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2006年07月09日

たまには白衣を着ます

 今日は何か月に一度白衣を着る日。一応医者なんですが、普段の診療では白衣は着ていません。白っぽいTシャツ(冬はトレーナー)と白いジーンズ、それに白いスニーカーが私のユニフォーム代わりのスタイル。もうそんな生活をずっとしています。

 休日急患診療所に来るときだけ、白衣を着るようにしています。他の先生のいますし、患者さんも私のことを知らないで来る人が多いわけですので、やはり失礼があってはいけません。職員の中には、白衣を着ない限り私のことが分からない人もいるかもしれませんしね。

 こんな「白衣もどき」を着ているのは、小児科だから許されるのでしょうね。他の科の先生では、ちょっと。重症な病気でうなっているところに、Tシャツ医者が(それも、大きなミッキーの顔が描かれているのを着た医者が)現れたら、あまり良い気持ちはしないでしょう。

 相手が子どもたちだから、こんな服のほうがいいかな?なんて考えているのですが、子どもたちからは「そんな子どもだましは通じないよ」なんて言われそうです。正直に言えば、私が白衣を着たくないからですし、その口実に子どもたちを使っているだけなのです(^_-)

 どうもこういった「お仕着せのもの」がダメなんですね。医院の職員にはユニフォームがありますが、そのトップが自由な格好をしているのでは、示しがつかない・・なんて、思ったりもしますが、そこは「小児科医」という看板で押し切っています。

 以前勤務していた病院でも、最初はちゃんと白衣を着ていましたが、途中からだんだんとルーズになっていきました。県立病院に勤める地方公務員という立場からは、あまり好ましくないことだったのでしょうね(服装についても服務規程もありました)。形だけ、毎年2着ずつ支給される白衣は、そのままありがたくちょうだいしていましたが。

 内科の患者さんの中には、白衣を着た医者が血圧を計ると異常に高くなる方もおられるとか。「白衣高血圧」と言われています。小児科でも、白衣を見ただけで泣き出す子どもたちも少なくありません。「白衣恐怖症」なんですね。

 でもこの子たちは白衣を着ていなくても、医者を嫌がります。診察室に入るだけでも泣きますし、聴診器を見ては拒否反応をしめします。さしずめ「医者恐怖症」というべき“症状”は、名医(迷医?)といえども、治すのが難しいです。

 イヤなものはイヤ! そんなふうに、はっきり自分の意志を示せることは大切ですから、悲しい気持ちになってもぐっとガマンするようにしています。きっと時が解決してくれるでしょう。

PS 休日診療所に来られた患者さん(その親御さん)は、私の白衣姿を初めて見る人が大半だったでしょう。診察に入ってきても、私の顔を見るまでは私のことが分からない人もいたみたいです。その中には、クスって笑った人もいたように思ったのですが、それは私の被害妄想?

投稿者 tsukada : 2006年07月09日 21:53