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2006年11月23日

小宮悦子さんが泣いた!

 昨日の夕方のこと。仕事をしながらテレビを見ていた(それとも、テレビを見ながら仕事をしていた?)のですが、その中で「おや!」という場面がありました。キャスターが番組途中で言葉をつまらせ、原稿を読めなくなってしまったのです。

 その番組はテレビ朝日の「Jチャンネル」。先日“破産”した夕張市の財政再建策についてのニュースの中でした。360億円もの借金を返すために、住民に多大な負担をしいる再建策がだされていますが、そのあまりにひどい内容に、小宮悦子さんが絶句したしまいました。

 確かにひどい内容です。市内の7、8校ずつある小中学校をそれぞれ1校に。老人ホームは廃止。ゴミ処理は有料化。上下水道の料金は2倍に。保育料負担は数十万円もの負担増。・・

 そのあまりにヒドイ内容に、解説者は「借金で破綻した自治体はこうなるんだという“見せしめ”にされている」と憤慨。それを受けた小宮さんが「これが“美しい日本”なのでしょうか」とコメントしたあと、涙ぐみ、言葉をつなくことができなくなりました。

 次のニュースを紹介しなくてはいけないのですが、その原稿を読むことができず、隣にいた若いアナウンサーにそれを渡し、彼がそれを“代読”して番組は続いていきました。

 それにしても、夕張市の再建策はあまりにひどい内容です。確かに財政破綻をしたわけですし、「豊かな市政運営」はできないでしょう。でも、そのしわよせを住民が受けなければいけないのでしょうか。ある程度は仕方ないにしても、「全国最低レベル」の生活を強いられるなければいけないのはどうしてなのでしょう。住民にどんな責任があるというのでしょうか。

 夕張と言えば、かつては炭坑で栄えたところ。それがエネルギー革命によって一挙に衰退していきました。その後の自治体運営の過ちはありますが、最初のきっかけになったのは「国策の変更」であり、「時代の変化」です。今の窮状を思うとき、国が自らの問題を棚上げし、夕張市に対してあまりに酷なことを言うことが、信じられません。まずもって、国の責任が基本にあるということを、忘れてもらいたくはないですね。

 その後の市政運営に大きな問題があったわけですが、その点でも国の問題は否定し得ません。観光を市の中心に置こうとしたわけですが、その一つ一つに対してそうとう大きな補助金を出していたのは、ほかならない国です。それが適切な運営をされず、利益をあげることが出来ないままに膨大な借金財政になっていきましたが、それを黙認したり、時にはむしろその方向に誘導していったのは国そのものです。

 そんな国が、自分の罪や責任にほおっかむりしたまま、夕張市の市民に過重な負担をしいるのは、許せないことです。そんなに国はちゃんとしていたのですかと言いたいです。日本の財政を借金でめちゃくちゃにしているのは、他ならない国自身ではありませんか。

 小宮悦子さんの涙が、日本の多くの心ある人たちの気持ちを代弁してくれているように感じました。私も、涙が止まりませんでした。

投稿者 tsukada : 2006年11月23日 23:04