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2010年02月18日

ウイルスの勢力交代

 このところインフルエンザの発生数はずいぶんと少なくなりました。秋に大きな「山」があり、真冬にもう一つ、そしてもっと大きな「山」が来るだろう・・そんなふうに言われていましたが、どうもそうではなかったようです。

 今シーズンのインフルエンザは新型が大半。季節性インフルエンザはほんの少しで、その中でもAソ連型はゼロという状況。このままいくと、季節性インフルエンザの流行もなく、終息に向かっていくかもしれません。

 かわって増えてきたのは感染性胃腸炎(おそらくその大半はノロウイルスによるものだと言われています)。例年では秋から初冬に大流行し、真冬から春にかけてしだいに減少していきますが、今シーズンはちがっています。

 一番流行するはずの時期には新型インフルエンザが猛威をふるい、胃腸炎はわきにおいやられていたよう。そしてインフルエンザの勢いが収まってくると、それを見計らっていたかのように流行が拡大してきました。しばらくは注意が必要です。

 ウイルスは生物ですが、それ自体が何かを考えて増殖したり、進化したりしているわけではないはずです。でも、大きな視点にたつと、何かの意思がそこには働いているように思えてきます。自然の摂理の奥深さを感じます。

投稿者 tsukada : 2010年02月18日 23:59