« カラー化計画 実行中 | メイン | おめでとうございました! »

2006年09月05日

今日からインフルエンザ予防接種の予約受け付け

 今日からインフルエンザ予防接種の予約受付を始めました。今年は来月20日より12月まで、あしかけ3か月間ワクチン接種を行う予定です。年内に2回(13歳以上は1回)の接種をすませていただくためには、1回目は遅くても11月中にすませておく必要があります。インフルエンザの流行がいよいよ始まりそうだという時期になってあわてて予防接種を受けても間に合わないかもしれませんので、早めの対応をお願いしているところです。

 当院ではフリーダイヤルを使っての電話予約を主にしています。午後1時ちょうどの受け付け開始とともに、用意した2台の電話は鳴り出し、まずは好調なスタートです。その後は窓口での予約も受け付け始めています。

 でも、数年前であれば、受話器を置くとすぐに次の電話がかかるほど、初日から混み合っていました。「予約電話がなかなかつながらない」といったおしかりを受けることもあったくらいです。ここ数年は、それほど集中することはなくなってきました。

 また10月下旬から始める予防接種も、昨年から変化がでているようで、最初の数週間は用意していた枠が完全には埋まりませんでした。しかし、終了間際になると問い合わせも増え、最終的には例年とあまり変わらない人数の予防接種を行いました。これが昨年だけのことではなく、ここ数年の傾向のようですし、おそらく今年もそうなりそうです。

 以前に比べて予約や予防接種の受け方が変わってきたのは、いくつか理由があるようです。一つは、ワクチンの生産量がそうとう多くなり、希望する方々はだいたい受けられるようになってきたことです。地域的な偏在も以前は問題でしたが、厚生労働省の指導もあり、一部の地域にワクチンが不足し、ほかの地域で余っているなどという事態は、ほぼ解消されるようになりました。

 ほとんどの医療機関(病院や医院)でインフルエンザ予防接種が行えるようになったのも、きっと関係があるでしょう。当院がインフルエンザ予防接種に力を入れ始めて10年ほどたちますが、当初はどこの病院でも手軽に受けられる状況ではありませんでした。ワクチンを受けたいと思う方が当院に集中したというわけですが、それも今では昔話のようになりました。

 一般の方々の意識も、少しずつ変化がでているかもしれません。以前は子どもはインフルエンザ脳症を起こしやすく、その予防のためにワクチン接種をぜひ受けたいという希望が強かったようです。今でも脳症の問題はありますが、もしなってしまっても治療の体制がしっかりしてきているので、以前ほど死亡したり重い障害を残すことも少なくなってきました(それでもまだ完全に治すことができないこともあり、やはり怖い合併症です)。そんなこともあってか、次第にインフルエンザの怖さが忘れられてきたのかもしれません。

 「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ではありませんが、インフルエンザ予防接種の必要性の認識が少しずつ少なくなってきるような感触ももっています。極端ではありませんが、その傾向が強まらないことを願っています。

 でも、やっぱりインフルエンザの流行シーズンが近づくと、やっとワクチンのことを思い出して慌て出すのことでしょう。今年もきっと「駆け込み組」がそうとういそうな感じがしていますが、どうなるでしょうか。

 「準備は早めに」。さあ。今から冬の感染症であるインフルエンザを予防するために、ワクチン接種の日程を考えてみて下さい。

投稿者 tsukada : 2006年09月05日 23:29