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2008年06月11日

心のケアを

 東京神田でおきた無差別殺傷事件・・今日のニュースを見ても涙を禁じ得ません。無くなった方々の無念さを思うと、胸が張り裂けそうになります。

 一方で、当日の救護活動を伝える報道には勇気づけられました。たまたま居合わせた医師が救命処置を行い、看護師などもそれに加わったそうです。

 写真や映像では、倒れた被害者の周りにとても多くの方々が何かの対処をしている様子が見られています。蘇生のために心マッサージを行っている方。呼吸が止まったのでしょう、人工呼吸をしている姿も。この方は医師なのかもしれません。

 ニュースでは、周囲のお店から止血用にタオルをたくさん持ってきてもらい、応急処置にあてたという話もありました。普通の方々も、何かしなくては思い、それぞれのできることを実行されたようです。

 消防庁などの救急体制も大規模に構築されたようです。救急隊などが160人ほど出動。いくつかの医学部から医師などの直接の応援もあったとのこと。サリン事件並の体制を緊急に作ることができたそうです。

 それでも7人の方が亡くなった・・その事実をどう受け止めれば良いのでしょうか。これだけのことをしたから、助かった方もおられたことでしょう。残念ながら、それだけ直接のダメージが強かったということなのかと思います。

 新聞の中に、もしAED(自動体外式除細動器)がもっとあれば、より多くの方を救えることができたかもしれない、という意見がありました。でもおそらくそうではないでしょう。トラックにはねられた方は全身打撲、ナイフで刺された方は失血で、それぞれ即死状態だったのではないか、と思います。全身の臓器が損傷を受けたり、血管内を流れる血液が十分ではなくなっている状態なので、心臓だけを動かそうとしてもうまくいくことはないでしょう。

 そんな悲惨で困難な中にあっても、勇敢に救助活動に加わった方が多くおられたことを、とても嬉しく思います。と同時に、その方々の心のケアもぜひお願いしたいのです。

 もし自分がもっと上手に処置をすれば助かったのではないか、AEDがあれば命を救えたのではないか・・そんなふうに、自分を責めてしまうことがおうおうにしておきてしまいます。

 被害者の方と一緒に現場にいた方も、同じような思いかも知れません。もし自分が秋葉原に行こうと誘わなかったら・・。自分だけが助かって、どうして彼(彼女)が死ななくてはいけないのか・・。

 心に傷を負った方々は、とても多かったことでしょう。自分を責めなくてもいいのですよ。事件は起こした犯人が悪いのであって、それ以外の方には責任がないのですよ。・・そんなふうに、お話してあげられるといいのですが。

投稿者 tsukada : 2008年06月11日 22:54