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2007年10月18日

2つの事件

 長野県小諸市の「紀元会」なる宗教法人で信者の女性が撲殺される事件があり、20数人の信者が容疑者として逮捕されました。当地(新潟県上越市)の近隣の市からも逮捕者があり、地元では大きなニュースになっています。

 この事件があったのは9月24日深夜。それから1か月弱での逮捕が時間的にどうなのか。現行犯逮捕ではない分、時間がかかるのは仕方ないと考えると、早い方なのかもしれません。

 どうして時間にこだわるかというと、類似の事件があり、そこではまだ逮捕者が出ていないからです。それは大相撲の力士=斉藤俊さんが亡くなった事件です。その内容はすでにご承知の通りだと思います。所属する部屋で、親方を始め先輩力士から暴行を受け、殺されたというもの。6月26日におきた事件ですが、すでの4か月近く経つにもかかわらず、いまだ逮捕者が一人も出ていません。どうしたことなのでしょう。

 亡くなった斉藤さんは新潟県の方。事件当初から、県内のメディアは高い関心をもって、繰り返し報道していました。その内容から、事故ではなく、明らかに「殺された」という事件だという印象を、私たちはもっていました。そして、当初の説明とは違って、暴行を加えていたことを、部屋関係者は次第に認めるようになったことは、その後の報道の通りです。

 長野県でおきた宗教法人の事件と、大相撲でおきた事件は、その様子はとても似ています。ともに大勢の者どもが一人の人間に暴行を加え、殺しています。その証拠は亡くなった方の様子と、周囲の証言から明らかだということもハッキリしています。でも、一方は1か月以内に逮捕され、一方は4か月ほど経過するのにまだ逮捕者が出ない。どこに違いがあるのでしょう。

 大相撲の事件は、愛知県警の初動捜査に大きな誤りがあったと指摘されています。搬送した消防隊からは「異常な状態」だと警察に通報されています。しかし地元の警察は簡単に病死と片付けてしまいました。その後分かったことですが、検死すら行っていなかったということです。

 ご両親はご遺体となって帰宅した我が息子の姿を見て、病死とはとても思えず、新潟大学に解剖を依頼しました。任意の行政解剖です。ここで暴行が直接の死因であったことがはっきりとしました。解剖のあたられた法医学者は、初動捜査が間違っていた、というよりも、何もしていなかった、と痛烈に批判しています。

 一人の人間が殴り殺されていながら、それが事件として捜査されず、長期間にわたって逮捕者すら出ないことを、どう考えればいいのでしょう。警察という公権力をあてにしてはいけないのでしょうか? 「警察なんて、そんなものだよ」という、あきらめにも似た言葉がどこかから聞こえてきそうです。でも、それでいいのでしょうか? そのままにしておいていいのでしょうか?

 警察の問題は、とても大きなものがあります。でも警察だけではないようです。今回に事件にも、医者が書いた「診断書」(正確には「死体検案書」)が関わっています。医学的な根拠のない、いわばニセ診断書・・。私も同業者としてこの問題から避けて通れません。つづきは明日の「院長ブログ」で書くつもりです。

投稿者 tsukada : 2007年10月18日 23:59