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2010年04月27日

冷却ジェルの効果は?

 ある看護師さんからメールで質問をいただきました。おつとめになった保育園では冷却ジェルを多用しているのだそうです。発熱時・打撲時・熱傷時など・・。

 その効果について、あらためて私の意見を聞きたいとのこと。私からは次のようにお答えをしました。参考にして下さい。

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 冷却ジェルは、発熱時に使用しても熱冷ましとしての効果はないと思っています。本人がひんやりして気持ちがいいというのであれば心理的な効果はあるわけですが・・。

 それでも使っているのは、何かしてあげたい、と思うからかもしれません。してあげてるということで、安心して見守ることができるとしたら、保護者や保育士にとって心理的負担を軽減するという効果があるのかもしれません。そんな意味では、使って悪いことはないようにも思います。

 熱傷の際の初期対応は局所の冷却ですが、水道水などによって15〜30分クーリングをする必要があります。それを冷却剤によって行うことは不可能ですし、本来の冷却をしないことによって熱傷の深度や範囲が増悪する危険があります。ぜったいにやめていただきたいと思います。

 打撲の際にも冷却することにダメージを軽減する効果がありますが、熱傷ほどの冷却は不要かと思います。十分に冷やした冷却剤を使うことも可能かもしれません。ただし、冷却剤が体温で温められてしまえばもはや冷却にはならないので、適時新しいものに取り替える必要がありますが。

 発熱時の看護について、職場の方々とよくお話し合いをしてみて下さい。

投稿者 tsukada : 2010年04月27日 19:42