« 秋晴れ! | メイン | アンハッピー・マンデー »

2007年10月08日

コウテン

 昨日の暑いほどの「好天」から一転して、今日は時より強く雨の降る「荒天」でした。わずか1日でずいぶんお天気が変わるものですね。

 「好天」も「荒天」も、どちらも読み方は「コウテン」。耳で聞く限り区別はつきません。

 子どものころ、ニュースなどで「コウテン」という言葉を使っていることを不思議に思っていました。例えば「コウテンのため、フェリーは欠航です」・・この場合はお天気が悪いという意味だから「荒天」。

 新聞など文字で伝えるメディアは問題ないけれど、ラジオ、電話など音声で伝えるメディアでは不適切な言葉だといえます。テレビでも、アナウンサーが読むのであれば使わない方がいい。

 言い換えも簡単です。「天気が悪いから」「海が荒れているから」。文字で書かれた原稿をそのまま読むからそうなるのでしょうね。一人ひとりがちゃんと考えていないからかな。

 先の例文では、「ケッコウ」にも子どものころは良くひっかかっていました。「雨天決行」という場合の「ケッコウ」は思い切って進むこと。船が「ケッコウ」するのは進まずに休むこと。意味が180度違います。

 それらは発音の種類が少ない日本語の宿命。前後の文脈を読みながら意味を考え、あてはまる文字としての言葉をイメージしながら話を聞いています。あまり意識せずにそれがしているんですね。

 でも、相手のことを思いやる気持ちがあれば、誤解の生じない話し方をするものだと思います。とくに、どんな人たちが聞いているか分からない不特定多数へ伝えるメディアの場合には。

 もっとも、「ケッコウ」のことは私が子どもの頃に感じたことなので、今はどうか分かりません。みんなが気をつけて使っていればいいのですが、どうでしょう。

投稿者 tsukada : 2007年10月08日 23:59