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2009年02月02日

今日は14時間半連続勤務

 今夜は夜間診療所勤務。毎月第一月曜の夜は私の“指定席”になっています。

 今日は休みあけなので、医院の外来はとても込み合っていました。何割かはインフルエンザの患者さんで、まだまだ流行は下火になりそうにありません。

 夕方までフルに診療してから、また夜のお仕事・・今日はちょっと疲れましたね。

 若い頃は「日勤-当直-日勤」なんて勤務もしていました。36時間連続勤務などというのは、きっと労働基準法に違反しているのでしょうね。それが医者の仕事なんだ!などと思い込んで、眠い目をこすりながらがんばる自分に酔っていたのかも。

 これが他の仕事ではありえないでしょう。飛行機のパイロットが眠くてふらふらになっていたら、危なくて仕方ありません。航空管制官は、連続しての勤務時間は制限されていて、必ず休憩や休日をとらなくては次の勤務に就くことができません。そういう仕組みになっています。

 もしも不眠や過労のためにミスがおきてしまったら・・それが飛行機事故の場合であれば、人的ミスをおこしてしまうような原因を究明し、改善が図られるでしょう。

 でも医療現場では「注意が散漫だった」「医者の不注意だった」などと、個人の責任を問うだけで終わってしまいがち。みなそれそれ注意をしながら、その場その場の仕事をしています。十分な注意が働かないような勤務態勢を問題にすることは、あまり行われていません。

 医療機関で受け入れる患者数もそうです。とくに外来診療では「定員」が決められているわけではないので、原則として来院される患者さんのすべてを受け入れています。医者だけではなく、看護師などのスタッフの労働力に限りがあるにもかかわらず、です。

 それが医療だと思います。困っているときには何としてでも助ける、頑張っちゃ・・そんな「赤ひげ」精神をこれからも大切にしていかなくてはいけないと思っています。

 でも・・あんまり疲れるとどうしても判断ミスがおきてしまいがち。そして時には「燃え尽き症候群」となって、医療の世界から姿を消してしまうこともあるかもしれません。

 そうなってしまったら困るのは最後は患者さんたち、そして住民の人たち。医療を大切にするということは、医療の中で働いている人たちも大切にされることが必要です。

 医療を提供する側と、受ける側のそれそれが、お互いのことを深く思い合うことが一番大切なのだと思います。

 今日はなんだか愚痴っぽくなりました。インフルエンザが大流行する中で、ちょっと疲れたかな。それとも歳?

 でも今夜ゆっくり休めば(休めれば)明日はまた元気になれるはずですから、ご心配なく。

投稿者 tsukada : 2009年02月02日 22:30