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2009年02月24日

藤田健次さんのこと

 以前、藤田健次さんからいただいた絵はがきです。

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 藤田さんの版画には郷愁があります。青森の大地に根ざし、人々の生活の中にあるものを題材にしています。郷土で長く伝承されている民話や遊びもテーマです。子どもたちの描かれているものが多いのも特徴かもしれません。

 そして、その版画の中からは温もりが伝わってきます。子どもたちへの優しいまなざしを感じることもできます。

 青森の版画家というと棟方志功さんが有名です。みちのくの国には創作意欲をかき立てるものが豊かにあるのでしょうね。

 藤田さんはご自身の体験を『看護婦のオヤジがんばる』という本にまとめて出版しました。私もこの本に感銘を受け、失礼とは思いながら手紙をさしあげた、というのが最初のきっかけです。

 藤田さんからは丁寧なご返事をいただいたり、時には本物の版画をいただいたりしたこともあります。そして本が好評だったので、その続編が作られました。その『続・看護婦のオヤジがんばる』の中に、当時栃木県で“看護婦のオヤジ”の一人だった私のことを取り上げてくださいました(本の中では“Tさん”になっています)。

 私が新潟県にもどり、小児科医になり、病院の勤務医になり、そして開業医として歩んできたその間もずっと、私を応援してくれました(私はそう思っています)。

 時々いただく絵はがきやお手紙では、いつも癒され、勇気をいただいてきました。私からは何もしていないのに、そんなことはおかまいなく、とても良くしていただきました。

 昨日のNHKテレビの中に映っている藤田さんを拝見し、思っていたとおりの優しくて、懐の大きな方だというのがよく分かりました。笑顔とユーモアも忘れず、周囲の人たちを明るくし、ハッピーにしてくれます。

 まだ藤田さんには直接お目にかかったことはないのですが、いつかどこかで出会うことができればいいな。その時にはどんなお話をするのだろう。私はきっと照れて、何も言えないかも。・・そんな空想も、また楽しんでいます。

投稿者 tsukada : 2009年02月24日 18:15