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2006年06月22日

少年の心の闇

 少年が関わる重大事件がまた起きてしまいました。母と幼い子ども二人が亡くなった奈良県での放火殺人事件です。行方が分からなかった高校1年の長男が今朝見つかり、放火したことを自供。そして逮捕されました。

 父親は医師であり、私とほぼ同じ年齢。当日は病院で当直勤務中とのことで、難を免れていました。でも、最愛の妻と子どもたちを失い、長男が殺人と放火容疑で逮捕されたことは、きっと地獄のような苦しみを二重にも三重にも味わっていることでしょう。私と同業者であるということも関係あるかもしれませんが、私自身も重苦しい気持ちでニュースを聞いていました。

 この家族にいったいどんな事情があったのか。年齢的なことから言っても、母親はこの長男の実の母ではなかったようです。そんな家庭環境の中で、何かが狂っていったということなのでしょう。彼がその動機を語る中で、その理由も分かってくるかもしれません。

 それにしても大きな事件になってしまいました。そんな事件を引き起こしてしまった長男の心の様子を、できれば知りたいと思います。自我の確立のために揺れ動く思春期の子どもたちを、私たち大人や社会はどんなふうに見つめ、接していけばいいのか。それを考える糸口が見えてくるかもしれません。

 先日来、重大犯罪を起こしやすい人格の偏りについて考えています。反社会性人格障害という範疇に入るのかどうかは分かりませんが、この長男も何かの問題を持っていたのでしょう。それに早く気づき、修正していくことができなかったという問題が浮かび上がってくるはずです。心の闇の部分に、光をあてていく作業をていねいに行っていってほしいと思います。

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 サッカーWカップは、一次リーグの突破をかけていよいよブラジルとの対戦です。明日の朝4時のキックオフというのは、時間的にはちょっときついですね。日本の試合をぜひ見たいという気持ちと、結果を想像すると見ていたくない気持ちが半々です。それに加えて時間のこともあり、どうしようか迷っています。とりあえずはビデオをセットし、いつもより早めに起きてみようかな、などとも。それにしても、長い一日になりそうです。

投稿者 tsukada : 2006年06月22日 22:29