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2006年11月19日

お年寄りも診る小児科医

 日曜日の今日は、休日診療所で仕事をしていました。世間一般は行楽シーズンなのでしょうか。相変わらずの仕事人生です。

 このところずっと雨続きでしたし、私も忙しかったりして、愛犬の散歩をずっとさぼっていました。今日は珍しくお天気が良くなったので、仕事が終わったらすぐに帰って、暗くならないうちに散歩をさせてあげようと思っていたのですが・・

 いつもと違うことを考えたせいなのでしょうか、休日診療所勤務が終わった4時には、また雨模様になっていました。どうもふだんの行いが悪いようです。

 今日の休日診療所は、それほど混み合ってはいませんでした。内科小児科を一人で診ていますが(他に外科の先生が一人おられます)、ウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)の患者さんがやや多めで、その他は少しずつ。小児科医ですので、子どもの急患は何人でも任せて!って感じなのですが、大人はちょっと・・。とくにお年寄りの方が来られると、こっちの方が固くなってしまいます。

 医者に成り立ての頃は、どんな所に一人で行っても対応できるように、どんな科も勉強しましたし、高齢者はむしろ得意だったはずなのに。小児科医になって子どもたちばかりを相手にしていたら、だんだんと大人や高齢者には苦手意識が芽生えてきてしまいました。時が流れたんですね。

 とりあえず、昔勉強した知識も総動員し、あとは丁寧にお話をお聞きする中で、何とか内科の急患もこなしています。冷や汗をかきながらですが・・

 先日、休日診療所の管理をされている先生から面白い話もお聞きしました。お年寄りの方から出た話だそうです。「小児科の先生に診てもらったけれど、いつもの先生より良く話も聞いてもらえた」「久しぶりに聴診器を当ててもらった」と嬉しそうに語っていたそうです。

 かかりつけの内科の先生と違って、子どもを相手にするのが“商売”の小児科医がきっと頼りなく、孫のように見えたのかもしれませんね。でも、そんなお話をお聞きすると、こちらも嬉しくなります。

 大人やお年寄りを診る技術は劣るけど、心を診ることは上手なのかもしれませんね(*^_^*)

投稿者 tsukada : 2006年11月19日 22:28