時間が長いほど、警戒警報が出されてから実際に地震がおきるまでの時間に余裕があるので、その効果が高まります。一方で、距離が離れれば地震そのものの大きさは小さくなり、警戒警報の必要性は低くなります。

 つまり、もともとこの警戒システムはその有効性に限界があることになります。「夢の地震対策」にはならないわけです。

 そして今回のように、震源地から相当離れた地域・・さほど大きく揺れることはないと思える地域に警報を出したことは、システムそのものの信頼性を損なうものだということにはなりませんか。

 その地域に大きな揺れが予想される時にだけ警報を発する・・そのようなシステムが必要です。もし今回のような空振りが何度もくり返されると、「オオカミ少年」になってしまいますよ。

投稿者 tsukada : 2010年09月30日 23:59