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2008年09月23日

子どもを殺したのは誰?

 福岡で小学校1年の男の子が首を絞められて殺されるという事件がありました。当初“不審者”と思われていた犯人が、実は母親だったことが分かり、社会に大きな衝撃を与えました。

 どんな理由があれば、我が子を殺(あや)めることができるのでしょう。自分の愛する子どもを殺害することを正当化する理由はどこにもありません。

 でも、殺害にいたる動機はあるはずです。母親の説明では、自分自身も障害があり(難病?)、お子さんも発達障害があり、将来を悲観してのことだとか。衝動的に殺してしまった。自分も自殺するつもりだったと伝えられています。

 犯行後に自殺しようとした形跡もないばかりか、殺害した犯人が別にいるというような“偽装工作”までしているところもところをみると、母親の説明をそのまま素直には納得できないところです。

 お子さんの発達については、特別支援学級に入っているということですから、一定の問題はもっていたようです。しかし、すでに一定の体制をつくり、お子さんの発達支援に取り組んでいます。それなのに一人で全てを背負ってしまったというなのでしょうか。

 家庭や地域社会の事情がいろいろあるでしょうから、軽々にものをいうことは問題化もしれませんが、でも何か対応できたのではないか。母親をそこまで追い詰めなくてもすむようにはできなかったものか。

 先日当院が行った「フォーラム」では、子どもたちのために大人が何をすべきか、問い直す機会が与えられました。「一番困っているのは子ども」「大人は子どもの代弁者に」・・講師の先生にお言葉を、もう一度深く考え直してみたいと思います。

投稿者 tsukada : 2008年09月23日 23:01